普通な生活 普通な人々

日々の何気ない出来事や、何気ない出会いなどを書いていきます。時には昔の原稿を掲載するなど、自分の宣伝もさせてもらいます。

孤独死 2

2012-04-12 09:42:14 | 普通な人々<的>な
誰かがきっと、助けてくれる。

窮すれば通ず。という言葉があるように、人は誰かを信じ、あてにして生きている面も大きい。

何時の頃から、この日本ではそれは犯罪的な行為と認識されるに至った。人を頼ることは誰かに迷惑をかけることであり、自己責任の名において、自死するなりしなさい、という論調だ。

世の中が、家族という単位を放棄させられ、孤立した人々がほぼ完全にシステムとマニュアルで管理されるようになったバブル後は、まさにそうした流れが社会の潮流と言って良い。

昨今の全国各地で起きている孤独死は、その当然の帰結だ。
自分の力や意志ではどうにもならないことを前にすると、人は途方に暮れる。

最近の人は良く「頑張れ」「負けるな」「きっと良くなる」と激励してくれる。だけれど助けてくれることは稀だ。

助けてと呟く人は、激励して欲しいのではなく、助けて欲しいのだ。

窮すれば通ず、と書いたが、今は、貧すれば貪す、というのがほとんどだろう。
以前にも書いたが、孤独死も、今は顕著ではないが自死もまた、増えていくだろう。

最後に書くが、これほどの経済の逼塞感はかつて経験したことがない。金というファクターが、この日本の“人”という財産をいたずらに失わせているような気がしてならない。

自死する者など、弱者であり、そもそもからして敗者、という考え方もあろうが、家族という身を寄せることのできた最後の場をも失った人々は、人知れず失われていくしかないのだろうか?

残念な世の中と思う。

それではどうすればいいのか?

日本人の三分の一が人を助けることに躊躇しない意志をもち、経済、とりわけ金偏重の心を改めれば、変わる。