世界のなかで最も利己的で、他者に対する関心がない民族は、無念にも日本人(※1)
データは事実に則し、さもあらんと隠された相貌の極みを見せるから不思議
他人様の貧しさ、生きることの困難を感じとり、唾を呑みこむように腹におさめよ
追いつめられた人の能力を笑い、努力を怠ったと責任論でなじるのは浅ましい
結果に基づく解決策を、金持ちや優秀な人に託しても、確かな収束は覚束ない
潔さよく身を引き締め、謙虚に子どもに語ること、その決意を蒼穹に向かって吠えよ
生涯の伴侶という他者こそ、互いに認めあって成立させるブロックチェーンそのもの
確かに仮想のリアルは幻想の美には肉薄できず、関係性の実質と瑕疵は雨漏りにひとしい
美か醜、偏差値、家柄差、資産比などは選択の要ですらなく、無から有をうむ反証材料だ
自分以外のことに属するもの、それこそ真実だということに気付くべきだが、花暦こそ知れ
階層、価値の相違で人間の基準をあれこれ言う卑怯者め、地に堕ちた敗北者こそ祭神なれ
生きることの困難さを知らず、資産に価値基準を置く人は裕福でも、心根は端たなく陥る輩
真実を明らかにする手立てはないし、秘匿、退蔵が当りまえになってしまったコレクション
なんという常態、糞の日常なんだ、分かち合いを論う虚しさは「愛」の初源に戻るしかない
因果の脈絡もなく、その帰結を知るものは、仕事のルーチンを平気の平左でやりすごす
現実の主体はいつの世も等しく、新世代の人たちが選んだもので、口はさむ筋合いはない
過去の賢人は皆そうであったし、それが逝きし世の面影を偲び、慈しむ人の慣わしであろう
そう、ヘーゲル的な歴史観はどんでん返しで、江戸エポックの伝説の存立理由と符合する
現状を峻厳なことばで紡ぐ詩人は、ある意味で嘘「現実外し」の記号を吐いて、胸に鈍痛
言葉たちはさらに、顕現する事象と1μmmの差異もなく、世界を侮辱することになる終末
証明する手立てはないから、絶対的な孤独の淵で「己」は意味なく笑っているしかない
橙色の途方の暮れを甘んじて、「死」を享受するのだから、「死」は微笑みの星となれ
「死」の間際まで動くことを止めない「己」は確かにいて泉の在りかをさがし、水を求む
西方浄土からの風は強くとも清らか、解脱を念じひたすら祈り、春塵が舞うを愉しむ
イチローのようにひたむきな「己」は阿呆とよばれようと進む、断然いいとおもう
「なんくるないさ」と琉球語をはさみながら、ときに「後退」も佳しとしよう、友よ
それは「自省」する豊饒のとき、現前する世界を見、考え感じる「己」を想うからだ
己の何かに決然として別れの挨拶をし、桜山もこえて、洋(わだつみ)に向って歩を進めようか
(※1)社会学者 木村忠正の業績に依っている