河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

リハ医学編集委員会

2006-08-05 | 研究・講演
8月4日、午後より新幹線で東京へ向かった。
これで3回目の編集委員会である。
やっと慣れてきた。
新幹線の中で週刊誌を読んでいて五木寛之のエッセイでおもしろいものが目に止まった。

「余命をエンジョイする」というタイトルでアンチ・エイジングという言葉に対する違和感を記したものである。
以下引用
訳すれば「反高齢化」、または「抗老化」とでもいうことになるのだろうか。
ここには「老いる」「年を重ねる」ということイコール悪、という感覚がある。
年をとる、というのはそれほどうとましく、いやなことなのだろうか。
私にはどうも納得がいかない。
老いるということは、確かに無残なことではある。
心身ともにおとろえて、見てくれも劣化する一方だ。
病気や、苦痛も増える。
老化、高齢化をおそれる人たちが多いのも無理からぬことだろう。
しかし、しかしである。
ここで若い世代にぜひとも知っておいてほしいことは、老いて楽になることもまた決して少なくないということだ。
いや、もっとわかりやすくいえば、老いを重ねるたびに楽になり、生きることがおもしろくなってくることもある、という事実である。
(中略)
アンチ・エイジングよりエンジョイ・エイジングのほうがいいと思ったりするのは、私だけだろうか。
(引用おわり)

私自身はとてもそこまで達観できる年齢ではないが、アンチ・エイジングという言葉に対しては同じような違和感を感じていた。
同じような感じ方をする人もいるのだと思っておもしろく感じた次第である。
なぜ、こんなことを書いたかというと、現在助成金を申請して作ろうとしている研究所の名前をアンチ・エイジング研究所にしたらどうかという意見があるからである。
最近は「介護予防」とか不思議な言葉が多すぎる。
コメント
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