【〝泡盛〟は白い小花が泡立つように咲き誇る様から】
ユキノシタ科の多年草で、本州の近畿以西から四国、九州にかけて分布し渓谷沿いの岩場などに自生する。晩春~初夏に穂状の花序に白い小花を泡立つように無数に付ける。升麻は解熱・解毒作用がある生薬名。「赤升麻」と呼ばれるチダケサシ属(アスチルベ属)のアワモリショウマやアカショウマ、トリアシ(鳥足)ショウマは、「黒升麻」や「真升麻」とも呼ばれるキンポウゲ科のサラシナ(晒菜)ショウマの代用とされてきた。
アワモリショウマの学名は「Astilbe japonica(アスチルベ・ヤポニカ)」で、日本原産であることを表す。アスチルベの語源はギリシャ語の「a(無、欠ける)」と「stilbe(光沢、輝き)」から。基準種のインド産のものが、葉に艶がなかったことによるそうだ。ただアスチルベ属の植物には学名に反し葉に艶があるものも多く、アワモリショウマの葉にも光沢がある。茎が細くて堅いのも特徴の一つ。属名チダケサシ(乳茸刺)の名前も信州などで食用キノコの乳茸を採ったとき、その堅い茎に刺して持ち帰ったことに由来する。
アワモリショウマはドイツなどヨーロッパで中国原産のオオチダケサシなどと交配され多くの園芸品種群が生み出された。園芸界ではそれらを総称しアスチルベと呼ぶ。花色も白のほか、ピンク、紅色、紫など多彩になっており、洋風の花壇などで目にする機会も増えてきた。アワモリショウマの草丈はふつう50~80cmだが、最近は背丈が低い小型のものが「ナチ(那智)アワモリショウマ」や「チャボアワモリショウマ」といった名前で出回っている。