私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

塩椎神<シホツチノカミ>

2019-01-21 08:58:23 | 日記
 海邊<ウミベタ>を、泣きながら、どうしたらいいかと思ってさまよい歩いている火遠理命<ホヲリノミコト>です。そこで出逢ったのが

          “塩椎神<シホツノカミ>

 です。この神は、宣長によると、

  “一柱の神ノ名には非ず。凡そ物をよく知識(しれ)る人を云称にて・・・”

 と書いてあります。ちなみに、日本書紀にはこれを

          “塩土<シゴツチ>の老翁<ヲヂ>”
          “一<ヒトリノ>の長老<オキナ>”

 と記しております。
 このことから考えられることは、この人は神様ではなく、宣長が云うように、海の事をよく知っている<ウミベタ>(そこら辺り)の老人だったことが分かります。
 その海のことを何でも知っている老人は、海辺で泣き悲しんでいるその人が誰だか分かっていたのです。だから。即座に尋ねるのです。

           “泣患所由<ナキウレヒタマフ ユエハ>

 「どうしてそんなに嘆き悲しんでいるのですか???」。