く~にゃん雑記帳

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<百舌鳥八幡宮> 3年ぶりに“ふとん太鼓”奉納

2022年09月11日 | 祭り

【秋祭り「月見祭」太鼓台大小18基が勇壮に】

 大阪府堺市北区の百舌鳥(もず)八幡宮の秋祭り「月見祭」で、9月10日 3年ぶりに“ふとん太鼓奉納行事”が繰り広げられた。「月見祭」と呼ばれるのはこの秋祭りの神事が中秋の名月に行われるため(今年はちょうどこの日10日が中秋の名月だった)。ふとん太鼓の奉納日は毎年その前後の土・日曜だが、過去2年はコロナ禍のため中止になっていた。10日には観客が境内や参道を埋め尽くす中、太鼓台が昼前から夜遅くまで次々と宮入りした。

 ふとん太鼓は地元9町にそれぞれ大型の太鼓台と小型の子供太鼓台が1台ずつ、計18台ある。太鼓を納めた台座の上に朱色の巨大な座布団を逆ピラミッド型に5段積み重ねているのが特徴。大型の太鼓台は重さが2~2.5トンもある。これを60~70人で担ぎ、途中で何度も担ぎ手が入れ替わる。台座部分には華やかな祭り衣装で化粧をした小学高学年の少年たちが乗り込み、太鼓を叩き囃子歌を歌う。

 宮入りが始まったのは午前11時。宮入り1番は赤畑町で、東参道から入ってきて、拝殿と樹齢700年以上という巨大なクスノキ(大阪府指定天然記念物)の間を勇壮に練り歩いた。担ぎ手の歩調に連動して、ふとん飾りの房が上下左右に大きく揺れる。この後、正面参道に通じる石段を下り、しばらくして上ってきた。各町内の持ち時間は1時間。赤畑町の太鼓台は正午前、境内の所定の太鼓蔵に蔵入りした。

この後の宮入りは“特番”の「子供太鼓連合」。大型の太鼓台と一緒に宮入りした赤畑町の子供太鼓を除く8町の子供太鼓が、正面参道の石段を上って次々に宮入りした。台座に乗るのは太鼓担当と囃子歌担当の計4人。子供太鼓の担ぎ手には女の子や小さな男の子も多く含まれていた。ただ石段を上るときには担ぎ捧に手が届かない子供も。子供太鼓も境内を練り歩いた後、それぞれの所定の場所に蔵入りした。

この後、午後1時20分から宮町、宮北町、西之町…と1時間おきに宮入り。自慢の太鼓台を担いで境内を練り歩いては、拝殿の前で差し上げたりしていた。担ぎ手の掛け声は「ベーラベーラベラショッショイ」。囃子歌にもこの文句が織り込まれている。この祭りは五穀豊穣を祈るもので、掛け声「ベーラ」も「米良」から来ているそうだ。担ぎ手のぴったり息の合った足の運びも見応えがあった。その力強い一歩一歩に、この3年分の祭りへの熱い思いがこもっていた(ように感じた)。

 最大の見どころだったのは鳥居直下の石段の上り。担ぎ手一人ひとりにかかる負荷は平地で担ぐときとは比べものにならないのだろう。階段の途中で止まることもしばしばだった。そのたびに観客からは「がんばれー」と声援が飛んだ。太鼓台の高さは担ぐと4mにもなる。下から見上げると、太鼓台と鳥居の上部が重なり合う。中には雲を表すという上部の白い四隅の飾りをいったん取り払う太鼓台もあった。それだけに無事鳥居を潜り抜けると、一斉に大きな拍手が湧き起こった。

 11日は太鼓台の宮出し。午前9時半からの子供太鼓連合の宮出しと放生祭お稚児行事に続いて、11時40分から1時間おきに赤畑町、本町、梅北町、西之町、中百舌鳥町、土塔町、陵南町、土師町と続き、最後尾の梅町の宮出しは午後9~10時の予定となっている。

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