CDブック「古今亭志ん朝・大須演芸場」が届いた。
※画像をクリックすると「楽天」のページに飛びます
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CD30枚+特典2枚の大部。
解説書が付く。
古今亭志ん朝は1990年から1999年までの10年間、
三夜連続の独演会を名古屋の大須演芸場で開いていた。
年齢で言えば、50代前半から60代前半。
亡くなったのが2001年10月なので、晩年と言えば晩年になる。
志ん朝はあまり「独演会」をやらなかったらしいので、
三夜連続、しかも10年間、というのは、かなり例外的だろう。
このCDブックは、その独演会の録音であり、
元々売られることを予定されていた訳ではない。
席亭の足立さんが個人的に聞くために録音していたもの、らしい。
そんな訳で、音質はあまり良くない。
音量レベルも低いし。
しかし、内容は非常に興味深い。
まず志ん朝がこれだけマクラを振り、好き放題、楽しく喋っている音源は珍しいと思う。
談志についてもけっこう喋っている。
志ん朝は、音が残ることを基本的に好まず、
残す時はマクラ・ネタとも徹底的に磨いていたと思うのだが、
この大須演芸場の独演会では、予めそこまで磨いていない印象。
客席と一緒に一つの作品をその場で作り上げる、というオープンなものを感じる。
それが出来たのも、大須演芸場という場なればこそ、なのだろう。
私も一度行ったことがあるが、薄暗く、
さして広くなく、客席と高座が近い小屋。
一時代前の定席・演芸場の雰囲気がある。
なればこそ、演者が完成品を提示するのではなく、
演者と客席が一体となって作り上げていくことが可能だったのでは、と思う。
そのあたり、細かい部分の完成度はあまり高くないにしても、高座を楽しめる、
「宗の滝」など珍しいネタも含まれており、それはそれで値打ちがあるのだが、
個人的には、
今までの志ん朝のCDには出ていない面が色濃く現れている点に価値を感じた。
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解説書が付く。
古今亭志ん朝は1990年から1999年までの10年間、
三夜連続の独演会を名古屋の大須演芸場で開いていた。
年齢で言えば、50代前半から60代前半。
亡くなったのが2001年10月なので、晩年と言えば晩年になる。
志ん朝はあまり「独演会」をやらなかったらしいので、
三夜連続、しかも10年間、というのは、かなり例外的だろう。
このCDブックは、その独演会の録音であり、
元々売られることを予定されていた訳ではない。
席亭の足立さんが個人的に聞くために録音していたもの、らしい。
そんな訳で、音質はあまり良くない。
音量レベルも低いし。
しかし、内容は非常に興味深い。
まず志ん朝がこれだけマクラを振り、好き放題、楽しく喋っている音源は珍しいと思う。
談志についてもけっこう喋っている。
志ん朝は、音が残ることを基本的に好まず、
残す時はマクラ・ネタとも徹底的に磨いていたと思うのだが、
この大須演芸場の独演会では、予めそこまで磨いていない印象。
客席と一緒に一つの作品をその場で作り上げる、というオープンなものを感じる。
それが出来たのも、大須演芸場という場なればこそ、なのだろう。
私も一度行ったことがあるが、薄暗く、
さして広くなく、客席と高座が近い小屋。
一時代前の定席・演芸場の雰囲気がある。
なればこそ、演者が完成品を提示するのではなく、
演者と客席が一体となって作り上げていくことが可能だったのでは、と思う。
そのあたり、細かい部分の完成度はあまり高くないにしても、高座を楽しめる、
「宗の滝」など珍しいネタも含まれており、それはそれで値打ちがあるのだが、
個人的には、
今までの志ん朝のCDには出ていない面が色濃く現れている点に価値を感じた。