10月22日(日)台風接近のため雨風の強い中でしたが、産前産後訪問指導員養成講座3日目が無事に終了しました。
午前中、最初の講座は「赤ちゃんの栄養はお腹の中から」〜胎児期から始まる、妊産褥婦、及び家族の食育の大切さ〜
という題で、京都府栄養士会 吉田敬子氏より講義をしていただきました。
妊娠中・産後の食生活について実際に野菜の重さを計量したりして、わかりやすく解説していただきました。
インスタントやコンビニの食事、お弁当も上手に活用することで楽にバランスの取れた食事になることも教えていただき、
忙しい子育てママたちはもちろん、私たちにもありがたい情報ですね。
今回の講座で自分自身の食生活を見直すきっかけになった人も多かったのではないでしょうか。
次の講座は「妊産褥期のメンタルヘルスケア、子供への影響」
という題で、京都府立洛南病院の山崎信幸先生より講義をしていただきました。
産後うつやマタニティーブルーズ、産後精神病といった産後起こりやすい精神疾患についてお話ししていただきました。
男性にも産後うつがあるという話もあり、皆さんとても驚いていたようでした。
先生の勤務している京都府立洛南病院では、5年後の建て替え時に産後うつ病の方の専用の病室が作られるそうです。
先生からどんな病室がいいでしょうか?ということを問われ、助産師からは「添い乳のしやすい大きめのベッド」
「ゆったりとしたソファー」「外の緑が見える窓」といった意見が出ていましたが、皆様はどうでしょうか?
病気にならないのが一番ですが、何かあった時に頼りになる病院があるのは心強いですね。
午後は「子供の発育・発達、育てにくさへの対応などを学ぶ」〜赤ちゃんの視点から子育てを考える〜
という題で、くわはらこどもクリニック 桑原勲先生より講義していただきました。
実際の症例の経過を追ってを紹介していただき、育児不安や愛着形成について分かりやすく講義していただきました。
育児方法、母乳、離乳食、出産…時代によって考え方やライフスタイルが変わってきている中で、今のお母さんたちは
自分たちが育児していた時とはまた違った大変な思いを持って育児しているのかもしれません。
最後は「妊娠期からの母乳育児支援を学ぶ」〜楽しく自信を持って母乳育児を継続するために〜
という題で、京都府助産師会 越山茂代助産師より講義いただきました。
混合栄養も含めるとと90%以上もの方が母乳栄養を行なっている現在、母乳に関することで悩んでいるお母さん達も
多いのではないでしょうか。
母乳栄養のメリット、母乳で育てるためにはどうしたらいいのかということをサポートする側からの視点で
お話ししていただきました。
越山助産師の講義で出てきた授乳写真のように、みんなが笑顔で楽しく母乳育児ができたらいいですね。
*掲載した写真は承諾を得ています
参加者の皆様からのアンケートより
・妊娠中の食事の摂り方を詳しく説明していただいたのが良かった。日々の食生活に活かして生きたい。
・産後うつは男性にもあることを初めて知った。
・地域やご近所での挨拶など特にお腹の大きい人を見たらこちらから声をかけるなど、うつになりにくい環境
(一人ぼっちで不安にならないように)を作っていけたらいい。
・医療者側が育児不安を作ってしまうことがある。自分が仕事をするときも言葉に気をつけなければと思った。
・母乳育児の考え方が今まで思っていた概念と変わり、一滴でも母乳育児と思っていい、お母さんがそれを聞いたら
安心するだろうなと思った。
・専門的なことをわかりやすく丁寧に教えていただき良かった。
助産師会(東支部)角谷