今年も余す日数は、ほぼひと月半。
齢を重ねるごとに、相変わらず時の経過が加速度を増していくようで、この調子ですと、私の余生も、あっという間に終わってしまいそう。
益々、1日、1日の掛け替えのなさを思う昨今ですが・・・・・・
その思いに応え、悔いのない素敵な暮らしを日々紡んでいるかと問われると、何だかチョッとうなだれてしまいそう。
今の私は、老老介護のような、かなり厳しい生活を送っています。
しかし、充実した暮らしとは、必ずしも、日々を楽しんで暮らすことばかりではないでしょう。
逆境の中にあっても、心の持ちよう次第で、「今日は一番素敵」に限りなく近い生活は可能なはず。
そう思って、自らを励まし支え、元気付けて暮らす日々ですが・・・・・・
「言うは易く行うは難し」で、きれいごと通りにはなかなかまいりませんね~
チェリーセージ
退院してからは、想像以上の忙しさで、毎日、家事と夫の世話に追われています。
病を患っているとは言え、自分の身の回りのことは自分で或る程度でき、落ち着いた暮らしぶりの旦那さま。
むろん、気難しさが、いっそう強くなってはいますが、それは止むを得ないことでしょう。
な~んて、如何にも理解ある妻のようですが、この気難しさと不機嫌さにかなり閉口もしている私です。
しかし、旦那さまの辛さは、私の想像異常なのかもしれません。
数日前の昼食時のことです。
Yさんが言うに、「昨日の午前中と同じように、朝から腸液も便も一切出ないで、異常にお腹が張って苦しい」と。
私が用意した食事にも、ほとんど手を付けません。
そして、床に中腰で座り込み、食卓の椅子に顔を伏せています。
最近、ときどきする姿勢で、その状態が体の不快さを、多少楽にしてくれるようなんですね~
そんな旦那さまの辛そうな姿を観ると、私も食事を勧めるどころではありません。
腸閉塞がとても恐ろしいからです。
そして、その姿のまま、Yさんが一言吐き出すかのように、次のようにつぶやきました。
「なんで、こんな思いをしなければならないのだ」と。
病と闘っている最中も、全く弱音を吐くことなく、淡々と冷静に日々が送れる強靭な精神の持ち主のYさん。
私は時に余りに心配が高じ、率直にその気持ちを伝えることがあります。
すると、「なぜ、そんな悲観的な事を言うのだ」とYさんは、いつも私をたしなめます。
夫から、「なんで、こんな思い・・・・・・」との弱気な言葉を初めて聞いた私。
私のストレスは頂点に達してしまうほど、不安になりました。
「ただ事ではないのでは?」と。
退院後、一向に熱は下がらず、37度台から39℃前後を行きつ戻りつで、37度に下がっても、それは解熱剤を使用しているからにすぎません。
肛門の機能はすっかり失われています。
リハビリ用の紙パンツとパットで凌いでいますが、それでもパジャマとシーツの頻繁な汚れが避けられません。
お洗濯が追い付かないほどで、時に「また?」と、その後始末に胸塞がる思いとなり、介護する私は、涙声になりそう。
けれど、本人は、もっと自分へのふがいなさで苦しんでいるに違いありません。
できるだけ平静さを装って、元気に明るく振る舞うよう、心掛けてはいますが。
少し前までは、家事の片手間に夫の世話ができると見ていた私です。
しかし、それは余りに甘い考えであることが、次第に分かってきました。
とは言え、夫の頭は相変わらず頭脳明晰で、私よりはるかに記憶力もよく、性格の崩壊は無論ありません。
それにもかかわらず、想像以上の大変さ。
自分の疲労がどんどん濃くなっていくのが分かります。
改めて、認知症の方を介護するご家族の苦労を思わないではいられません。
私も十数年前、すでに両親の介護で経験済みの身ですが。
その頃はまだ50代で、今よりはるかに元気。
身も軽く、妹、家族も協力してくれました。
しかし、今は老老介護の上、周りの身内も、それぞれ自分の仕事や子供の事に追われて、協力を気軽に頼める雰囲気ではありません。
恐らく、夫の病が、しもの症状といった特異性のゆえ、汚れのお洗濯ものに追われ、いっそう介護の厳しさを強く感じてしまうのでしょう。
そんな苦労を味わい、心が次第に張り詰めていく中、私は改めて実感し、反省したことがあります。
病人の世話は、家事の片手間や思い付きでやってはだめ、とう言うこと。
しかし自己犠牲を払って、そのことのみに専念するのも賢い対応とは思えません。
このような逆境にいるからこそ、暮らしの潤いと、心の余裕を維持する努力が大切ですね~。
私は日々の生活で、生活のリズムを非常に大切にして暮らしています。
そのリズムを作るために日々利用しているツールが、当ブログで幾度もご紹介したタイマーなのですが。
そして、数日前思ったことは、用事があろうとなかろうと、数十分置きに必ず夫のもとに行って声をかけ、身の回りの世話をするように心がけよう、と。
そうすれば、早めに早めに対応でき、介護の諸事を慌てないで落ち着いてこなす事が出来るかもしれません。
旦那さまが、病の重荷を軽くして、多少でも日々を快適に過ごせるように、もっともっと気を遣ってあげなければ、と思うこの頃です。
とは言え、余りに自己中心的なわがままを言われると、つい悲しくなり愚痴の一つや二つ出てしまう私。
又、「言うは易く行うは難し」の文句を、思い出してしまいました。
この記事は、前回の記事投稿前から、家事の合間にボツボツ綴っていたものです。
実は前記事の投稿日の午後、退院後初めての診察を、T大病院で受けてきました。
その際の血液などの検査報告は思いがけない内容で、感極まってしまうほど、嬉しいものでした。
当記事は、かなり暗いものですが、この時点では、ありのままの心情でしたので、このまま投稿させて頂きます。
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