前回”1の3”では、”第一積分表示”ζ(s)=1/Γ(s)∫[0,∞]tˢ⁻¹/(eᵗ−1)*dtの分母であるガンマ関数Γ(s)の解析接続が終り、今回は、分子の方の”広義積分”の解析接続です。
前回で使った”オイラー第一積分表示”よりも”リーマンの第二積分表示”の方が、この広義積分の収束を考え易いので、この第二積分表示の収束を考えます。
まず積分の上端(x→∞)から探ります。
リーマンの第二積分表示は、ζ(s)=1/(π^(−s/2)*Γ(s/2))∫[0,∞](f(x)−f(∞))/2)*x^(s/2)*dx/x、f(x)=Σ[−∞,∞]e^(−πm²x)でした。イラストも参照です。因みに、∫(x=0→∞)を∫[0,∞]に、Σ(m=−∞,∞)をΣ[−∞,∞]に略して表記します。悪しからずです。
このリーマンが発見した第二の積分表示は、f(x)がテータθ関数になっており、後でも詳しく述べますが、”完備ゼータの積分表示”になる事に注意です(イラスト参照)。テータ関数θにては、次回”1の5”で詳しく述べます。
つまり、”完備ゼータの積分表示=リーマンの第二積分表示”と覚えといて下さい。
第二積分表示のf(x)の各項e^(−πm²x)は、x→∞にて指数関数的に急速に減少するので、どんな多項式のxˢ型を掛けても、被積分関数(∫で囲まれてる部分)は、x→∞にて十分小さくなります(収束)。
一方、”第一積分表示”ζ(s)=1/Γ(s)∫[0,∞]tˢ⁻¹/(eᵗ−1)*dtー①にても、被積分関数の分子のeᵗ−1は、指数関数的に十分に大きくなり、被積分関数は第二積分表示と同じ挙動で収束します。故に、積分の上端(x→∞)では分子の広義積分も収束です。
ここら辺は、第二積分表示と第一積分表示を行ったり来たりで、少し混乱しますが。
次に、積分の下端の0<x<1です。今度は①の広義積分の下端の、∫[0,1]tˢ⁻¹/(eᵗ−1)*dtー②を考えます。
ここで、eᵗの”テイラー展開”(eᵗ−1=t+t²/2+t³/3+・・・)を用いて解析接続を進めます。大雑把な近似をすれば、t→0ではテイラー展開の初項tとほぼ同じで、eᵗ−1→tとみなします。
仮にeᵗ−1=tとするとそのまま当てはめ、②=∫[0,1]tˢ⁻²dt=1/(s−1)となる。但し、Re(s)>1の領域に限るのは、s=1で発散(極)する為です。
そこで、eᵗ−1とtとのズレを計算です。
②=∫[0,1]{1/(eᵗ−1)−1/t}tˢ⁻¹dtー③と差の積分を表示します。
ここで、カッコ内の”1/(eᵗ−1)−1/t”に注目します。これは1/(eᵗ−1)のローラン展開ですね。
1/(eᵗ−1)=1/t−1/2+1/12t+・・・+Bₙtⁿ⁻¹/n!+・・・ですね。
因みに、このテーラー展開はリーマン予想では腐るほど出てくるので、特に神経質になる必要はないです。つまり、テーラー展開を使って近似の精度をより深くする事で、ゼータの解析接続をより広い範囲で行えると理解して下さい。
このローラン展開の証明は、t/(eᵗ−1)=B₀−B₁t+B₂/2!t²+B₃/3!t³+•••
=Σ[0、∞]Bₙtⁿ/n!というテイラー展開によるベルヌイ数Bnの指数型母関数より明らかです。(B₀=1,B₁=1/2,B₂=1/6,B₃=0,B₄=−1/30,B₅=0,,,)
よって、”左辺の展開式が初項に殆ど等しい”とし、ローラン展開の第2項以降の和を誤差として計算できる事から、lim[t→0]{1/(eᵗ−1)−1/t}=−1/2となり定数とみなせる。
故に、先程の③は、∫[0,1]{1/(eᵗ−1)−1/t}tˢ⁻¹dt=∫[0,1]tˢ⁻¹dt=[tˢ/s](t=0,1)=1/s(1−lim(t→0)tˢ)=1/s=②。
つまり、①の広義積分である②の∫[0,1]tˢ⁻¹/(eᵗ−1)*dtの収束性は1/sと同じ。
但し、今度はs=0が極となり、Re(s)>0に限る。故に絶対収束域が1だけ広がリました。
つまり、”ローラン展開による解析接続”で、この広義積分は左に1だけ拡張されました。まこれだけ苦心し、やっと左側へ1だけ広がった訳です。
しかし、この解析接続は、初項だけでなく、第2項以降も同様に出来る。
例えば、初項からtⁿ⁻¹までの和を左辺に移動し、tⁿ以降の和を誤差とみなせば、”sの実部が−nよりも大きい領域”にまで、ゼータの解析接続を得る。
上でやった解析接続は、n=0の時に相当する。故に、広義積分の下端の収束を考える事で、一挙にゼータの解析接続が得られます。
以上より、n→∞の時は極(s=1)を除く任意の複素数で、第一積分表示①の分子の広義積分が収束する。
前回”1の3”で述べた様に、1/Γ(s)は全ての複素数で収束するので、ζ(s)は極(s=1)を除く全ての複素数で収束する。
よって、めでたくゼータ関数の”第一の解析接続”が得られました。
