50年前の灯油ランタン。昔、次兄から貰った古い物。
最近は毎晩のように工房で灯しているが妙に灯油臭いのだ。
灯油が漏れている感じはしないので臭いのは古い灯油のせいかと思っていた。
灯油が切れたので裏返して見てみたら小さなサビの部分がある。
ためしに目打ちで突っつくとスポッと穴が空いた。
あれれと周囲を突っついていくとどんどん穴は広がる。
半世紀も眠っていたので中はボロボロなのだろう。
(最初は上の小さな穴一つだけだと思っていた)
さっそくハンダで修理することにした。
まずは周辺をリーマーで削って下地を出した。
用意するのはフラックスと金属加工用のハンダとハンダごて。
フラックスをを塗って60wのハンダごてでハンダを溶かし穴の周囲まで広げた。
あとはフラックスを水で洗い落して完成。
完璧と思ったので灯油を入れてみたら僅かに滲んでくる。あららやり直し。
ハンダ吸い取り器でハンダを吸い取り、リーマーを使ってやや広めに下地を出す。
何だか穴は大きくなったみたいだ。で今度こそ完璧。
(だんだん大きくなった2回目の穴)
ところがマシになったとは言え、ほんの僅かに灯油が滲みだす。
で、ハンダで埋めるのは止めて板金加工をすることにした。
工房にあった0.5mmの銅板を適当に切ってヤスリで形を整え予備ハンダする。
灯油ランタンには銅板より大きめに下地を出した。
ここでもう2つの穴を発見する。穴はだんだん多くなり大きくなった。
ランタン側に予備ハンダを行い、銅板を合わせて溶かし込んでいく。
思ったより大きめの修理になったが完璧だと思ったので水で洗って完了。
(周辺を探ると穴が大きくなって増えていく)
(銅版を切って穴に合わせる)
(合わしたところ)
(左上の穴は新たに発見した穴で、これはそのままハンダで塞いだ)
(本体に予備ハンダをする)
(銅板にも予備ハンダ、ハンダ作業は黒いゴムマットの上でする)
(胴板を裏返して乗っけてから溶かし込んでいく)
(溶かし込んだら水で洗って完成)
(良い感じに灯っている)
灯油を入れて火を点けて確認したが今のところ大丈夫のようだ。
昔から古い物を修理して使い続けるのが好きだ。
我が家には大事に使っているわけでは無いが妙に古い物があったりする。
私に本格的な修理は無理だが簡単な修理なら出来る。
簡単な修理で寿命が延びるならながく使ってやりたいと考えている。