6日(土)、7日(日)の2日間、東京・夢の島公園で行われた赤旗まつりの大書籍市に販売に出向いてきました。これまでは本だけ送って、後はお任せだったのですが、今回初めて参加することにしました。
さて、6日の朝、最寄りの新木場駅を出るとすでに大勢の人がゾロゾロと会場に向かっています。会場周辺は大勢の警察官が警備に当たり物々しい様子でしたが、場内に入るといたって緩やかな雰囲気。その中を急いで書籍市の巨大テントを目指しました。
着いたときはすでにオープンしていて、膨大な数の本が出版社ごとに分けられてキチンと陳列台に並べられています。前日から準備されたそうで、いやあー、ホントにご苦労様でした。そしてありがとうございました。
わが商品も無事陳列されていているのを確認、とりあえずは安心しました。大量の本を送ったので全部は並べられていませんでいたが、実にありがたいことです。
さて、販売要員として参加したのはいいのですが、会計レジは別のところにあるので、いつも集会販売でやっている代金の授受はありません。なので、わが任務はいかにしてより多くの人に自社の本を手に取ってもらい購入に結びつけるかということでした。といってもお客さんが展示台の前に来てくれないとことが進みませんし、本も売れません。
ところがナント、わが陳列台は場内の一番端っこの島で、しかも大書籍市の案内看板の裏側で影になり、さらにその後ろには巨大テントの壁に当たるシートが括り付けられた柱が陳列台の真正面にあり、その間は人1人がヨコ歩きしてやっと通れるといった、いかんともし難い条件なのですから先行きが大いに不安になったのです。
はあ~、最悪やぁ~! まず、人の流れはここには来ないという場所でした。正直、これでは売れませんねえ~という場所です。(他の隣接する島も同じような感じですが、それでも平台の前に柱は無かった…と思う)まあ、こういう集会販売はどこに展示場所を確保するかが販売に大きく影響するので、当たりはずれがあるのも仕方がないのですが…。
せっかく気張って大量の本を送り込んだのに…と落ち込んでいても仕方がないので、なんとか最低でも交通費と宿泊費ぐらい売り上げないと大阪に帰れんなぁーと悲壮な決意をして、テント内中央付近の人だかりができている棚の様子を羨ましく思いながら、持ってきた新刊案内チラシを配って誘い込みを始めました。そのうちようやくポツポツと立ち止まってくれる人も出てきて本が動き始めたのですが、まだ午前中ということもあるのかまだまだこれからという感じでした。
ぼつぼつ本が動き始めましたかねえ…。ほら、ここにテント
の柱があるでしょ! これでは死角になりますからね。
ところで、11時頃に清水ただしさんが「バナナの叩き売り姿」で応援に来てくれました。『いつもおおきに!清水ただしです』の宣伝です。マイク片手に派遣村TVのDVDと本、ついでにミケ本を口上に乗せてしゃべり始めると次々と人が立ち止まり笑いが巻き起こりました。写メールを撮す人や握手を求める人、ホントに愉快な時間となり、おかげで何冊かの本も売れました。清水さん、ありがとうございました。
本は棚に置いただけでは売れません。まず何よりも本の商品としての価値、人目に触れること、書名を知ってもらうことなどがあって初めて手にとってもらえます。ということで午後、ついに意を決して行商することにしました。
本を右手に掲げて、左手には本を入れた籠をひっさげて「えー、ただ今、『山登りねこ、ミケ』という本のご案内をしております。ちひろ美術館のある信州は安曇野に住むとても珍しい、何万匹に一匹というオスの三毛猫が飼い主と一緒に山に登る実話を写真と心温まるエッセイで読みやすい1冊の本に編集しました。『しんぶん赤旗』に投稿された写真で話題となった登山する猫のお話です。飼い主や家族と猫と絆の描写が全国の猫好きの心をつかみ、猫好きの人たちの間で話題の本です。アマゾン猫部門第1位、ペット部門第1位の実績もあるこの1冊、ぜひお読みください」と声を張り上げてテント内をグルグルグルグル周遊販売です。
何種類かの主力本を同じように掲げて何度も何度も廻りました。そうして、目が合った人には逃さず話しかけ、クスクス笑っている人にも話しかけ、振り向いた人にも話しかけ、おもしろいものですね、1周すると3、4冊の本が売れていくようになりました。中には「これ、頂戴」と籠から抜き出して行く人もありました。他の出版社の人は誰もこんなことはしないので、私1人が声を張り上げて目立ってしまいましたが、まあ、開き直りですね。
さて、とにかくこんなことを2日間続けてきたわけですが、果たして結果はどうであったのか? 何とか経費ぐらいは賄える売上になったのか、広告も出したし、発送費用もかかったし、本の量が多すぎると叱られたし…。しばらくしたらドーンと返品が送られて来るし…。
なんだかいろいろ考えてしまった以上、赤旗祭り大書籍市販売レポート第1弾でした。ハイ!
追記:そのうちここで販売実績を公表できたらまあそれなりの成果だったと思ってください。そして何も公表しなかったら悲惨な結果だったとご理解くださいませ。