秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

奥祖谷晩秋点描 暮らしの晩秋

2011年11月04日 | Weblog
暮れ果つる祖谷のやまべを落ちば踏み木々のあはれに行く秋惜しむ

山のべにひとり翁の住みけるに雪の降るころ山を下りしか

木の葉降るさとはいまより訪ふひとの無きはわびしきわが庵思ふ

はらはらと山の気こがすもみじ葉の散りて散りにし土に還らん


書を読みて想ひ巡らし暮の秋

末枯に一握の草抗ひて

祖谷川に収穫いかに崩れ簗

末枯に押し黙りつつ廃家みゆ




山野べに暮らしている人たちは今よりから冬越しするのはなんとも厳しいものがある
積雪による道路の通行困難もさることながら、水の確保が難しい、谷や湧き水の引き水
であるから、途中のホースで凍ると難儀する。

辺鄙な集落は廃家が多いが、そのなかのひとりKさんは毎年11月も下旬になると
やはり山を下りて岡山も子供さんの所で過ごすそうである。
このようなお年寄りがたくさん居り、これからはさびしい限りになる
来春になり一番に訪ねて、部屋から顔を出すとほっとしてお互いに笑顔になるときは
訪ねてきてよかったと安堵する。