観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

干潟ではウナギを、公園では水を求めて

2017-05-30 23:30:46 | 春の藤前干潟

藤前干潟
今日の満潮時間 8時33分 潮位219cm
今日の干潮時間15時20分 潮位 39cm

 

今日は早くも夏を思わせるとても暑い日となりました。

5月も明日で終わり。干潟にはシギ・チドリの姿をほとんど見ることができなくなりました。

春の渡りのピークの期間は本当に短いと感じます。

しかし、午前中のまだ潮が高い時間帯には、チュウシャクシギ2羽が護岸近くの石の上で潮が引くのをじっと待っていました。

 

シギ・チドリが去り、庄内川河口は野鳥の飛来数・種類が少なくなり、一見寂しくなりましたが、野鳥観察館からは鳥たちが活発に活動しているのがよく観察できます。

 

日曜日(5月28日)は、野鳥観察館の目の前でカワウがウナギ争奪戦を繰り広げていました。

大きな大きなウナギを捕まえたカワウ。このウナギを飲み込むのに何度も水中に潜るなどして、苦戦している様子でしたが、やっとウナギの頭をくちばしでがっちり押さえ、飲み込もうとしたところ・・・、

写真の左手から(くちばしの先が写っています) 、もう一羽のカワウがウナギを奪いにやってきました。

逃げながらも、ウナギを一気に飲み込むカワウ。 喉が膨らんでいます。

ウナギの尾の先しか見えなくなってもしつこく追いかけるもう一羽のカワウ・・・。 最初のカワウが何とか逃げ切り、ウナギを奪われずに無事に食すことができたようです。

 

実は、このウナギ争奪戦、今日も野鳥観察館前で繰り広げられていました。

今日は日曜日ほど大きなウナギではなかったようですが、ウナギも食べられまいと逃げるのに必死で抵抗。

食べるのに苦戦している間に、今日も一羽のカワウが横取りしようと追いかけてきて、それに焦ったカワウはウナギをツルッと逃してしまいました。

日曜日や今日のように、カワウがウナギを捕まえたり、ウナギを奪い合っている光景は以外と頻繁に観察できます。 (過去の「ウナギ争奪戦」はこちら(2016/07/21の日記))。

藤前干潟に足を運んだ際は、ぜひカワウにも注目してみてください。

 

さらに、今日は、ウナギを食べていた鳥が他にもいました。カラスです。

どうやってウナギを手に入れたのかは分かりませんが、ハシボソガラスの親子が野鳥観察館のすぐ目の前の護岸でウナギを食べていました。

観察し始めたときは、ウナギはほとんど皮だけになりクタクタでしたが、親ガラスが残り少ない身を器用にこそげとって、餌をねだる子ガラスに口移しで与えていました。

このしばらく後、岩の隙間からカニをみつけ、それも餌としていました。

ここで育つカラスは、ウナギやカニの味も覚えて大人になっていくんですね。

 

 

一方、稲永公園では、小鳥たちで賑やかです。

今日は気温が上がったせいか、午後の野鳥観察館前の水たまりは、鳥たちの飛来が絶えませんでした。

まずは、キビタキのメス。

続いて、キビタキのオスがやって来て水浴びをしていきました。 

続いてスズメ。 

割と警戒心の強いヒヨドリもやってきました。最初は警戒して、なかなか水に入ろうとしませんでしたが、一度水に入ると、何度も何度も水たまりに飛び込んでいました。他の小鳥と違って、一回の水浴び時間は短かく、水たまりに飛び込んではすぐに木の上に飛び上がる、というのを繰り返していました。 

そんなヒヨドリが去るのをじっと待つカワラヒワ(右後方)。 

しかし、ヒヨドリは、こんなにビショビショになるまで水浴びをしていきました。 

この他、シジュウカラの幼鳥、ムクドリ、キジバト、ドバトが水浴びや水飲みに次々と訪れました。

 

【野鳥観察館からのお知らせ】

☆「愛鳥週間写真展2017~私の好きな鳥~」が日曜日(5月28日)で無事終了しました。
  作品を応募いただいた方、写真展に足を運んでいただいた方、ありがとうございました。
  作品を応募された方の中で返却を希望される方は、お手数ですが野鳥観察館までお越しください。

☆「6月10日(土)の藤前干潟の渡り鳥調査隊」の参加者募集中。
 渡り鳥調査隊は、野鳥観察と鳥類調査を行う野鳥観察館のイベントです。→詳細はこちら(PDF)

☆「秋の野鳥写真展~シギ・チドリ~&藤前干潟写真展」の展示作品を募集中(8月20日締切)。→詳細はこちら(PDF)

 

明日の満潮時間 9時28分 潮位202cm
明日の干潮時間16時12分 潮位 60cm

コメント
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