最近は日本酒をよく飲むようになった。一時は純米焼酎や麦焼酎を呑んでたが、どうも飲み過ぎるし、それにアルコール度数が高いので、ワイン並みの度数である日本酒に切り替えた。
ワインもたまには飲むが、不思議と頭が痛くなる。日本人の(特に腸が弱い)私には日本のお酒が合ってるみたいだ。
しかし日本酒とはいっても、純米酒ではなく醸造用アルコールが混じった”ニ級酒”である。それに、ニ級酒とはいっても格安の料理酒レヴェル。
今は酒税の関係で、日本酒の方が焼酎より安い。純米酒と純米焼酎を比べても(勿論アルコール度数に違いはあるが)日本酒の方が1割か2割ほど安い。
定番として呑んでるのは、”蔵だより”(小山本家酒造)という清酒である。エチルアルコールと糖類が混じってるので身体には悪い筈だが、安い(2Lで599円)から仕方なく(いや好きで)呑んでるといった感じだ。
パッケージには”淡麗辛口”とはあるが、思い切り甘い。レビューを見る限り、典型の料理酒扱いで、常温では呑めたもんじゃない。
しかし、便秘がちで腸の弱い私はお酒を冷やして飲むとどうも体調が悪くなる。しかし(料理酒に近い)安酒は熱燗でも(甘さがキツくなり)やはり呑めたものじゃない。
料理酒をオンザロックで呑むというのも実に情けない話だが、不味いものはどんなに安くても呑めない。つまり、安酒と付き合うにはそれなりの工夫が必要なのだ。
そこで、我が日本島民の呑兵衛にとっての食卓の王道である、二級酒の起源を振り返る事にする。
二級酒の歴史
品質に応じ、課税を細かく設定し税収を増やす為に、1943年(昭和18年)に制定されたのが”級別制度”だ。
級別制度が始まった頃は、一級から四級までの4段階に定められ、昭和24年(1949年)から平成元年(1989年)までは特級・一級・二級の3段階に設定された。
特級が”品質が優良”、一級が”品質が佳良”、二級が”品質が特級と一級以外”という風に分類され、ランクが上になると酒税が高くなる。
当時は、精米歩合や造りに関しての開示義務がなく、消費者は級別のラベルを元に判断し買い求めていた。
戦後、消費者の生活が豊かになるにつれ、一級酒や特級酒の消費量が伸び、やがて審査を受ける必要がない(安い)二級酒がブームとなり、級別制度は平成4年(1992年)に廃止になる。それに、酒税も清酒の中で一律になった。
そして、級別制度に代わる表現として、造り方の違いによる分類、いわゆる”特定名称酒”と呼ぶ、純米酒・本醸造(精米70%以下)・吟醸酒(同60%以下)などが登場する(SAKETIMESより)。
昔は、二級酒の事を”メチル”と呼んでいた。決してバカにした訳でもないが、本醸造も吟醸酒も大吟醸もコストは掛かってるかもしれないが、正確に言えば高級な”エチル入り醸造酒”である。同じ様に、料理酒は低級なエチルという事になろうか。因みに、メチルは燃料アルコールで、エチルは食用アルコールで、毒性が全然違います。
今では、二級酒は普通酒とか清酒とか呼ばれてるようで、違和感が感じなくもない。二級酒でも水飴や調味料やアミノ酸などを混ぜた下品?な酒は”合成酒”と呼んだ方がいいかもしれない。
そういう私も、今はその合成酒に近い”低級エチル”を呑んでる訳だが、(冷やせばだが)不思議と飲める。格安の混合焼酎に比べても(日本酒特有の甘い香りが気にはなるが)何とか飲める様になったもんだと不思議と感心してしまう。
「熱燗と焼酎」では酒が不味く感じてきたと書いたが、二級酒でもオンザロックで呑むと不思議と進む。料理酒には違いないが、(少なくとも)一昔前の二級酒の粗悪なイメージはない。
それに、蒸留酒と発酵酒の違いなのだろうか?飲みすぎた時の酔い方を観察しても、発酵酒の方が合ってる様にも思える。
しかし何でもそうだが、呑み過ぎは身体には悪い。とはいっても(スクワットのお陰で)酔わない体質になったから、ついつい呑みすぎてしまう。
一合(180cc)が平均的な日本人の適量とされるが、今の私はニ合は軽く超え、調子こけば三合にも達する。スクワットをやる前は一合半がやっとだったのに・・・全く健康は誰が為にある?
