リハーサルも含めて、一番良い内容(=演奏)だったね、とJAKEさんとも握手をいたしまして、
椎名へきるちゃんのFCイベント、無事に終了致しました。
これはひとえに本番だからこそで、つまりは、お客さんから頂くパワーというのが、本当にすごいものなのですよ。
ご参加いたどうもありがとうございました。
さて、その今回初の試しみというのがあったのですが、
さかのぼる事、一昨日の、リハーサル2日目。
初日で全曲当たったので、一安心もしつつ、リハーサルに着きますと、
なにやらへきるちゃん、木根さんのお二人が、別室で熱心に打ち合わせをされておりました。
「お二人は何の打ち合わせをしてるんですか?」とスタッフさんに伺うと、
「朗読の打ち合わせです」
「へー、朗読?そんなことやるんですね」
というと、
「え?ケン坊さん、知らないんですか?」
「え?」
僕は(JAKEさんもですが)その時点では、何も聞かされていなかったのです。
なんでも、ライブコーナーの一部として、朗読をするのだということ。
それも、詩などではなくて、木根さんが原作を書かれて、アニメ化された作品「ユンカース・カム・ヒア」というちゃんとしたドラマの台本から、
そのクライマックスの一部分を抜粋して、お二人が、いわばアニメの声優さんのアフレコを生でやる、というのです。
実際、木根さんは、このアニメでお父さん役で声優さんをされたとのこと。
そして、へきるちゃんは、勿論、もともとが声優さんです。
このお二人で、それぞれ何役も演じ分けながら、ステージで生アフレコをするので・・・
「ケン坊、悪いんだけどさ、生演奏で、なんというか、効果音というか、伴奏をやってくれないかな。」
と、打ち合わせを終えて出てこられた木根さんから言われたのです。
「テーマソングも一曲あるので、それもざっくりでいいので覚えてもらって、少しそれも挿入してもらう感じで。アレンジなんかは、もう即興で全然いいので」
とのこと。
「はい・・・やってみますが、ちなみに、その朗読は何分くらいのものなのですか?」
「15分くらいかなー」
結構ありますがな(笑)。
「わはは。ケン坊、任せた」とJAKEさん。
確かに、即興の伴奏付けになるのでは、ギターと二人では、綿密に書き譜にするか、あるいは一人でやるしかないですよね。
ということで、最後のシーンになる部分だけ、JAKEさんにもなんとなく覚えて頂いて、あとは僕が一人で、生伴奏をすることに。
「わかりました」
と言いつつも、その時点で、まだ台本も見ておりません(笑)。
「離婚の危機の夫婦の会話のシーンでしょ。あとね、落ち込んでる少女のシーンね。これは両方暗いんだけど、場面が違うので、曲調は変えてほしいな。それから、次のユンカースって犬が喋るシーンは、ちょっと明るい感じで。その後がまた夫婦のシーンで、そこからドラマのテーマソングをもじった感じで、その後のシーンは、クリスマスの話が出るから、何かクリスマスソングを弾いて欲しいんだな。で、そこから犬と少女が空を飛ぶクライマックスになるから、そこはドラマのテーマソングを弾いてもらって、あ、長さは・・・へきるちゃんのセリフのきっかけのところまでね。で、そしたら、現実に戻るから、何か、現実ー!って感じの、でも明るいイメージの曲をね。そしたら、最後、何か終わり!って感じのを弾いてもらって終わろうか」
「はい、・・・えっと、とりあえず台本を・・・」
「あ、ごめんごめん、今コピーしてもらうね(笑)」
ということで、その場でテーマソングを聴いて、ざっくりとメロディを譜面にして、あとは、「とりあえず、やってみようか、じゃ、ケン坊、夫婦の危機のシーンの音楽からね。よろしくねー」
ということで、「では、えっと・・・はい、じゃいきます」と、完全にアドリブで音を出しますと、お二人がその上で声で演技をされたわけです。
目の前には、テーマソングの譜面以外は、台本を広げて、声を聴きつつ、目で追いながら、「そろそろ終わるな」なんて考えながら、演奏を調整して、
でも、セリフの間などは、お二人とも変化もしますので、僕もその場で、感じつつ。
でも、お二人とも上手なわけです。特にへきるちゃんの、一人二役でのお母さんと小学生の娘さんとの会話のシーンなんて、
リハーサルの録音聴いてると、完全に二人いるようにしか聴こえないんですよね。思わず巻き戻して二度聴きしていしまいました。
そして、クライマックスのシーンでのへきるちゃんの名演技ね。
これはなんと、初回から、ピアノを弾いてて、鳥肌が立って、思わず泣きそうになってしまうほどでした。
考えてみましたら、へきるちゃんとはかれこれ12年くらいのご一緒させて頂いておりますが、演技をしているへきるちゃんの声を聴くのは、今回が初めてでございました。
プロってすごいや、と改めて思いましたよ。圧巻でした。
今日は急遽、JAKEさんも一役やることになって、良い緊張感がありつつも、でも、一番いい感じで15分ほどのアフレコ劇を終えることができました。
僕たちの後ろのプロジェクターには、実際のアニメのシーンも映し出されまして、会場、シーンと静まり返った中での、皆さんの熱い熱い名演技、
いやはや、本当に楽しかったです。そして、良い経験になりました。
勿論、曲も10曲ほど演奏しましたので、トータルでは、1時間半くらいのしっかりしたアコースティックライブになりました(でもそこはへきるちゃんライブ。やっぱり最後は総立ちでしたけどね)。そして今日は、楽器的には、潔くピアノオンリー。これもまた、楽しかったです。
帰りには、思わずまたゴジラ(ナイト・バージョン)も撮りまして、先ほどの名演技の録音を聴きながら帰ってまいりました。
劇伴って、本格的にやったら、・・・面白そうですねえ。
さて、次は来週16日の光浩さんのライブの準備に取り掛からねばです。
がんがりますー。
ではー。