同窓会の思い出記は、昨日で終了のつもりです。
今日はちょっぴり付け足しの内容、といったところでしょうか。
今回は二泊三日の旅でしたが、一泊目は、以前から憧れを抱いていた一人旅の気分を、多少味わえた私でした。
新宿発の高速バスが都会の喧騒を後に、山間の車道を抜け始め、旅情を掻き立てられたた時のワクワクした気持ち。
それは、何とも形容しがたい、幸福感でした。
その上、一人身の解放感も、旅行の際に味わった経験はほとんどありません。
けれど、旅行に際し、一番気がかりだったことは、料理を全く手がけたこともなく、する意思も皆無の旦那さまの事。
頭脳明晰で、如何なる局面でも慌てることなく、何事も淡々とこなせる人です。
三度の肝臓がんの手術に臨んだ時の態度から、益々その感を、私は強くしました。
故に旅行に当たっても、私が一切気を遣わず家を空けたとしても、文句を言ったりする人ではありません。
一人暮しに、とりわけ支障も感じないで、やはりひょうひょうと対応するでしょうね~
結婚以来、私は、彼が不平不満や愚痴を述べるのを聞いた事がない、といってもよいほどですから。
長年連れ添った私にさえも、Yさんは注意をしたり、文句を言ったことは、まずありません。
ですけれど、貞淑な妻の私は(自画自賛、笑)、いくらそのようでも、病後のYさんをほったらかして旅立つ気には、なかなかなれません。
妻として、やるべきことは済ませて、心残りなく出かけたい、と思いました。
ちょいちょい我が家に訪ねてくる近くに住む次女に、パパの食事をお願いする手もありました。
でもなんだかとても忙しそう。
帰宅も夜遅いようでした。
ですから娘に頼むのは止して、二度の夕食と三度の昼食は、すべて私が用意しました。
夫に食べる順番まで告げ、お皿も一式、目のつく場所に置き出かけました。
1日目の昼食は冷凍したチャーハンとサラダ、夕食はカレーライスとサラダ、
2日目の昼食はインスタントラーメンの具を色々準備、夕食は鍋ものの具をすべて切りそろえ、切干大根の煮物を添えておきました。
ざっと、こんな具合です。
ですから二泊三日程度であれば、食事は何とかなることが、この度の旅行でよくわかりました。
他にも気がかりなことはありますが、気にすると切りがありませんから、目をつぶることにすれば、一人旅は十分可能なようです。
こんな人を家に残して、一人旅立った私でしたが、昨日もお伝えしたように、彼の学生時代の意外な評判を、同窓会で耳にすることとなりました。
おのろけに聴こえてしまうかしら。(笑)
私にとっても悪い話ではなく、わが旦那さまを、チョッピリ見直す結果になりましたから。
今の夫からは、想像し難い事ですけれどね。(笑)
でもお見合いで出逢った時は、一目惚れだった私です。
付き合い始めて色々感じた不安も、最初に受けた第一印象で何とかカバーし、結婚に至った経緯があります。
娘のお見合い相手を大層気に入ってしまった両親に、押し切られた感も否めませんけれどね。(笑)
さて、その話をしてくれたのは、同窓会に出席した女性4人の内で、一番しゃきしゃきしていて、男勝りな雰囲気がするMさんです。
彼女がそっと耳打ちするようにしゃべりました。
夜も更け、私達が余興を楽しんだカラオケルームでのことです。
「ねえ~K(旧姓)ちゃん、知っている?
あなたのご主人って、すごい人なのね~」と。
私は、余りに突飛な語りかけに、何事、と一瞬心が動揺。
カラオケルームで、友人の歌声に耳を澄ましている最中のことでしたから、どこか上の空で、聞いてしまいましたが。
とはいえ、内容はとても意外なこと。
でも、結構私の耳には新鮮で、快く響き、聞き捨てならないことでした。
「あなたは凄い人と結婚したのね~あなたの旦那さんは非常に優秀で、学校で男性の憧れと羨望の的だったのよ」といった具合です。
「 そんな人じゃないわよ~」と思わず否定。
事実今の夫からは想像できませんもの。
一方では、若い頃のあの人ならさもあらん、と認めている節も無きにしも非ずの私です。
恐らく、いつもひょうひょうとしていながら、学力優秀で、涼しげな態度が取れる人だったのでは。
長女が、幾分パパに似ています。
女性の憧れではなく、男性から評価されていたところが、何ともユニークで、ある意味、夫らしい。(笑)
でも凡人極まりない私は、付いていくのが大変!
凡人のレベルで物事を推し量ってくれる人ではなかったからです。
自分が理解していることは、一聞いて私が十を知る、と思い込んでいます。
今も、その態度には変わりありません。
ですから、私なりの苦労は色々ありましたが・・・・・・
しかし、私が旦那さまから受けた恩恵は数知れずですから、これ以上文句を言うのは止しましょう。(笑)
もう連れ添って四十五年になります。
今後の余生は、お互いに健康に気を付けて認め合い、末長く穏やかに、と願って止みません。
彼女の言葉で、旦那さまを、改めて少々見直した私です。
今回の同窓会では、一番の収穫だったかしら。(笑)
今日も、お立ち寄り下さいましてありがとうございました。
皆さまも、旦那さまの再評価を心がけてみては如何でしょう。
余生を一層幸せに暮らすために。