ずっと
孤独だった
この
彷徨える森
で
遠くに見える
街灯り
も
遠くに聴こえる
山鳥の声
も
それは
誰かのモノで
何の手掛かりにも
ならなかった
から
鈍くなった感覚
の
中
で
見上げた先
の
最後の希望
が
キミ
だった
引き上げられていく
吸い込まれていく
二度とは
這い上がれない
と
想っていた
出口無き筈
の
この
森
から
井の中の蛙
は
大海を知らず
とも
高い
青空を知る
そんな
幸福なる
ショートストーリー
を
読み解く声
が
ふいに
何処からか
聴こえてきた
気がした
裸の足
には
沿う靴
を
棘のココロ
は
生まれたままの姿
へと
そう
吸い込まれている
引き上げられている
眩暈 〜 鬼束ちひろ 〜
何かに怯えてた夜を
思い出すのが非道く怖い
ねぇ私は上手に笑えてる?
今は貴方のひざにもたれ
悪魔が来ない事を祈ってる
ねぇ『大丈夫だ』って言って
嘘みたいに私を 強く強く信じているから
貴方の腕が声が背中がここに在って
私の乾いた地面を雨が打つ
逃げる事など出来ない
貴方は何処までも追って来るって
泣きたい位に分かるから 分かるから
残酷に続いてくこの路で
例えば私が宝石になったら
その手で炎の中に投げて
邪魔なモノはすぐにでも消えてしまうの
ガラクタで居させて
貴方の腕が声が背中がここに在って
私の鈍った本音を掻き乱す
気付きたくなんて無い
自分を振り切る自分を
何処まで走らせていればいい?
貴方に聞かせられるような
綺麗な言葉が見当たらない
卑屈になって叫ぶ私を
縛りつける前に
優しくなんかしないで
貴方の腕が声が背中がここに在って
私の乾いた地面を雨が打つ
逃げる事など出来ない
貴方は何処までも追って来るって
泣きたい位に分かるから 分かるから
貴方の腕が 声が背中が ここに在って
貴方の腕が 声が背中が ここに在って