Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

浦和学院高校野球部練習見学~日本滞在その1

2008-04-01 | 一時帰国・日本
今回の一時帰国の大きな収穫は、埼玉県の野球の強豪校といわれる浦和学院の野球部の練習を息子に見せられたことだ。浦和学院は、埼玉県下の他の高校と比べ物にならないほどの甲子園の常連校といわれる。短い滞在でどの高校の野球部の練習の見学を見に行きたいかと息子に尋ねたら、東京の早稲田実業でもなく、自分が生まれ育った地元の浦和学院だった。

事前に電話で練習の予定をコーチに聞き、9時から始まるというので、はりきって余裕をもってでかけたのだが、武蔵野線の東川口駅からタクシーで20分以上もかかるほど遠かった。日本でいい運動施設を持つ学校というのは、交通の便が悪いのか、同じさいたま市に位置するのに、うちのマンションがある南浦和から遠く感じる。

練習がちょうど始まっているのに間に合い、ウオーミングアップするのを見る。みんな大きな声で、ひっきりなしに何かを叫びながら一斉に体を動かしている。アメリカのリトルリーグの練習はウオーミングアップに時間をかけないし、まったく声なんてださないから、なんだか不思議な光景だった。

まず2人1組のキャッチボール。じょじょに2人の間の距離をのばしていく。しまいには、グラウンドのはじからはじまでの遠投。まぶしくてボールの行方もわからないほど。みんなおそろしく肩が強いのに感心する。

私たちは、3塁側から見学していたのだが、コーチらしき人が私たちの横を通ったとき、きちんと挨拶をしてくださったし、最初にどこから見学するのかきょろきょろしていたときも1人の選手がきちっと挨拶をして、案内してくれた。日本の高校野球では、挨拶をするということは、常識なのだろうが、外部からきている者にとって、本当に気持ちがいい。

そして、2人で近距離からの速いスローイング練習。お互いスピードがあり、すごい迫力であった。ファンダメンタルをきちっとやってきているのがわかる。この日レギュラー組の30人は遠征に行っていていないというのに、このレベルだから、日本の高校野球のレベルがいかに高いか。アメリカのリトルリーグでずっとほめてのばすというやり方に慣れている息子が、どうやって日本の高校野球に溶け込んでいけるのだろうか。ファンダメンタルな練習が足りないアメリカの野球をしてきた息子だが、小さな頃から硬球に親しんできたおかげで、ボールに対するパワーはついている。アメリカの野球と日本の野球の両方のいい点を吸収した選手になったほしいと願う。

軽いトスバッティングをへて、二つのチームに分かれて、練習試合。片方のピッチャーがかなり打たれて、一方的な試合の途中、次の予定があるので、私たちは帰った。


今回の野球部見学は、あくまで日本の高校野球の練習見学が目的。浦和学院のような何人もいいプロ野球選手を輩出している日本の野球エリート校はアメリカ野球に慣れた息子には向かないであろう。いい監督の下で、チームの中でのびのびと楽しく野球ができて、国際的な面も力を入れている文武両道の高校。息子に合うそういう高校が見つかるだろうか。




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