観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

カラシラサギ飛来

2017-05-06 19:46:53 | 春の藤前干潟

藤前干潟
今日の干潮時間 9時29分 潮位 93cm
今日の満潮時間15時28分 潮位194cm

 

今日は心配された雨は一時ポツポツッと降っただけで、一日中曇りのどんよりとした日でした。

さらに黄砂が飛んでいるのか、視界がうっすら霞んでいるような、とにかくはっきりしないお天気でした。 

しかし、昨日は立夏。ヨシ原からはオオヨシキリの鳴き声が響いていたり、

上空からは飛んでいるコアジサシの鳴き声が聞こえて、初夏を感じることもありました。

 

こんな曇りのお天気だったからなのか、庄内川河口の干潟には多くのシギ・チドリが長い間、落ち着いて滞在しており、野鳥観察館からじっくり観察ができました。

さらに、導流堤の脇の干潟にカラシラサギがいるのを来館者の方がみつけてくれました↓。右からカラシラサギ、コサギ、ダイサギです。

カラシラサギはコサギくらいの大きさで、くちばしが黄色く、動きが機敏なのが主な特徴です。

今日は、アカアシシギや、この辺りでは田んぼにいることの多いムナグロなどもみつかりました。

 

庄内川の護岸近くの干潟に飛来するシギ・チドリは日々増えており、今日もカメラマンの方が多く訪れていました。

ポピピピピピピと鳴きながら飛んでいることも多いチュウシャクシギ↓。

 

干潟に降り立つと餌であるヤマトオサガニを探し始めました。 

 

こちらは干潟に飛来したキアシシギ↓。 

キアシシギは護岸の捨石の上などにも飛来するので、すぐ近くで観察できる機会の多いシギです。 

 

 

護岸近くの干潟に飛来するハマシギの群れもだんだん大きくなってきました↓。 

 

今日は群れが落ち着いており、満ち潮になった後もかなり長時間、ハマシギたちが餌をとっているのを観察できました↓。 近くにはトウネンも見られました。

 

アオアシシギは、今日も干潟の水際で小さな魚を追いかけ、上流に走り、下流に走り、それを繰り返してとにかく走っていました↓。 

アオアシシギが集団で漁をする姿は、短距離走をしているようで本当におもしろくて見飽きません。

 

今日観察できたシギ・チドリは、コチドリ2、ダイゼン62、ムナグロ1、トウネン28、ハマシギ418、オバシギ1、アカアシシギ1、コアオアシシギ1、アオアシシギ13、キアシシギ8、オオソリハシシギ31、ホウロクシギ3、チュウシャクシギ89 でした。

この他、カラシラサギ1、コアジサシ5も観察できました。

 

明日はGW最終日です。天気も良さそうですし、潮も良くなってきました。

ぜひ、春のシギ・チドリを見にお越しください。(春のシギ・チドリのピークは短いです!)

 

今日の日記はかなり長くなってきましたが、最後に今日あったショッキングな出来事をご報告したいと思います。

お昼前、「ハトが木からぶらさがっている」と公園を訪れた方が野鳥観察館に伝えに来てくれ、救出に向かうと、

片足に絡まった釣り糸が、飛んでいる間に木の枝に引っかかってしまい、高い木の枝にぶら下がった状態のキジバトがいました。

幸い、早くに発見されたようでキジバトはまだ元気なようでしたが、釣り糸が引っかかっている場所が高く、

簡単には救出できず、枝を切り落とすことにしました。しかし、やっと枝を切り落としたところで、釣り糸が枝からはずれ、

その瞬間ハトは釣り糸を足につけたまま飛び立ってしまいました。

この後、またどこかで足についた釣り糸を引っかけることのないよう祈るばかりです。

キジバト(ドバトも)は護岸近くで餌を探していることがよくあり、今回のキジバトも護岸を歩いている間に釣り糸がからまってしまったのだと思われます。

これから海のレジャーに良い季節になります。このGW中もたくさんの方が稲永公園で釣りをされていました。

釣り糸、釣り針で傷つく生きものがこれ以上増えないよう、釣り糸、釣り針などはきちんと持ち帰ってほしいと思っています。

 

愛鳥週間イベントは来週末です!】

名古屋市野鳥観察館では、愛鳥週間(5月10日~5月16日)にちなんで、野鳥写真展、探鳥会などの「愛鳥週間イベント」を開催しています。

今年の探鳥会などのメインイベントは来週末の5月13日(土)・14日(日)に行います。

まだまだ参加者募集中です。ぜひご参加ください。

詳細はこちらをご覧ください。→愛鳥週間イベントチラシ(PDF)

 

明日の干潮時間10時08分 潮位 75cm
明日の満潮時間16時16分 潮位208cm

コメント
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