金沢の観光スポットレポート その565(No.865)
◇寺町寺院群巡り2-2 高岸寺、立像寺
観光ボランティアガイド「まいどさん」同期会”よるまっし16会”
の勉強会で寺町寺院群巡り勉強会を実施した。
□寺町の概況
寺町寺院群は、石川県金沢市寺町、野町にある寺院の総称である。藩
政期に一向一揆に対する防衛策として、犀川流域にあたるこの地に寺
院が集められた。忍者寺として知られる妙立寺を始め、70近くの寺院
が立ち並び、市内の三つの寺院群の中で最大規模である。寺町、野町、
弥生の各一部、22.0ヘクタールが「金沢市寺町台伝統的建造物群保存
地区」の名称で国の重要伝統的建造物群保存地区として選定(2012年)
されている。
■写真は高岸寺山門
◇妙榮山 高岸寺(日蓮宗)
「高岸寺由緒書」によれば前田家家臣高畠石見守が一族の菩提所とし
て開き、もとは石川郡鶴来にありました。天正15年(1587)、割出の
下屋敷を寺地として大豆田から移り、その後泉野寺町(現在の諏訪神
社の地)に移転、寛永13年(1636)現在地に建立されました。
■写真は本堂
高岸寺本堂は日蓮宗寺院方丈型の大規模本堂として発展した到達点を
示す遺構として貴重であるとして、鐘楼は祠堂上にのる2階建てで、
このような形式は市内に類例がなく、その形態は特徴的です。また、
本堂と鐘楼が一体となった高岸寺の外観は、寺町通りに面する寺院群
の中核として景観上重要な位置を占めています。
○金沢市有形文化財建造物:高岸寺本堂・鐘楼 附(つけたり)棟札
7枚(むなふだななまい)
住所:金沢市寺町5丁目2-25
■写真は庫裡
■写真は長久寺から見たならずの鐘楼
◇妙布山 立像寺(りゅぞうじ 日蓮宗)
永仁2年(1294)日像上人が越前府中(現武生市)に立像寺を建立。
この庵を日冶の時代に妙布山立像寺と号した。二代藩主利長が松任、
富山、高岡、金沢と従って移動した。創建時に三代藩主利常の祖母・
寿命院の再婚先小幡家が木材を寄進。そのため小幡定紋・松皮菱が欄
間に彫られている。第22世日輝上人が師弟訓育のために充洽園(じ
ゅごうえん)を創設。
■写真は立像寺山門
■写真は山門扉の梅鉢紋
○金沢市有形文化財建造物:立像寺本堂・鐘楼(しゅろう)
○キリシタン灯籠:高山右近が金沢に持ってきたと言われる。
○飴買い地蔵尊:伝説の飴買いが伝わる。
住所:寺町4丁目1-2
■写真は本堂
■写真は鐘楼
■写真は山門
(つづく)