奈良大好き☆お勉強日記

奈良大学文学部文化財歴史学科(通信教育部)卒&奈良まほろばソムリエ検定のソムリエを取得したヒトの色々な勉強の日記です♪

ゲージツの秋

2012年11月04日 | 色々・モシクハお勉強
11月2日。
正倉院展行ってきましたわよ。
日帰りで。
ってか、前日は所用(笑)で東京にいたわけだが。

東京から例によって例のごとく高速バスで乗りつけたんだが。
早朝のJR奈良駅ではオバ様たちが
「並んでいる途中で食べられるようにってコレ持ってきてん」
とかとか。正倉院展に開館前から並ぶ気満々の方々と遭遇。

前日も高速バス乗りつけ、現地にて開館待ち(謎)だったので、
今日はのんびりしたいなと思い、ビブレ前のシャトードールでモーニング。
新聞など読みながら一時間以上滞在して、いざ博物館へ。
(今朝はガラガラだったので、お店の人もほっといてくれた)

奈良博前はほどほどの混雑。
9時前で入場に2回折り返しがついてるくらいでした。
こんなくらいしか並んでいないのだったら、
あのまま朝イチから並んでいたら、「一番入場」ができたのかも。
ま、いいけど。

前倒しで開館して、ぞろぞろと入館するまでにちょっとかかったけど、
10分程度並んだだけの、ほぼ待ち時間無しで入館できました。

最近は、解説レコーダが普及したので、入館してからも
それを借りる人たちで大混雑。
さくっとそこを通り抜けて会場へ入ると、案の定右手手前が大混雑。
その後は館内を行きつ、戻りつしながら見てまわりです。

今年は「螺鈿紫檀琵琶」と「瑠璃杯」がツートップの人気もの。
第一展示室に「琵琶」があったけど、”グルグル見学”になってなかったので、
今年は待ち行列作りはしないのかと思ったら。
西新館へ入る前に、
「瑠璃杯を最前列でごらんの方はこちらへ並んでくださーい」との声とともに、
「こちらが最後尾」看板が出現。

出た!
奈良博名物(?)グルグル待ち行列。
待ち行列に並んで、並んででも、一番前で見たい人たちの列と、
並びたくないので、その後ろから窺い見るだけでよい人たちに分かれるアレ。
結構、後列だと、展示品までに間に距離があるけど、
グルグル行列の人たちは少数ずつ流れてくるので、
後列だったとしてもそんなに見にくくはありません。

瑠璃杯は以前にも見たことがあるので、今回は後列から覗き見(笑)
本日は平日ということもあったし、文化の日より前だし、
「日曜美術館」放映前だってのもあって(あはは)、
そんなに混雑はしていません。
(あれを混雑しているといってはいかんだろ、いくらなんでも)
グルグル後列からでも、瑠璃杯の輝きは美しく見えましたよ。

今年の展示品は瑠璃杯が出ているので、ガラスもの多し。
トンボ玉とか、クチナシ玉とかに混じって、
五芒星形ものが!なんじゃこりゃ?!と思ったら、
これクチナシ玉の天地を、穴を手前にして横に向けただけなのか…。
(上下に貫通している玉穴を、手前に向けると、星型に見えるんだなコレが)

平城のタータンチェック・ネクタイ(帯?)も健在。
今でもこの柄で、キルトが作れそうなデザインです。

今年は若干古文書の量が少なかった?(んなことはない?)
わが本籍地「御野国」からは「御野国山方郡三井田里戸籍」がおでまし。
八世紀当時の巻頭部分に加えて表紙、見返し、革製巻緒までもが
当時のものという、正倉院宝物唯一の遺品なんだって。
御野は戸籍関係で結構残っていますわね。
おーほほほほほ(何故に高笑い?)

前を歩いていた研究者風の中国人さんはすらすらと、
中国語読みでそれらを読んでいましたわ。
ああ、羨ましや。
「書きもんは、ええわ(←見ぃひんでもええわ)」
と後ろで言ってはったオッチャンに、やや同意のわたくしとしては、
漢字ばっかりの書き物がスラスラ~なのは羨ましい限り。

今年は「平清盛」で清盛やら、後鳥羽上皇やらが双六ばかりしているので(笑)、
双六盤の前では「キヨモリ」「キヨモリ」とあちこちで聞こえました。
そういう狙いで、出品物決めているわけではないんででしょうが。

双六といえば今では正月にやるアレとなっているけど、
もともとは古代エジプトに始まるというゲーム。
『日本書紀』持統天皇3年(689)には双六禁止令が出されているというので、
当時も”ゲーマー”たちが「金賭けたり」「”双六廃人”になって仕事をしなかったり」
したのかなあとか妄想すると、現代と大して変わりなかったりします。

いやー、これだけのもの、よくぞ残ってくれたもんだと、
昔むかしの人たち、および、昔からの人たちに感謝いたします。
瑠璃杯の輝きも、蔵の中で眠っていたからこそ。
これが、”出土品”であったならば、こうはいかなかったでしょう。
そっかそっか、私は”出土品”よりも、”伝世品”の方が好みなんだな(笑)

今年も「たからもの」を満喫しました。
コメント (2)
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