対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

「約束」약속を読む4

2019-02-07 | ハングル
「イサン」の挿入歌「約束약속」を少しずつ読んでいる。

私のところに来ることはできませんか
愛することはできませんでしたか
この後に、
그대 헤일 수 없는 맘
나였던가요   
と続いている。
この2行は、あとで2回繰り返される重要な箇所である。しかし、残念なことに、ここがよくわからない。前の行にはわからない語句があり、正確に訳せない。後の行は「私だったのでしょうか」だが、前後の関連がつかめない。

그대 헤일 수 없는 맘 (クデ ヘイルス オムヌン マム )
これは次のように分解できる。大きくとらえれば、그대 맘で、
그대 あなた(詩的な表現) 맘(=마음、気持ち、心)
「あなたの心」である。
これを修飾しているのが、 헤일수없는である。는は連体形を表すから、着目するのは、
헤일 수 없
である。
헤이+ㄹ수 없다(~することはできない)
だろう。헤이다という単語がありそうな気がするのだが、これがない。持っている辞書は語彙が少ないので(『コスモス朝和辞典』)、他の辞書を見れば載っていると思っていた。ところが、かなり大きな辞書を見てもなかった。文脈やネットに出でいる訳を参考にすると、「推し量る」、「理解する」のような気がしている。
推し量る、察する、数えるなどの意味を持つ헤아리다という単語がある。しかし、헤일へと変換できるとは思えない。
仮の訳 あなたの推し量ることのできない心

나였던가요(ナヨットンガヨ)
나 私  였 =이다(である)+었(過去)
던 過去の回想  였던 過去+過去で、過去の強調 가요~ですか
私だったのでしょうか

前後の関連についていえば、次のような訳を示しているサイトがある。
あなたの心が解らないのは私の方だったのでしょうか
그대 헤일 수 없는 맘に「あなたの心が解らないのは」と読める指標があるとは思えないが、迫っている感じを受ける。

最初に(注)で示した「約束」(YouTube)は、
クデ ヘイルス オムヌン マム ナヨットンガヨ

あの深い思いはまぼろしだったのでしょうか
という訳をつけている。しかし、これはハングルとは対応しない意訳である。
この歌はチャン・ユンジョンが歌うオリジナルだが、クヘイルではなくクヘイルと歌っているように聞こえる。この歌をカバーしている森山愛子はクデヘイルと歌い、画面にも그대 헤일 수 없는 맘と出ている(「約束」)。クマで始まる歌詞の可能性はないのだろうか。그대 헤일 수 없는 맘 よくわからない謎の1行である。

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