「安定志向がくっきり」、定年まで勤めたいが5割に達する。
今春の新入社員意識調査結果で判明
日本能率協会が19日まとめた今春の新入社員意識調査によると、「年功主義」と「実力・成果主義」のどちらの会社で働きたいかという質問に対して、「年功主義」を選んだ人が、01年度の調査開始以来初めて過半数に達したとのことです。
「定年まで勤めたい」という意向も過去最高の50.0%に達し、新入社員の安定志向が浮き彫りになった調査結果だ。
日本企業に、アメリカ型の能力主義が取り入れられ、日本のよき伝統的な雇用制度が、大企業を中心に取り入れられたが、百年に一度の不況の中で、雇用環境が不安定な中で、やはり社員意識は安定雇用を選択したようだ。
「会社や社会に対する意識調査」は3月25日~4月13日に実施、10年度の新入社員1107人から回答を得た。その結果は、
「競争をするよりも平等に上がっていく年功主義の会社」で働きたいという人は前年度比8.6ポイント増の50.4%と多数派に転じ、一方の「実力のある個人が評価される実力・成果主義の会社」は03年の73.5%をピークに減少傾向にあり、前年度比7.5ポイント減の49.1%だったそうだ。「定年まで勤めたい」との意向は05年度から上昇、初めて半数に達した結果だった。転職・独立志向のある人は5年前には全体の7割弱いたが、今年は約4割にとどまった。
やはり、日本企業が今まで、幾多の経済不況を社員の総合力で乗り切ってきた過去の歴史を考えると、実力・成果主義の弊害が目につき、終身雇用を望む安定志向が強まっているものと思われる。
かごしま企業家交流協会
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