今年度も多くの企業の入社式が行われました。
毎年興味津々なのが、入社式での「経営トップの訓示」です。
各紙にも主要企業のトップがそれぞれの思いを語ったあいさつのポイントを取り上げています。 それによると、世相を反映させるキーワードとしては「これまでの危機モードから脱し、成長へ向けて新たなスタートを切ると強調する姿が目立った」(日経)と報道されています。
中でも、注目されたのは、何と言っても大規模リコール問題に揺れたトヨタ自動車の豊田章男社長の訓示です。
例え話が得意と言われている豊田社長はマラソンに例えて、「先頭集団にいたが、大転倒した。とはいえ、棄権は許されない。世界中のお客様のためにも、立ち上がって再び走り始めるしかない」と述べ、「君たちは信頼回復のために再出発した年に入社された1期生。トヨタの将来に不安を覚えるのでなく『おれが、私が、立て直す』くらいの強い気持ちをもってほしい」と強調。
フォルクスワーゲンと提携した話題のスズキ自動車の80歳を超えても第1線で陣頭指揮している鈴木修会長兼社長は「自動車業界は、食うか食われるかの戦いだ」との実情を示し「生き残るために、先生としてVWと提携した。若い力を得て、提携も有利に進めたい」と語った。さらに、「新聞を読んで社会人としての一般教養を高めてほしい」と、具体的なアドバイスもおり込んだという。
武田薬品工業の長谷川閑史社長は、「一流になるには努力7割、運2割、才能1割」」
また、ソフトバンクの孫正義社長h、「社会が悪い、政治が悪いと何かのせいにしない」など、新入社員に限らず、先輩社員にも聞かせたいような耳の痛い訓示も多かったようです。
私は、三菱自動車の益子修社長の
相矛盾する「環境先進技術」と「コスト低減技術」に同時に挑戦する。という訓示が、世界新競争時代の中での、今の日本の「自動車、電子関連企業」の現状を言い得たものではにかと思われました。いかがですか。
さすがに、今の世相や景況を反映したトップの言葉ではないでしょうか。
かごしま企業家交流協会
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