私の町吉備津は昨日は吉備津神社の秋祭りでした。
「いいとしう からげて なにゅうしょんなら」
と、人様から笑われながら、祭りが済んで飲む酒のおいしさにつられて参加しました。其の吉備のお酒について、かって書きましたが、再度、そのお酒について書いてみます。
その祭が済んで
「やっぱりさけはうめえのう」何回となく、ただ、ひとりごとを言いながら、吉備津様ならぬ山上様の前で・・・・。
そうそう、吉備には、古来よりこんな歌がありましたとね
ふるひとの たまへしめたる 吉備の酒
病めばすべなし ぬきすたばらむ(万葉集)
ここで言うお酒は、お米から作られたものではありません。黍から醸造した「吉備の酒」なのです。黍の取れる地方と云う意味で吉備になったのですが、その黍からは、また、当然ですが、お酒も作られていたのです。それが「吉備の酒」として、当時から、名を馳せていたのです。
なお、蛇足ですが、あのスサノウノミコトがオロチ退治した場所は本当は出雲ではなく、吉備地方だと云う学者のいます。その根拠は、当時、日本は、まだ、縄文の時代ですから、当然、稲作は、日本には伝わってはおらず、出雲でもそうですが、日本中の何処をさがしても、あのような大量の酒を作る所はなく、従って、スサノウノミコトノのオロチ退治用のお酒は、日本広しといえども、唯一の吉備でしか作れないと言うのです。だから、八頭の大蛇(おろち)が出没していた所は吉備の国で、オロチが飲んだお酒は黍から作られた「吉備の酒」でなくてははならないと主張しているのです。・・・・・・
まあ、そんなことはどうでもいいのですが、要するに、「吉備の酒は、うま過ぎて吐くほど、いくらでも飲めますよ。だから、よだれかけをくださいな。」という意味です。それをまねて「きぬす たばらむ」までとも思ったのですが、そこまではならなかったのですが、とにかく、おいしい吉備のお酒をいただきました。
のんベえの一人ごとです