【JR折尾駅前の北側広場完成記念も兼ね】
北九州市西部の八幡西区にあるJR折尾駅。その北側駅前広場一帯で6月3~4日「折尾まつり」が開かれた。4年ぶりの開催で、今年で34回目を迎えた。今回は2年がかりで市が整備を進めてきた北側駅前広場の完成を記念したイベント「おかえり折尾駅」との同時開催。広場では多彩なステージショーが繰り広げられ、終日多くの市民でにぎわった。
折尾駅は鹿児島本線と筑豊本線(若松線)が結節する交通の要衝。現駅舎は100年以上前の1916年に開業したレトロな左右対称の旧駅舎を模して造られ、2年前に供用開始となった。北側広場の広さは一般車駐車場やタクシープールも含めて約9800㎡。市折尾総合整備事務所は今後、2年かけて南側駅前広場(広さ約8000㎡)の整備にも取り組む。
折尾まつりは協同組合折尾商連などでつくる実行委員会の主催。駅舎を出て左側の筑豊本線の高架下に特設ステージが設けられていた。4日正午すぎに到着すると、軽快な吹奏楽が聞こえてきた。演奏していたのは福岡県警音楽隊。続いて18チーム出場のダンスコンテスト、折尾名物かしわ弁当の早食い大会などが行われていた。
駅舎のそばに「日本初立体交差駅の地」と刻まれた石柱が立ち、その記念に当時のレールが敷かれていた。折尾駅が立体交差駅になったのは1890年代のこと。高架の鹿児島本線と地上を走る筑豊本線が直角に交わっていたため、駅構内は構造が複雑で、まるで迷路のようだった。
長期にわたる高架化事業の結果、地上ホームが廃止されて乗り換えは随分便利に。以前4つもあった出入口も新駅舎1カ所に集約された。駅構内の床面には立体交差があった時代の鹿児島本線と筑豊本線のレール跡が表示され、その一部分には実際に使われていたレールが床下に展示されている。