昨日は思ったより早く仕事が切り上げられたので、
自転車を職場の最寄り駅に置いて鶴橋の「雀のおやど」へ。
開場10分くらい前に着いたが、
下には既にけっこう客が詰め掛けている。
結局、座布団では入りきらず、椅子まで使う入り。
雀三郎が4席で2000円だから、
大入りも当然ではあるのだが。
「道具屋」(雀三郎):◎-
マクラで「夜店の楽しさ」といった話。
ネタも夜店の雰囲気がベースにある。
おじさんとの会話はまあ普通。
夜店に出てきて金魚すくいを冷やかす。
そのあたりの雰囲気が良い。
金魚すくいに善さんを聞くところの流れが面白い。
アホが楽しそうに呼び込んだり、客と応対してスカタンになったりする訳だが、
冷やかしの客ものんびりした風情で良い。
短刀を抜くところの全身を使う動きの大きさは枝雀っぽい。
これはこれで悪くない。
「値はズドン」を入れるのは上方では珍しいと思う。
「木魚」は初めて聞いた。
そこで元値以下で売ってしまって落ち込み、
「笛」で「何やねん」と言ってしまう流れ。
サゲは「家一軒盗まれた」。
全体に楽しく商売をやっている雰囲気で、いろいろ考えずに楽しめる。
「延陽伯」(雀三郎):○+
結婚式の司会のマクラ。
ネタは、やはり安心して聞いていられる。
アホの風呂場でのノロケ、
カンテキを扇ぎながらの妄想も、
激しいが暴走し過ぎる程ではなく、丁度良い感じ。
奥さんの名前が長い、というのは
あまり強調されていなかった。
それを受けての「どうしよう」とアホがいろいろ言うところも、
もう少し激しくても良かったのでは、と感じた。
「宿屋仇」(雀三郎):○
若い連中の描写が素晴らしい。
ベースとして、それぞれの人物設定が明確であり、
その上でお互いの関係に基づく会話、やりとりが活き活きしている。
色事の話での上下など、非常に分かりづらいところが多いのだが、
特に「誰が誰に喋っているのか」など意識しなくても理解できる。
侍はまあまあ。
相撲の話には、「兵庫の若い者」ではなく、
「指相撲」「腕相撲」を喜六がやろうとするところから
「相撲と言えば」と入っていく。
これはこれで良いな。
ただ、このネタはやはり難しい。
色事の話でどうしてもダレる。
喜六の茶々入れを増やしていたが、これも良し悪し。
確かに喜六の性格からすると入れる方が自然だし、
後の「ここで遇ったが百年目」に対して
「八年目やろ」と入れる仕込にもなっているのだが、
源兵衛の独り語りのリズムを崩してしまい、
余計に長く感じてしまうところもある。
難しいところだと思う。
次第に声が大きくなっていくところ、
その場では気付かないレベルで自然に作られている
(後で聞き直してみて分かった)。
作為が見えないのが流石。
「鬼の面」(雀三郎):○
子どもの話をマクラに振る。
ネタは、ウケるべき転換、ギャグできっちりウケている。
手堅く演っている印象。
ただ、旦那の一貫性が、少し弱いかな。
最初の「面を取り替える」ところの「楽しい旦那」の基底に、
もう少し「奉公人思い」や「世慣れたところ」があり、
そのあたりがもう少し見えた方が良いと思う。
自転車を職場の最寄り駅に置いて鶴橋の「雀のおやど」へ。
開場10分くらい前に着いたが、
下には既にけっこう客が詰め掛けている。
結局、座布団では入りきらず、椅子まで使う入り。
雀三郎が4席で2000円だから、
大入りも当然ではあるのだが。
「道具屋」(雀三郎):◎-
マクラで「夜店の楽しさ」といった話。
ネタも夜店の雰囲気がベースにある。
おじさんとの会話はまあ普通。
夜店に出てきて金魚すくいを冷やかす。
そのあたりの雰囲気が良い。
金魚すくいに善さんを聞くところの流れが面白い。
アホが楽しそうに呼び込んだり、客と応対してスカタンになったりする訳だが、
冷やかしの客ものんびりした風情で良い。
短刀を抜くところの全身を使う動きの大きさは枝雀っぽい。
これはこれで悪くない。
「値はズドン」を入れるのは上方では珍しいと思う。
「木魚」は初めて聞いた。
そこで元値以下で売ってしまって落ち込み、
「笛」で「何やねん」と言ってしまう流れ。
サゲは「家一軒盗まれた」。
全体に楽しく商売をやっている雰囲気で、いろいろ考えずに楽しめる。
「延陽伯」(雀三郎):○+
結婚式の司会のマクラ。
ネタは、やはり安心して聞いていられる。
アホの風呂場でのノロケ、
カンテキを扇ぎながらの妄想も、
激しいが暴走し過ぎる程ではなく、丁度良い感じ。
奥さんの名前が長い、というのは
あまり強調されていなかった。
それを受けての「どうしよう」とアホがいろいろ言うところも、
もう少し激しくても良かったのでは、と感じた。
「宿屋仇」(雀三郎):○
若い連中の描写が素晴らしい。
ベースとして、それぞれの人物設定が明確であり、
その上でお互いの関係に基づく会話、やりとりが活き活きしている。
色事の話での上下など、非常に分かりづらいところが多いのだが、
特に「誰が誰に喋っているのか」など意識しなくても理解できる。
侍はまあまあ。
相撲の話には、「兵庫の若い者」ではなく、
「指相撲」「腕相撲」を喜六がやろうとするところから
「相撲と言えば」と入っていく。
これはこれで良いな。
ただ、このネタはやはり難しい。
色事の話でどうしてもダレる。
喜六の茶々入れを増やしていたが、これも良し悪し。
確かに喜六の性格からすると入れる方が自然だし、
後の「ここで遇ったが百年目」に対して
「八年目やろ」と入れる仕込にもなっているのだが、
源兵衛の独り語りのリズムを崩してしまい、
余計に長く感じてしまうところもある。
難しいところだと思う。
次第に声が大きくなっていくところ、
その場では気付かないレベルで自然に作られている
(後で聞き直してみて分かった)。
作為が見えないのが流石。
「鬼の面」(雀三郎):○
子どもの話をマクラに振る。
ネタは、ウケるべき転換、ギャグできっちりウケている。
手堅く演っている印象。
ただ、旦那の一貫性が、少し弱いかな。
最初の「面を取り替える」ところの「楽しい旦那」の基底に、
もう少し「奉公人思い」や「世慣れたところ」があり、
そのあたりがもう少し見えた方が良いと思う。