Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

親しいアメリカ人家族、マティス家との別れ!

2008-09-16 | 息子の友達
昨日は、上の息子のリトルリーグのチームを通して、仲良くなった近所のアメリカ人の家族、マティス家とバッファロー・グローブのモンゴリアン・バフェのディナーで送別会。まだ、帰国まで時間があるので、実感がわかないのだが、この一家と別れるときに、なんだかしんみりしてしまった。

上の息子のアメリカ人の野球仲間で、一番仲良くなった美形のデュラン。息子は、小学5年生のときのチーム、カブスで初めて一緒になり、デュランが打順4番、息子が5番、二人とも打ちまくり、デュランが塁にでているのを必ず息子がヒットを打って、デュランがホームを踏むというパターンで、いいコンビだった。お互いの野球技術を認め合って、性格も温厚な二人。馬が合って、シーズンが終わっても、近所のお互いの家を行き来した。

そして、去年の秋の野球のチーム、アイロン・バーズでも一緒のチーム、今年もまたまた春のBGRAのハウスリーグのパイレーツで一緒と、偶然が重なり、デュランは、息子にとってかけがえのないアメリカ人の友達となった。味方の攻撃で、ベンチで待っている間もよく二人で仲良く話していた。5年生のときは、二人とも同じくらいの身長だったが、息子の背がぐんぐんのび、デュランと並ぶとまるで、兄と弟のようだ。

デュランは、スポーツは野球以外、折れるような細い体でレスリングをこなし、この秋は、早い足を生かし、陸上に挑戦。毎日学校で、授業後、何マイルも走っているという。去年の10月は、クーパーミドルスクールの恒例の秋の劇、「星の王子さま」の主役プリンス役を見事にこなし、そのおびただしい台詞の量を覚えて、私たちをあっといわせた。プリンスという雰囲気がぴったりの可憐な少年である。

野球のときは、その運動神経と抜群のセンスを生かし、センターの守備範囲が広く、うまい。走塁も怪我を恐れず、果敢に本塁突入をたびたび試み、いつも成功!そのルックスのイメージとまるで違ったガッツを見せてくれる。

デュランの弟ジェイクは、サッカーのトラベルチームで一年中サッカーをやっているサッカー少年。小学6年生のジェイクは、今年からジャズバンドで、トロンボーンも吹いているという。またしても多才な少年。どうやったら、こういう素晴らしい子供が育つのだろうか。

デュランのお母さんは、リサ。とても美しく、可愛い雰囲気を持ったブロンドの魅力的な女性。二人の息子がいるとは思えないほど、若々しく、ギャップのスーパーバイザーをこなすエネルギッシュな母親。リサは、明るく、気さくなので、私もとても話しやすかったし、私がパイレーツのチームのビジネスマネージャーとして、最後のやりくりに苦労したとき、リサがいいアドバイスをくれて、さっと助けてくれた。



デュランのお父さん、マイクは、このアーリントンハイツ界隈で育った生粋の中西部人。生命保険関係の仕事から一新して、リサと二人で、サッカーグッズを売るお店をバッファロー・グローブに開く予定だという。マイクが、マーケティング等をリサーチして、ナイキやアディダスなどと契約をとったという。まったく経験がないのに、新しい事業を起こすというから、その勇気に頭が下がる。マイクの緻密な頭とリサのセンスのよさで、さぞやいいお店ができるだろう。

ひとしきり、昔の話もしたとき、マティス家から、うちの息子たち二人に送別の贈り物が渡された。まったく期待していなかったので、私たちはびっくり!上の息子には、なんとなんとカブスのクローザー、ケリー・ウッズの本物のサインボール。「ワールドシリーズにカブスが優勝したら、このサインボールも価値がでるんだろうけど・・・」とマイクが言う。マイクは、熱狂的なカブスファンだ。「カブスの優勝を100年も僕達は待っているんだ!」リサは、ニューヨーク出身だが、マイクと会ったことで、無理やりカブスファンにさせられたという。下の息子には、リクレーフィールドを記念した不思議な首フリ人形が贈られた。

マイクのお父さんとお母さんたちも数十年前に近所の日本人の駐在員家族と仲良くなり、ずっと文通を続けて、今だに交流が続いているという。以前、13歳ぐらいのマイクと着物を着た日本人の夫婦の写真をリサから見せてもらった。その少し古びたセピア色の写真を見て、なんともいえない気分になった。歴史は繰り返す!

マイクが、「シカゴに来たら、絶対に連絡をして、うちに寄ってくれ!いつでもオープンに泊まっていっていいから!」「僕達も日本にいつか行くから!」と何回も言ってくれた。デュランも「日本にいつか行きたい!」と息子に言っていた。マイクは、きっとご両親の経験から、私たちの付き合いがとてもスペシャルなものだと感じているのだろう。「このつきあいを大事にしたい」とつくづく言っていた。そんな風に言われるなんて、とても幸せなことだ。野球を通して、主人も私も息子たちも地域の人々に溶け込む努力をしてきた甲斐があった。私たちにとって、アメリカ生活の大きな財産とは、あちこち飛び回って旅行に行くことでもなく、さまざまなものを買いあさることでもない。アメリカ人と本当に心が通じたと感じる喜びである。息子たちもきっとその喜びを感じているに違いない。

最後にお互いハグして別れを惜しんだ。また、すぐに会えるよね!




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