薫風がそよぎ、若葉が目にまぶしい、爽やかなお天気の日の出来事です。
情けないことに、私は連続3回の探し物で、半日を台無しにしてしまいました。
探し物は、時間が無為に流れ、実るものは何もなく、心を疲れさせるだけ。
できる限り避けたいところですが、悲しいことに、年を重ねるにつれ、その行為は増える一方。
何とかならないものかと・・・・・・・。
嘆かわしい限りでいます。
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私は、割と整理整頓は得意な方で、物の置き場所も決まっていて、お部屋が乱雑に散らかってはいない(?)のですが。
物も厳選し、気に入ったものしか買わないので、溢れるほど多い訳ではありません。
自認するだけでなく、娘たちも認めてくれています。
それなのに、何故探し物が多いのでしょう。
その原因を追究すると、私の「記憶力の減退」と「思い込み」に行き当たります。
小さな事にしろ、記憶がすっぽり抜けてしまうのは、やはり認知症の前兆かしら。
いえいえ、そうではないようです。
若い時から探し物は頻繁にしていましたもの。
そういえば、夫が物を探す姿を一度も見たことが私はありません。
夫の記憶力の良さはコンピューター並みで驚くほどですから、むべなるかなです。
その人本来の記憶力の優劣と探し物は、関連性がとてもあるのかもしれませんね~
そういえば、長女のMちゃんも探し物をしない子でした。
そのうえに、見つからなくなった私の目当てのものを、簡単に探し出してもくれました。
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和室の前の坪庭のモミジ。
紅葉色のような若葉。
まだ写真に収めていませんが、今は鮮やかな萌黄色に変化しています。
昨年の外壁塗装で、黄色味の強い黄土色で塀を塗装してもらい、小庭がとてもいい雰囲気になりました。
更にいろいろ手を加えたいところですが、ままなりません。
年を重ねるにつれ、記憶力の減退は抑え難い事ですから、止むを得ないことかもしれませんが。
それをよく認識したうえで、対策を講じればよいのでしょう。
大切な物が見つからなくて、いらいらしている私を見て、旦那さまがいつも言うことは、「なぜ置き場所を決めないのだ」と。
決めてはいるのですが、他の仕事に気を取られていると、無意識に近くの棚にポイ、と置いてしまうのですよね~
今回の立て続けに三回連続探し物をした時に、Yさんに更に言われたことは、
「何も慌てることはない、ゆっくり探せばいいではないか」と。
確かにその通りです。
諦めて見つけ出せないままでいると、数日後に思いがけないところで、それを発見、といったことを幾度も経験してきた私です。
しかし、それはさほど重要でないものに限ります。
無くなると非常に困るものですと、そんな気楽な事は言っていられませんよね。
翌日まで気にしながら過ごすなんて、精神衛生上にも良くありません。
それだけで疲れてしまいそう。
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今回の連続の探し物について、一件だけ具体的にお話させていただきますね。
すべてを語ってもいいのですが、文章の長さを天声人語並みに留めると心に誓った私ですから。
その日の最初に見当たらなくなった物品とは、なんとカメラです。
ほとんど毎日、何がしかで手にしているものが、突然私の目に入らなくなりました。
カメラは、夫に注意されたように置き場所が一定しておらず、その都度近くの棚の上に置くことが多い私。
ですから、カメラはチェスト或はソファー、テーブルの上という思考から抜け出せなかった私。
いわゆる思い込みですね~
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或る日の夕食の献立
筍ずし・カレイのから揚げ・若竹煮・ふきと油揚げの煮物
必死で、置いたであろう心当たりの場所をゆうに30分以上掛けて探しまくりました。
けれど見つけられません。
諦めたころ、視界にそのカメラが。
お座敷に置いた三脚の上に取り付けられていたのです。
あることで、めったにしか使用しない三脚を利用した私でした。
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珍しいことゆえ、私の思考回路に三脚にカメラを取り付ける行為は定着していなかったのでしょう。
ですから、いつも置く場所にあるはずとの思い込みから脱却できず、そのような所ばかり探す羽目に。
本当に情けや、でため息ばかり出ました。
そのあと見当たらなくなったのが、今度はカメラのメモリーカード、さらに印鑑、と立て続けに続き、ため息を通り越し、いらいら。
数時間を虚しく潰し、すべて見つけ出すことができ、ハッピーエンドだったのですが。
記憶力の減退を、改めて思い知らされた私でした。