渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

軍幕

2020年09月11日 | open


軍幕というのは読んで字のごとく幕で
ある。
タープをテント型にしたようなシェルター
なのよね。
なので、地面との接地面はスカスカ。
そのためグランドシートが必要になる。
一般的な「テント」と考えていると、
防寒対策等で戸惑うこともありがちだ。
蛇入ってきたりしないようにしないと
ならないし(笑)。
軍用テントでは三角テントでもグランド
シートと一体型の一般的テントと同じ
ようなタイプもあるので、軍幕を入手
する際にはよく研究したほうがよいだ
ろう。

1960年代~70年代に主流だったのは
軍用テントを民生品に改良した三角
家型テントだった。
現在でも10万円以内でメーカーが製造
しているようだ。


この家型テントの居住性の快適さと
いったら野外ではこの上ない。
ワンタッチドーム型テントとは異なる
圧迫感の少なさが落ち着かせる。

1960年代に主流だった民生品のテント
の色はなぜかオレンジばかりだった。
テントといえばオレンジ色、という程。
あれは多分、狩猟での誤射を避ける為
に、国際標準である猟場でのオレンジ
色による識別性を高める為だと思う。

私が長年愛用していたテントもこの
ようなタイプのテントだった。色は
オレンジだ。これの斜めのポールが
無いシンプルな2本ポールのテント
だった。

これはそのまま設置しているが、こう
した屋根付きテントの場合には、屋根
の延長線上の地面にぐるりと雨水はけ
用の溝を掘ることが定番だった。

昔のテントは化学繊維が高額だった
ため(というかほとんど出回って
いない。本革よりも人口皮革のほう
が高額だった)、テント生地は帆布
だった。実に重たい。
それを小学生たちは背負って歩いて
キャンプ場に行った。
また、ザックと呼ばれたバッグもコッ
トン製であるのでかなり重たかった。
背負子(しょいこ)がガチキャンでは
推奨されていた。
背負子を軍用に改造したのが米軍の
アリスパックと専用フレームだった。
バッグパックをラダーフレームに載せ
て背負う
だけで、かなりの重量物を
背負えた
からだ。
私はキャンプ好きであったが、ガチ

キャンパーではなかったので、背負子
は持っていなかった。いつもザックだ。
ただし、小学生であろうと、大人で

あろうと、個人の装備は変わらない
ので、装備重量に違いは無い。
今思うと、よくあんな重たい物を
担いで歩いていたものだと自分でも
信じがたい。

昭和人間、戦後生まれでも元気だった。

戦前生まれなどはさらにもっと屈強だ。
体力低下や駆け足の鈍足化や運動神経

の鈍さの蔓延は、戦争や栄養状態とは
異なる社会的ファクターにより醸造され
ると私は歴史を俯瞰するに思料する。
「だりい」「めんどっちー」を口にし

始めたのは私の世代からだが、それは
反抗的態度としてあえて口にしていた。
しかし、現代の子たちは本気でダリーで
メンドッチーと思っているようだ。
何もしたがらない。
キャンプなどでアウトドアに出る若者
が増えてきているのは、温故知新の
よい社会的傾向性だと思う。

ただ、キャンプ場に行って気づくことが
最近ある。
それは、キャンプしている人たちが
一切挨拶をしないのだ。自分の世界だけ
に閉じこもり、出会った人をも拒絶する。
まだ釣り人たちのほうが社会性がある。
こんにちはと挨拶して、釣れますか~
などと声を掛け合ったりする人間性が
残っている。
バイク乗りもバイク乗り同士が出会って

話ができる距離に互いにいたら挨拶を
する。これはその伝統が今でも残って
いる。
最近のキャンプ場での「キャンプ?」を
している人たち、何だか変。
朝炊事場で会ったりしたら挨拶くらい

しましょうや。社会人なんだから。
人と接するのが嫌ならば、キャンプ場
ではなく、深山でブッシュクラフトでも
すればいい。
水場での人と人が出会った時の対話や

気遣いというのは、たとえキャンプだろ
うと、否、キャンプだからこそ貴重な
水場での対人対応の配慮は大切だと
私は思いますよ。

今でも三角家型テントはマニアックな
マニアには人気が続いているが、何だか
最近はキャンプブームらしくて、軍幕や
ポールテント(三角テントの一種)が
再び注目されて人気が出てきているよう
だ。女子キャンパーなどもポールテント
や軍幕を利用しているネット情報も多い。
それは物珍しいこともあるだろうが、
使ってみて解る家型テントの快適性に
よるところが大きいのではなかろうか。
テントは三角家型テント。その選択。
これは確かにテントそのものが何かと
良いのだ。そこで過ごしてみれば解る。


そして、最大の利点がある。
ドーム型ワンタッチテントは専用フレーム
が万一破損した場合テントを張れない。
しかし、三角テントはたとえポールが
折れようとも、ロープを
張って幕を下げ
ることが可能だ。