以上の流れを簡単に纏めると、ゼータの第2積分表示の分子(テータ関数)の解析接続の近似の精度を深める為に、ローラン展開を用いて収束値を出し、絶対収束域を広げていった結果、第1の積分表示の収束が得られ、第1の解析接続が得られました。
広義積分の収束とローラン展開の近似による解析接続が非常にややこしいんですが。このややこしい過程を高校生でも理解できる様に解説して下さった「リーマン教授にインタビュー」の著者である小山信也氏に感謝です。
”1の1”から”1の6”に続くゼータ解析接続の長い道のりは、この著書なくしては始まりませんでした。縦書きなので読み易いし、中古本も安いんで、リーマン教授を理解するにはユニークで専門的な書物だと思います。
第一の解析接続が終わった所で、今日は終了です。
こういう記事、
チンプンカンプンで
わけわかりませんが、
あらためてレモンさんの努力が垣間見れ、
尊敬してしまいます!!!!・・・って~~
こんなセリフ肩凝るわーーーっ!😖
でね、こんなアホのお願い
聞いて貰えるかどうか・・
ですが・・(;´・ω・)
たまには優しい記事も
差し込んで下さい。
お願い致チマス♪
一応これでも、優しく書いてるつもりなんですがね(笑)。だから数学者は何時の夜も孤独なんです(悲)。何時になれば数学が日の目を見るのか、鬱になりそうです。
不眠症対策に、こういった数理系ブログは効果があるとも思うのですが。まだまだ私めの努力が足りないかと。
特にリーマンブログはネタが溜まり過ぎる程溜まってんで、ここらへんで纏めてドバっとと思ってたんですが。
でもVivaさんのコメント少しずつマトモになってる様な(笑)。モルヒネの香りが少しずつ抜けてるようなです。
無理しないで超ゆっくりとですよ。
>コメが少しずつ
マトモになってる様な(笑)
>モルヒネの香りが少しずつ抜けてる~
なにこれ!
酷すぎるじゃあ~りませんか~
で、そんなにおバカでした~?
もっと~もっと~
はぁ~~~
って、こんな馬鹿を言う
自分が嫌い!・・
たまには優しい記事もですか。
あの慶大生の歯が浮くような、優しい記事を書いて欲しいんですかな。
あの慶大生も、しつこくしつこく優しい言葉を投げかけて、女をオモチャにしたんでしょうね。女は全く優しさに弱いから、こういった男にまんまと騙される。
俺はヤッパリ、カントールの対角線論法で女を口説く、正統派路線で行きたいですな。
それと、”コリタスの香り”は自分で調べてよ。秋休みの宿題です。ケッケッケ。
マリファナの隠語ってあった!
あのね!優しい記事ってね!
ち!が!う!よ!
単純な記事!
猫のハナとかケイトとか、
バッガス!だよ!
あのね、わたしはね!
・・・・
・・・・・・・・・・
・・疲れた
単純な記事でチュか。
リーマン予想も非常に単順な予想なんですが。その単純さ故に、人類史上最難関の予想とされたんですね。
愛猫の話題は、どうしても悲しくなるんだよね。ペットロスていうのかな。
もっと楽に死なせる事が出来たかなって。死んだ時のバッガスの苦しい眼差しが、今でも脳裏に焼き付く。
今までもこれからも、こんなに悲しむ事はないだろうけど。
極たまに、バッガスやケイトやハナが夢に出てくるけど、決まった様に日本語を喋るんだよな。
こういう話題が好きなんですかな。ケッケッケ。
眼精疲労にはヒマシ油が効くみたいです。あくまで、私の場合ですが。
ネットで偶然みつけたんですが。ダメ元で目の周りに薄く塗ったら、目がスッキリです。
元々目が疲れやすく、涙目になるのですが、乾燥を防ぎ、血行が良くなるせいかね。
あくまで、皮膚パッチでテストしてから、自己責任でお願いです。
質の悪る~い短時間睡眠で最低な朝です。
イヤーな夢、セットで付く・・・
ひまし油?
それって不思議な予言をしていた
エドガーケーシーが良いと言った
油だ(';')
それ家にあります!
12年くらい前、
既に逆流性食道炎だった弟の為にと
薬局で買い、
急いで弟のもとに届けたのですが・・
弟は喜ぶどころか
「そんなもん効く訳ない!」と
はねつけた、そのひまし油が家に(';')
私にとって悲しい思い出の
ひまし油。
暗い棚の奥で眠ったままです。
なんだか嬉しい~ありがとう~
数年前に私が自分の為に買ったような
気がしました。
気のせいでもいい・・効くと良いけど・・
いつも素敵なレモンさん、
ありがとう~💖
転んださんのリーマンブログを見てると、勿論ほとんどはスルーですが。数学的思考のススメを実践してるとか。
僕は文系なので、日本の歴史モノが好きなんですが。不思議と文学モノとは縁がないみたいで。でも文系も理数系の考え方って非常に大切です。
武家時代の戦なんて、結構理詰めで勝負してますもん。今になって、数学的思考の大切さが少しづつ分かってきたような気もします。
でも、Vivaさんも色んな人に心配してもらって、幸せでんな。
今になって、”実は私男なの”ってなったら、皆”コメント返せ”って狂うでしょうな。
そうでもないか。ケッケッケ。