私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

“波士加美”

2019-07-27 09:20:39 | 日記
 ジンムが歌った次なる歌は
 「ジンムの兵士たちが自分の領地の周りに垣として植えた

       “波士加美<ハジカミ>”

 薑(はじかみ)です。山椒(やまさんしょう)のことです。この実を噛めば、口の中が、その余りにも苦さのために疼くように感じるのですが、
 「わたしは、それと同じような思いを五瀬命の死で感じた。その思いをここで一気に敵にぶっつけようではないか。」
 です。そして

        “宇知弖斯夜麻牟<ウチテシヤマム>”

 これがジンムが口した「トミビコ退治作戦」で歌った第二の歌なのです。

 なお、薑<ハジカミ>」ですが、秋になって、椒の木に生っている実を取って、直接、噛み砕いてみると、その苦さにたじたじするほど、口の中が疼くように感じます。それを例えて歌っているのです。実体験をもとにした歌です。

 古事記は、総て頭の中で抽象的に考えて作られたのではなく、この辺りにも深い配慮の元に作られた貴重な「歴史書」でもあるのです。

 「韮」と云い「椒」と云いうまい例を取り上げた物ですね、又又感心しきりです!!!!!