また、ポールなどはそこらの真っ直ぐな
樹木を削って即席で作っても代用できる。
軍用テントや軍幕がなぜ広げるとまっ平
で立体的ではない構造のテントを今でも
採用しているのかにはそうした意味が
ある。
ワンタッチテントは便利だが、万一の
時のサバイバル性においては軍幕に
軍配が上がるのである。

80年代にワンタッチドーム型テントも
使用したが、家型がいいなぁと当時も
思っていた。レアになり高額になり過ぎ
て家型テントには手が出なかったが。
また、軍用テントは一般には手に入ら
なかった。迷彩服でさえそうで、軍物
が世界的に放出品が出回り出したのは
1980年代中頃以降の事である。
それ以前は、国内ではアメ横の中田
商店か池袋のサムズミリタリ屋か
大阪のマッシュくらいしか実物軍物
を大量ストックしている店舗は無かっ
た。パチを扱う店は多かったが。

ポールテントならば、家型テントは
おすすめ。空間的には快適です。
便利なのはワンタッチ式。設営1分、

みたいな(笑)。



キャンプ最強ビークル

2020年09月11日 | open



この配達用三輪車、めちゃくちゃ積める。
キャンプ用モービルとして最強のように
思えるけど・・・。
速度規制がせめて原付二種でないとなぁ。
キャンツーの楽しみは行き帰りの走りも
あるので、やはり低速三輪車よりも二輪
車のほうが面白いだろうと思う。
この三輪車は移動ビークルとしては
積載量が魅力だけど、バイパスさえ走れ
ないというのはちとつらい。

やはり、街中限定のシティビークルだろう
ね。




2020年09月11日 | open
 
 
最近、米を替えた。
一般的な店舗販売米ではなく、三原市北部
農家から直に買い受ける米に変更した。
もみ殻付の米を売ってもらい、市内の精米
機で精米してから食べるようにしている。
 
この米が、殊の外美味い。
銘柄不明のいわゆる「内地米」だが、実に
美味しいのだ。いやまじで。
田んぼ次第なんだろうなあ。
元々、三原は水は良い土地だからね。
水が良い土地は、良い鉄と鍛冶屋がいて
良い酒が必ずある。
三原の地酒は「黒田節」で出てきた酒だっ
たが、2001年芸予地震で長い歴史に幕を
閉じた。惜しまれる。
造り酒屋の蔵元も多い城下町だったが、
今は三原の造り酒屋は一軒になってしま
った。
城下の西町は、かつては鍛冶屋が数十軒
あったが、今は一軒もない。
東町に残っていた鍛冶屋も20年程前に廃業
した。
今、三原城下に鍛冶屋は一軒も無い。
かつては、城下を歩けば、あちこちから
鎚音が響いて来る町だったことだろう。
 
城下を外れた農村部では、今でも生産農家
も多く、こうして三万石だった三原の米を
食べることができる。
地元で産まれたものを地元で食せるのは
とても嬉しいことだ。
都民は練馬大根は有難がらないけどね。
あれだって、考えたら大した事なのに。
ほんとは有難い事なんだよなぁ。
地元産の食材ってのはいいよ。

火口(ひくち)について

2020年09月11日 | open
ブッシュクラフト.jpの動画を観ていて
思ったんですけどね。
その動画でも、細かくした別フェザー
を着火用火口として置いて、本フェザー
と絡めて着火していたんすよね。
それに麻縄を細かくしたのをまぶして
いながらあたかもいきなりフェザーに
着火したかのように見せている動画も
あった。
 
てことは、麻縄などの別口の火口を使う
のならば、こんな感じで極薄にかつぶし
のように削った削りカスを集めて火口に
してそこに点火すればいいじゃん、とか
も思うのですよ。


いきなり木片のフェザーに点火して着火
するのは理想的ですが、現場の状況では
それにこだわらずとも、着火しやすい状態
を作ってやって、そこに防水メタルファイ
アスターターで着火、てのが良いようにも
思うのです。
 
一番は確実なのはオイルライターだけど
ね(笑)。
ライターもフリントロックでの火花点火
なのだし(笑)。
でも、それではナニだってんでメタルファ
イアになるのだけどさ。
 
まあ、私もメタルファイアスターターの
使用は2014年からなので、初心者なんで
すけどね。
それまでは数十年間、野外ではライター
とマッチです。ライターはジッポーや使い
捨てライター。
使い捨てライターは登場が1975年なので、
それ以前は世の中の人全員がタバコも
焚火
の着火もマッチかライターです。
焚火は火口を作って、そこに点火して、
着火をみたらそれを本燃焼の焚き木に
を育てながら移す。
野外では山でも浜でも河原でもそうでし
た。
メタルファイアスターターは、私は使い
出してまだ6年なので、偉そうに分かった
ようなブックラこきこいて語るなどと
いう
のは恥ずかしくてできません。
自分でやってみて、こういうほうがいい
みたい、てなあたりのとこでの所見を表す
くらいなもんで。
 
よく動画サイトでは、いかにもブッシュ
クラフトとアウトドアのオーソリティー
であるかのようにノウハウを解説のたま
わっている人たちが多いですよね。掃いて
捨てる程急増してる。今、キャンプブーム
とやらだから。
ここ最近で一気にわんさか増えた。
それらの動画のほぼ100%が誰かの猿真似
の劣化コピーの受け売りでしかない。
そして、それら全員が広告を貼って小銭を
稼ごうとしている。
 
