観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

大きな大きな黒色の群れ

2018-11-10 21:39:10 | 秋の藤前干潟

藤前干潟

今日の満潮時間 7時32分 潮位245cm
今日の干潮時間13時13分 潮位 96cm

 

今日は晴れて陽射しは暖かかったですが、風がとても強く、庄内川護岸にじっと立っていると寒く感じました。

また、ミサゴやトビなどが強風に流されて、野鳥観察館のすぐ上空を飛んでいるのを度々観察できました。

こちら↓のメスと思われるミサゴは、ちょうど私の頭上を風に流されながら飛んでいきましたが、その際、ミサゴもこちらをじっと見ていました。

視線がまっすぐ突き刺さるようです。 

 

そして、今日、何より特筆したいのはカワウの数です。

ここ最近はカワウの飛来数は1,000羽に届くことはなく、決して多くはなかったのですが、今日はものすごい数のカワウが藤前干潟に飛来していました。

カウント途中の7,600羽まで数えたところで飛んでしまい、全てを数えきれませんでしたが、1万羽近いカワウがいたのではないかと思われます。

干潟を黒色に覆い尽くして休んでいたカワウたちは、お昼過ぎに魚の群れを追って、帯のように途切れず次々と群れのほとんど全ての個体飛んで行って、一か所に集結、追い込み漁をしていました。この際、この群れの風下にはカワウの独特なにおいが漂ってきました。

このときは上流に向かって追い込んでいました。後ろに写るのは国道23号(庄内新川橋)。

その後、向きを変えて下流に向かって魚を追ってきました。

写真ではその迫力はなかなか伝わらないので残念ですが、実際見ていると今日のカワウの群れが黒くうずまく様子は感動するほど迫力がありました。

 

その他、今日、観察できた野鳥をご紹介。

野鳥観察館のすぐ目の前を泳いでいたホシハジロのオス↓。護岸近くを泳いでいるカモは、人が護岸を通るとだんだんと遠ざかっていくのですが、このホシハジロは全く動ぜず、しっかり観察させてくれました。

干潟で餌を食べるマガモのオス↓。

何が理由かはわかりませんでしたが、突然干潟から飛び立つオナガガモとコガモの群れ↓。

(※↑の写真は地元のHさんから提供いただきました。)

 

そして、ハマシギ↓。今日は約150羽のハマシギが飛来しました。しかし、ダイゼンは確認できず、シロチドリも4羽のみと、シギ・チドリの飛来は少しさみしい日となりました。

 

 

【藤前干潟に関連するイベント等】

☆展示中~11月30日(金)「藤前干潟写真展」@エコパルなごや(主催:藤前干潟ふれあい事業実行委員会)→詳細はこちら(名古屋市HP)

 

☆募集中「あおなみ線沿線お散歩フォト」(12月5日締切)(主催:あおなみ線沿線活性化協議会)→詳細はこちら(名古屋市HP)

 

☆11月18日(日)藤前フォーラム2018「いま振り返る藤前干潟保全の歴史 第3回~環境アセスメントの果たした役割~」@稲永ビジターセンター(主催:NPO法人藤前干潟を守る会)

 

☆11月18日(日)あおなみウォーク2018秋「秋風薫る荒子川公園とあおなみ線車庫を巡り、リニア・鉄道館へ」(主催:名古屋臨海高速鉄道株式会社、あおなみ線沿線活性化協議会)→詳細はこちら(PDF)
【コース(約9㎞)】荒子川公園駅 → 荒子川公園 → 潮凪車庫( 鉄道イベント会場) →稲永ビジターセンター → リニア・鉄道館(ゴール)


☆11月24日(土)、12月8日(土)藤前干潟の渡り鳥調査隊@名古屋市野鳥観察館
毎月1回、野鳥観察館で行っている「渡り鳥調査隊」。藤前干潟の野鳥の観察をしながら、種類と数の調査にチャレンジします。初心者大歓迎です。→詳細はこちら(PDF)

 

☆展示中~11月30日(金)企画展「干潟のごちそう展~食べものとしてみる干潟の生きものたち~」@稲永ビジターセンター

 

☆12月15日(土)生物多様性講演会「干潟は巣穴でできている!~アナジャコのふしぎな暮らし~」@稲永ビジターセンター(主催:名古屋市港区保険福祉センター公害対策室担当/NPO法人藤前干潟を守る会)→詳細はこちら(藤前干潟を守る会HP)
当初予定されていた9月30日の開催は台風で中止となり、12月15日に延期となりました。
アナジャコとその巣穴に共生する生きものを研究している伊谷行さん(高知大学教育学部)のおはなしを聴くことができます。

 

☆展示中~12月16日(日)企画展「アナジャコ展~干潟の穴掘り名人の謎~」@藤前活動センター→詳細はこちら(藤前干潟を守る会HP)

 

☆2019年1月19日(土)藤前干潟の渡り鳥調査隊@名古屋市野鳥観察館→詳細はこちら(PDF)

☆2019年1月19日(土)藤前干潟サイエンスカフェ「藤前干潟のハンターたち~ミサゴとその他の猛禽類~」@稲永ビジターセンター(主催:藤前干潟ふれあい事業実行委員会)
 ※詳細は後日ご案内します。

☆2018年12月20日(木)~2019年1月25日(金)環境省レンジャー写真展2018「中部地方の生き物、風景」@㈱東邦ガス・ガスエネルギー館(主催:中部地方環境事務所)

☆2019年1月26日(土)第8回ごみと水を考える集い(主催:藤前干潟クリーン大作戦実行委員会)

 

今日観察できた主な野鳥 カンムリカイツブリ36、カワウ7,600、ダイサギ5、コサギ25、アオサギ7、マガモ19、カルガモ54、コガモ154、ヒドリガモ55、オナガガモ598、ホシハジロ9、キンクロハジロ39、スズガモ199、ミサゴ20、トビ1、ノスリ1、ハイタカ1、ハヤブサ1、シロチドリ4、ハマシギ151、ユリカモメ3、セグロカモメ2、オオセグロカモメ2、ウミネコ137 

明日の満潮時間 8時08分 潮位235cm
明日の干潮時間13時44分 潮位106cm

※明後日(12日(月))は休館日です。
明後日の満潮時間 8時46分 潮位223cm
明後日の干潮時間14時17分 潮位116cm

13日(火)の満潮時間 9時26分 潮位211cm
13日(火)の干潮時間14時54分 潮位126cm

【12月18日(火)臨時休館のお知らせ】
現在、稲永公園では電気設備の更新工事が行われています。
この工事に関連して、名古屋市野鳥観察館は【12月17日(月)~19日(第三水曜日)】が終日停電となることから、この3日間は連続して休館させていただきます。
【12月18日(火)】は臨時休館となり、ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。

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