日本酒は身体にいい?
焼酎が血栓を溶かす事は、よく知られてる所だが、日本酒の健康に関する貢献度も負けてはいない。
発酵酒が故に、ビタミン・ミネラル・アミノ酸・有機酸など様々な栄養素を豊富に含む日本酒だが、体内では作る事のできない700種の必須アミノ酸が全て含まれ、その量はワインの約10倍に相当する。
それに、コウジ酸とフェルラ酸(ポリフェノールの一種)が美肌成分として注目され、アデノシンは血管を拡張し、血の流れをスムーズにする。
一般的には、善玉コレステロールを増加させ、血圧上昇を防ぐ成分が知られている。更に、悪玉コレステの酸化を抑え、動脈硬化をも予防し、まさに現代の救世主の様な飲み物とも言える。
(話半分に聞いたとしても)確かに、日本酒の健康効果は農林水産省も認める所でもある。事実、年末年始にかけて飲酒が急激に増えた為、腸に負担が掛りすぎて数週間ほど便秘になっていたが、日本酒を飲む様になって急速に改善した。どおりで、呑み過ぎても悪酔いしない訳だ。
呑み過ぎが身体に悪いのは百も承知のつもりだが、(オヤジが自炊して作る)毎晩の単調な食事を美味しく食べるには、安酒はどうしても欠かせない飲み物である。
今は飽食の時代。誰が何を食っても自由な時代だ。故に、健康を実現するのは容易ではない。
しかし、人はいつかは死ぬ。
だったら、死ぬその日まで楽しく食べ、楽しく呑みたいものだ。
本当の健康とは、そういうものかもしれない。
ウイスキーもワインもウオッカも焼酎も呑みすぎれば悪酔いします。
でも日本酒は栄養価の高い発酵酒のせいか、呑みすぎても、そこまで酷くはないような気も・・・特に二級酒は美味しくないから呑みすぎる事もない。
飲酒と死亡の因果関係はまだ不明な点が多いです。程々が一番ですが、その程々を見極めるのが難しいですね。
昔はメチルって愛称?で呼んでた。
本当はエチルなんだけど、戦時中は燃料のメチルアルコールを呑んでから、酒=メチルのイメージが抜けきれないんだろうね。
でもエチルアルコールは分解される時にアデノシンを産み出し血管を拡張するけど、メチルはホルムアルデヒドからギ酸という猛毒に変わる。
しかしだ、お酒には製造過程で微量だがメチルが含まれ、これが二日酔いの原因になる。ワインやブランデーの果実酒には比較的多く含まれるらしい。
つまり、どんなお酒でも呑み過ぎには気をつけたいよね。
エチルが悪いんではなく、メチルが悪いんですよね。
ギ酸という猛毒に変わることは露も知りませんでした。
美味しんぼで(廃糖蜜で作った)醸造アルコールの事をよく書かれてなかったので、そのまま鵜呑みにしてました。
確かに、エチルはメチルを分解してくれるし、その上、香りや風味や味わいを良くし、天然の保存料(防腐剤)にもなる。
つまり、エチルを上手くブレンドする事で、今の美味しい二級酒がある。いや、清酒と言わなきゃアカンですね。
それに昔は審査を受けない特級酒も多く、二級酒のほうが美味しいとも言われてた。
全く、酒呑みがお酒の事を知らないという体たらくで、反省しきりです(悲)。
だから、味は、確実に特級の方が美味しいですが、差はほとんどなく、どんぐりの背比べのはずです。
結局、中身はそんなに変わらないんですかね。
普通酒(二級酒)は全体の約7割を占めるとされるので、各メーカーも必死なんでしょうか。
色々と教えていただいて、これからも色んな書籍を紹介してください。では
転んだサンが飲まれてる日本酒はコスパでは優位性(オッズ)がありますし、飲みすぎないという点でも期待値(エッジ)は高そうですね。
賭けも酒も、”過ぎない”ということが大前提です。
という事で、飲み過ぎに注意です。
程々にとは思ってはいるんですが、今日も呑みすぎてしまいました。
多くのギャンブラーも知らず内に、こうやって身を滅ぼすんでしょうね。