ちょっと又横道に・・・・昨日、天皇が琴を弾いて、熊曾(襲)との戦いの勝敗の行方を神に祈り聞くのですが、その答えを、直接、神から聞くことはできません。誰かを介して聞くことができるのだそうです。その神からのお告げを受け取ることができる人は、大方は「女性」だと言われています。それを「神懸りする」と呼んだのです。例の「卑弥呼」は、常に、神のこのお告げを受け取ることができる特殊な霊感を持ち備えていた女性だと言われています。この「神懸りする」人がいる場所も何処にでもいては聞くことはできません。そんな場所はどのような所かも、古事記には記してあります。
まず、初めは「神懸りする」です。
「帰神」、これを<カムガカリシテ>とあります。
この言葉について本居宣長の説明では、これは<カミヨリタマヘリキ>と読み、この<ヨリ>は「託着<ヨリカカリ>」で、神様が神功皇后(大后)のお側にお座りになってお告げを授けるのです。これが古事記上段にある「為神懸而<カムカカリシテ>だ、と説明しています。
「沙庭」は、単に<ニワ>と読んでいます。
これについては、神が降し請せ奉る所ですから、当然、神聖な細やかな美しい沙が撒かれた庭(宣長は「斎清めたる清場」)でなくてはなりません。この庭に「武内宿禰」と「神功皇后」が控えていたのでしょう。そして神がその心を伝えたのが女性である神功皇后だった、と書いております。
この本居宣長と言う人も、又、「大学者」だと、幾度となくその文を読む度に感激させてくれます。全部を読んではないのですが・・・・