ミス・メリーのクリスマス雑学講座♪

今年もブログ主に代わってクリスマスソングを歌うわよ♪

2018年、クリスマスには歌を歌おう♪その5

2018年12月25日 00時00分00秒 | クリスマス
メリークリスマーーース♪
災いが多かった今年だけど、クリスマスを生きて迎えられた奇跡に乾杯!
アンラッキーに遭っても挫けない心を、どうか神様、与えてください…
「日本の少女漫画に登場するクリスマスエピソード」、第五夜目の今回は、1979年2月号~1984年4月号まで、集英社刊「りぼん」にて連載された、小田空女史著「空くんの手紙」より――「聖夜(クリスマス・イブ)のちいさな奇跡の巻」を紹介!

主人公は皆から「空くん」と呼ばれてる男の子。
彼は、少し捻くれた性格のうさぎと、捨て子の赤ん坊ゴジラの三人(?)で、メルヘンの森の側に建つ一軒屋に暮らしてるの。
そんな空くんの世界にも、もうじきクリスマスがやって来る。
生まれて初めてクリスマスを祝うゴジラは、家中で一番ウキウキワクワク、空くんが絵本で解説してくれた通りに、大きなクリスマスツリーを飾るんだーって、すっごく楽しみにして居るの。
そこで今年モミの木を探す当番のうさぎに、「絶対に大きなモミの木を持って来てね!!」って強くお願いしたのね。
うさぎは「はいはい任せといて!」と、ゴジラの願いを軽ゥ~く引き受け、朝早くから森へ出掛けてったの。

ゴジラの希望に適うモミの木探して、森をひたすら歩き回るうさぎ。
けれど運ぶのに丁度良い大きさのモミの木が見当たらない。
ここは一旦腹ごしらえしてから、もう少し奥の方へ探しに行こうと考えたうさぎは、視界が開ける場所で、お弁当を広げる事にしたの。

白い息を吐き吐き、長閑なランチタイム。
好物のタラコおにぎりを、うさぎが食べ終わったその時――悪戯な北風にピュウと吹かれ、膝の上に広げてた包み紙が飛んでっちゃった!
包み紙はヒラヒラと風に乗り、運の悪い事に窪みへ落ちてしまったの。
「このクソ忙しい時に~!」
つい汚ない言葉が出てしまったうさぎ…でもゴミは持ち帰るのがマナー、根が善人(?)な彼は窪みへと下りてった。
包み紙を拾ったところで、ふと、うさぎの視界に別のゴミが…まったく何処の誰かしらねェ~?美しい森を汚す不届き者はっっ!
「自分が出したゴミじゃないもんねェ~」と、うさぎは見て見ぬ振りして放置しようとしたものの、日頃空くんから道徳心の大切さを説教されてる彼だから、やっぱり良心が咎めてしまい、ついでに拾ってく事にしたの。
と・こ・ろ・が・まァ~~~ゴミが芋づる式にズルズルズルズル出るわ出るわ!!
ホントにもう!一体誰なの!?森にゴミを大量廃棄した環境破壊者は!!
「ゴミ拾いに来たんじゃないのに~~!」と嘆くうさぎ、でも拾ったからには置いていけないわよねェ。
結局うさぎは引っ張りあげたゴミ全部、背負ってた篭に入れて家へ持ち帰ったの。
偉いわ!うさぎ!!空くんの教育の賜物ね!

でも約束した大きなモミの木ではなく、大量廃棄物を持ち帰ったうさぎに、ゴジラは泣きながら怒ったの。
「うさぎのウソつき!!
 おっきなツリーをさがしてくれるっていったのに!!
 ひどいよ!!やくそくとちがう!!」
うさぎが理由を話して何度謝っても、ゴジラは「大きなクリスマスツリーが欲しい!」と泣いて喚いて駄々を捏ねるばかり。
空くんがボール紙とハサミとホチキスとセロテープと緑の絵の具で、大きなクリスマスツリーを作ってくれたけど、不格好な出来映えも有ってお気に召して貰えず、ゴジラの機嫌は直らなかった。
「本物でなきゃイヤ!!」、すっかりへそを曲げたゴジラは、自分の部屋に引き籠ってしまったの。

