速報!祖谷の高い山々は初雪、初冠雪の模様です
毎年今頃寒波が来ますと初雪が降りますが、今年も今日の冷え込みで雪になりました
霧谷の初冬の風景に残り紅葉を充分に堪能して、思索に耽りながらの半日を過ごして
久保集落の最上にあるT老婦を訪ねる
畑仕事に精をだしている老婦と小石に腰を下ろして一時の談笑に興じる、何時ものことで
血圧が高いものの、元気であり安心して暇をした
大枝のわが庵に帰りがけに毘沙門天へ行く分かれ道で久保の男衆5人組みの揃い踏みにぱったり
みなさん大声で、おい、おい、話さんかや、と声を掛けられて暫らく談笑する
みんな、元気なものである、Fさん、Sさん、Uさん、他のみなさんも80歳を過ぎている
Fさんに至っては92歳だそうだ
Fさんは若いときから宝田明ばりの男前で、ある映画会社に合格しながら兵役に取られて
俳優になり損ねたという逸話?(ほんとかどうか)がある
92歳になった今も矍鑠として冗談を飛ばす面白いひとなのだ
こうして、時折訪ね歩く久保集落で久しい人たちに逢えるのはうれしいことであり、この山里に
暮らす素朴なお年寄りの元気にうれしくなる
大枝のわが庵はしずかな佇まい、夕食を済まして、さて、何することも無い、テレビなし
ネット環境なし、町で普通なら退屈してどうしようもないところであろうが、此処ではそれがいい
薄暗くなった初冬の空気はじわじわと寒くなってくる
ストーブに火を灯して、窓を開け放すとしずかに初冬の風が寒さとともに祖谷の空気が
部屋いっぱいに満ちてくる
読書に耽るもよし、句集、歌集を紐解くもよし、辞書を引くもよし、ぼーとするもよし、である
時折、聞こえる鹿の哀しげな鳴き声、犬の遠吠え、庭の荒れた畑で何かの獣の動く気配
いつの間にか夜は更けて寒さも募り、瞼が重くなり窓を閉めて眠りに付く
夜明けると朝時雨であった、窓を開ければしずかな庵から雨粒が滴りおちる
小鳥のさえずりが微かにする、朝寒の空気が眠気を飛ばしてくれた
借景の祖谷の山々しぐれ来し

窓明けし辞書を片手に朝時雨

時雨傘カメラアングル定まらず
