昨日は松竹座へ。
昼の部第2幕「若き日の信長」。
台風が来ているので空いているだろう、と思ったが、
幕見席は案外入っていた。
三等席は3分の1くらいの入りか。
「若き日の信長」を見るのは初めて。
11代目團十郎に宛てて書かれたもの、ということで、
海老蔵のも悪くないだろう、と思って行った。
結果的には、期待していた程ではなかった、というところ。
まず、海老蔵の声が聞き取りにくい。
父親の声の悪さと同様で、
声量はあるかも知れないが、口があまり動いていない感じ。
今まで古典の演目を聞いたときには感じなかったのだが、
昨日の「若き日の信長」ではそのあたりが引っ掛かった。
作品としても、あまり歌舞伎らしいものではないな。
テーマや演出にしても、普通に演劇として出来そうな感じ。
評定を城外で待っている侍たちの動きや、
結果を聞いて徐々に去っていき、最終的に平手の息子のみが残る場面など、
如何にも理屈っぽく、演劇くさい感じがする。
これは作品のせいか、海老蔵のせいかは分からないのだが、
平手が切腹した際の信長の科白に統一性ないように思う。
「何故自分を残して先に死んでしまったのか」と詰ったり、
「自分が考えていることが分からなかったのか」と言ったり、
様々な感情が噴き出てくる訳だが、
そのベースは「信長」という一つの人格であるはず。
勿論、平手の死による混乱もあるし、
それが青春だ、若者だ、と言うのかも知れないが、
基本的には感情や言葉が出てくる土台となる人格はあるはずだろう。
どうも、その土台が見えづらかった。
海老蔵の動きは若々しく、
口調の激しさも(聞き取りづらいところは多かったが)
この作品に合っていたとは思うが、
全体を通して見ると、個人的にはあまり満足できなかった。
昼の部第2幕「若き日の信長」。
台風が来ているので空いているだろう、と思ったが、
幕見席は案外入っていた。
三等席は3分の1くらいの入りか。
「若き日の信長」を見るのは初めて。
11代目團十郎に宛てて書かれたもの、ということで、
海老蔵のも悪くないだろう、と思って行った。
結果的には、期待していた程ではなかった、というところ。
まず、海老蔵の声が聞き取りにくい。
父親の声の悪さと同様で、
声量はあるかも知れないが、口があまり動いていない感じ。
今まで古典の演目を聞いたときには感じなかったのだが、
昨日の「若き日の信長」ではそのあたりが引っ掛かった。
作品としても、あまり歌舞伎らしいものではないな。
テーマや演出にしても、普通に演劇として出来そうな感じ。
評定を城外で待っている侍たちの動きや、
結果を聞いて徐々に去っていき、最終的に平手の息子のみが残る場面など、
如何にも理屈っぽく、演劇くさい感じがする。
これは作品のせいか、海老蔵のせいかは分からないのだが、
平手が切腹した際の信長の科白に統一性ないように思う。
「何故自分を残して先に死んでしまったのか」と詰ったり、
「自分が考えていることが分からなかったのか」と言ったり、
様々な感情が噴き出てくる訳だが、
そのベースは「信長」という一つの人格であるはず。
勿論、平手の死による混乱もあるし、
それが青春だ、若者だ、と言うのかも知れないが、
基本的には感情や言葉が出てくる土台となる人格はあるはずだろう。
どうも、その土台が見えづらかった。
海老蔵の動きは若々しく、
口調の激しさも(聞き取りづらいところは多かったが)
この作品に合っていたとは思うが、
全体を通して見ると、個人的にはあまり満足できなかった。