クリスマスツリーも御馳走も無しになったイブ…うさぎは空くんに、「やっぱりゴミなんか放っといて、ツリーを探して来れば良かったのかな」と、後悔するように言ったの。
その言葉を聞いた空くんは、「君のした事は正しい。悪いのはツリーの話をしたボクだ」って宥めた。
「ツリーが無くても、お祈りは出来るもの…ゴジラもその内解ってくれるさ」
二人の会話を部屋の扉越しに聴くゴジラ…時間が経って落ち着いた事で、彼の心にも後悔が宿ったんでしょうね。

その夜遅く、ベッドで眠るゴジラの耳元で、不思議な声が囁いた。
「どうして、うさぎを責めたりしたの?
 あれはゴミなんかじゃないんだよ
 もっとずっとステキなもの…
 明日、目が覚めたら、もう一回良く見てごらん」

朝早く目が覚めたゴジラが、昨日うさぎがゴミを入れて持ち帰った篭の中を覗くと、驚いた事に中身はキラキラ光るツリーの飾りに変わってたの!
更に、空くんがゴジラに作ってくれた張りぼてクリスマスツリーは、本物の大きくて立派なモミの木に――ビックリして思わず大声を上げるゴジラ。
その声で飛び起きた空くんとうさぎも、イブに起きた奇跡を見て、歓声を上げたわ。
ゴジラはうさぎに有難うとお礼を言い、空くんは早速モミの木に綺麗な飾り付けをしたの。

…つまり、あの森に棄てられてたゴミは、神様が空くん達を「試す」為の物だったのね。
もしも、うさぎがゴミを放置してたら…どうなったのかしら?

ちなみに、この回が載ってるコミックス第2巻には、もう一本クリスマス話が収録されてるわ。
「Xmasってなあに?の巻」ってタイトルで、通常のコマ漫画形式ではなく、絵本形式で描かれてる回なの。

「クリスマスってなあに?」――と生まれたばかりの小さな星が、空の上から訊きました。
「サンタクロースがプレゼントをくれるって意味だよ」と煙突掃除屋が答えます。
「ケーキを食べて、皆で楽しく遊ぶという意味に決まってる」と街のケーキ屋のおじさんが答えます。
「ごちそう沢山食べて良いよっていう事だよ」とキャンディ抱えた男の子が答えます。
「素敵なお洋服を着て、お呼ばれに行くっていう意味なの」とお金持ちの女の子が答えます。
「大売り出しの事ね」とデパートの綺麗なお姉さんが答えます。
「『クリスマス』と書いて『忘年会』と読むんだぞ!」と会社帰りにお酒を呑みに行くおじさん達が答えます。
…答えがバラバラで絞れない、と悩んでた小さな星に、
「神様のお誕生日だよ!!」との声が聞こえました。
答えたのはちょっと風変わりな三種類の小さな天使達。
「クリスマスってのは要するに、神様が我儘な私にも手を差し伸べて下さった様に、私が我儘なお友達にも手を差し伸べる事が出来ます様に――ってお祈りする日なんだ」

三種類の小さな天使達ってのは、空くんとうさぎとゴジラの事、この三人(?)は作者の良心の化身として描かれてるんでしょうね。

今夜紹介したどちらの話も、道徳的な内容にメルヘンな絵柄が、クリスマスに相応しいと感じられるの。
メリーも読んでて心がじんわり温かくなったわv

それじゃあここで5曲目のクリスマスソングを紹介、ヨゼフ・モールが作詞し、フランツ・グルーバーが作曲して生まれた、オーストリア発の世界的に有名なクリスマスキャロル――「Silent Night(きよしこの夜)」!
今年は日本バージョンを紹介、こちらを参考にして歌ってちょうだい♪
それじゃあまた明日、一緒に楽しくクリスマスソングを歌いましょう♪



【きよしこの夜】




聖し♪ この夜♪
星は♪ 光り♪

救いの御子は♪
馬槽の中に♪

眠り給う♪
いとやすく♪


聖し♪ この夜♪
御告げ♪ 受けし♪

牧人達は♪
御子の御前に♪

額づきぬ♪
畏みて♪


聖し♪ この夜♪
御子の♪ 笑みに♪

恵みの御代の♪ 明日の光♪
輝けり♪ 朗らかに♪



…メリークリスマス、びょりです。
「空くんの手紙」は子供の頃、叔母の部屋で読みました。
メルヘンな内容が、雑誌に載ってる他の漫画の中で、異彩を放ってた思い出。
大分昔の漫画という事で、再読するのに苦労しましたです。

今夜の写真はみなとみらい駅直結、横浜ベイホテル東急のロビーに飾られてたクリスマスデコレーション。
来た時丁度、結婚式挙げてました。

コメント
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