何か訳のわからない文が出てきました。
“美刀阿多波志都”
これを<ミト アタハシツ>と読ましておりますが、何と云う意味でしょうか???さっぱり見当だに立たずです。かの宣長も書紀の中から、“幸之”という言葉を取り上げ、これを<ミト アタヘマス>と読んでおり、これがその<アタハス>だと。更に、その他「与<アタハス>」や「奉與<アタハス>」など2,3例を取りだして、それからその意味を見通しているのですが、結局、書紀などの記述からでも分かるように、阿多波志<アタハシ>という言葉の意味は
”・・・・言の意は未ださだかに思い得ず。”
と説明がしてあります。結論として、
“されば美刀阿多波須とは、一ツに寄会<ヨリアヒ>て、御寝処<ミネド>を與<トモ>にし賜ふ意ならむか”
と書いてあります。この場合でも、あくまでもこれはの宣長の推量の域を出ない物で、「か」が指し示すように、本当の意味は不明であると書いてあります。
これなどの説明から解釈すると、「美刀阿多波志都」は、結局、オホクニが黄泉の国から帰って出雲に大きな宮殿を建てて、そこに、因幡の国から八上比売も呼んで、須世理毘売と共に暮らしたという意味です。結局、「美刀<ミト>」とは、美しい御殿で「みどの」であり、「阿多波志<アタハシ>」は「与えて」で、一緒にお住まいになったと言う意味なのです。ちなみに、「広辞苑」には
“「みとあたわす」は「婚はす」で(「と」は入口、陰部の意)交合なさる。”
とあります。
さて、いくら立派で大宮殿とは云え同じ館に相思う女性が二人同居しているのです。・・・・・その結果は、いわずもがなです。それはまた明日にでも?????