よくできるなあ、と思います。
中には「初めてやってみます」という動画
まである。しかも、それでいながら、さも
自分がその道のマスターであるかのように
解説者面ぶっこいている。
なんだかなあ、なのよね。

集金目的の動画には共通の特徴がある。
出だしで「はい。◯◯さんです」とか自己
紹介するの。芸能人にでもなったような
勘違いして。
そして、映像を小割り編集してくっつけ
て、驚きテロップ入れたり効果音を
入れたりする。ほぼ全員。すごく陳腐。
これ、つべメンたちの共通する特徴。
大抵はパクリと猿真似。
小銭稼ぎ自体も猿真似。
年間100日以上とかキャンプしている人
なら
ともかく、とにかくニワカの素人が
玄人
のベテランを装っているのが見え
見えな
お寒い動画がゴマンとある。
ごくたま~に、ほんとにごくたまに
広告など一切貼らずに、集金目的では
ない動画などを観ると、果てしなく安心
したりする。そしてそういう動画は良作
が多い。

ガツンと骨のある信念と気概を見せる動画
はほとんど無い。
目的が、ジャンルごとの活動広報やスキル
の伝搬や安全性の普及ではなく、ゼニカネ
目的の集客が目的だからだ。
なんで、広告収入とは無縁では誰も
やらな
の?(笑)
 
でもって、行き着くところは、高層ビルの
屋上で懸垂して落下死亡したり、雪の
富士
山から2000m滑落で死亡したり、
立ち入り禁止の滝壺に飛び込んで
2ショット溺死したりするの
と同じ地平
に心が行く。
なにも死ぬことやってまで耳目を集め
なくてもいいのにと、気の毒になって
くる。そこまでやってまで注目され
たいの?集客したいの?と。

集客目的のためには目立つことをまず持っ
て来るので、思慮無き者はそうなりがち
だ。
つべ動画も、広告貼りのバイク動画、アウ
トドア動画等は、ほぼ全てがそれらと同じ
空気を醸し出している。
 
広告収入目的などといういやらしい気持ち
は捨てて、広告なしで動画を作って視聴者
の人たちに観てもらえば?
でも、やらないでしょ?
目的は視聴者たちの喜びを提供する事では
なくて、視聴者たちを金ヅルとして集客し
て再生回数で規定の広告収入を得る事だか
ら。
 
それに疑問を持たないゼニカネ亡者ばっか
(笑)。
なんだか、さもしい国になっちまっただよ
なあ・・・。
ここは日本なのか?


木による燃焼具合の違い

2020年09月11日 | open

フェザースティックの作り方と
ティンダーウッドの使い方

木の種類によってこの違い。
松って燃えるなあ。松ヤニパワー凄い。
やはり、杉の木が意外にも着火しない。
着火するとアッ!という間に燃え尽きる
けど。

木のスプーン作り

2020年09月11日 | open

木のスプーン作り

すげ~。
10分間で木製スプーンを作っちゃってる。
私は生れて初めての蒲鉾板からのスプーン

作りを先日やったけど、1時間かかった(笑)。

 


ククサ作り

2020年09月11日 | open

Kuksa Carving, Wooden Cup Making, Guksi


ナイフもよく切れるが、この人、ナイフ
の使い方が巧い。
そして、ビシッと直線も一刀彫で出して
いる。
できる。






着火訓練

2020年09月11日 | open


メタルファイアスターターでの点火自体は
そう難しくはないのだが、その後に火を
消さずにプレファイアから本燃焼に持って
行くのが難しい。
フェザーの在り方よりも、ティンダーの
加工を工夫して、ようやく炉に火が灯っ
た。




火吹き棒が大切で、ここから吹けばまた
燃え上がる。
ひょっとこは「火吹男」であり、フイゴ
の擬人化なのだが、いかに送風による酸素
供給が燃焼には大事であるかが分かる。


沸かした湯で紅茶を淹れた。
苦労して沸かした湯だ。


ライターやガスバーナー、はたまたマッチ
がいかに文明の利器であるかを思い知る。
あと、この一般的な三角ストーブよりも、
エスビットのポケットストーブのほうが
小割り薪が良く燃えて火加減も扱い易い
ことが判明した。
エスビット恐るべし。


もっと特殊な原始的な火の付け方は刀鍛冶
の着火方法で、鉄片を金床の上に置いて
やたらめったら鎚で叩く。そして加熱した
鉄に火口を着けて火を熾すのだ。なーん
にも火の気が無いとこから火を生み出す
のである。ありゃすげえ。

今回、バトニング板割りとフェザー作り
に活躍してくれたのは、このICカットの
うを志んナイフだ。やるな、うを志ん!


日本刀のお買い求め、研ぎ、各種拵工作
等のご相談は、うを志ん=刀剣しのぎ
桶川店までどうぞ。
斬鉄剣小林康宏刀も取り扱っております。