二刀流・大谷翔平の咆哮と躍動が止まらない。
WBCの日本代表のメンバーらが開幕早々やや調子を落とす中、この男だけは全開である。まるで、”年中無休、24時間いつでもOK”って感じである。
正直、ここまで大成功するとは思ってもみなかった。それが今や、MLB史上に残る現役No.1のメジャーリーガーである。かつての野茂やイチローや松井らの輝かしい記憶と記録が霞んでしまう程の勢いとパフォーマンスを毎日の様に披露してくれる。
勿論、このままの状態がずっと続く筈もないが、今の彼の完成された状態を見てると、この絶好調が”半永久的に続くのでは”とある種錯覚に近いものを感じてしまう。
大谷が二刀流でメジャー行きを決意した時、茶番的な何かを感じた。事実、最初の数シーズンは数々の怪我に悩まされ、二刀流の限界と幻想を感じた。が、一昨年にブレイクアウトすると一気に頂点に上り詰める。
フルシーズンの二刀流は今年で3年目に突入する。WBCでは(特に)投げる方で少し不安を感じたが、開幕するときっちり修正してきた。一方で、打つ方は既に三冠王が狙える程の領域にある。
勿論、大谷の大成功には能力や努力や運もあろうが、昨今の持続的で慢性的なMLBの質の低下と野球がアメリカではマイナーなプロスポーツになった事の裏返しでもある。
「野球は人気がない」でも書いたが、野茂がメジャーで成功した背景には、ストライキの影響でMLBが3Aレベルに落ち込んだのが大きかった。イチローは、所属するマリナーズを”高校野球レヴェル”と揶揄した。
一方で、大谷が所属するアリーグ西地区が高校レベルな筈もないが、少なくともそのレベルは日本のプロ野球と殆ど変わらない。元々パワーはMLBが上だが、今や質は日本が上である。
大谷が活躍する程に、メジャーの質の低下が露呈する。そんな野球発祥の地のアメリカだが、少年や若者が本気でMLBを目指すだろうか?
事実、(大谷が初出場した)2021年オールスターの視聴率は僅かに4.5%で、過去最低だった2018年の5%を下回った。因みに日本では9%だから、日本人だけが”メジャー”と大騒ぎするMLBとも言える。
1試合平均の観客動員(2018年)でも、日本のプロ野球(29785人)にも劣り、世界のプロスポーツの中でも7位(28830人)と低迷する。
大谷の二刀流フィーバーを持ってしても、人気と質が下降し続けるMLB。アメリカだけでなく日本でも”メジャー”と呼べなくなる日がすぐそこまで来ている。
カーテンレールと硬式球
「されど大谷”その26”」では大谷翔平が夢に出なくなったと書いたが、噂をすれば何とやらで、かの松坂大輔さんを引き連れて夢に出てきてくれた。
いつも思うのだが、夢の中での大谷はグラウンド上での彼と同様ににこやかで機嫌がいい。つまり、私の予感とは裏腹に今年も絶好調である。
夢の舞台は、我が田舎の公民館である。
夏になる前にカーテンを取り付けようと、カーテンレールとその土台となる木を壁に打ち付けようと思っていたが、既に大谷と松坂さんが既に来てて、カーテンをチェックしている。
”内側よりも外側から取り付けた方が楽だろうね”と、松坂さんはやる気満々である。
一方で、大谷は公民館に隣接するゲートボール場を眺めている。
”これだけの広さがあれば、リトルリーグの野球場が作れるね”
私はクビを降った。
”老人会が許さないんだよ。一時サッカー場にしようとする案があったけど、ボールが屋根を直撃するという理由で却下された”
”老人の惑星ってとこか”と、松坂さんがからかう。
リトルリーグで何かを閃いた私は2人に質問した。
”2人ともリトルリーグ出身ですよね。でもあんな固くて重たい球をよく投げれたもんですね。私なんて真っ直ぐに放れなかった”
”それ、真っ直ぐが投げれなかったという意味?”と松坂さん。
”いや、腕の力が弱すぎて、真っ直ぐを投げてもシュートするんです”と私。
大谷が笑っている。
”真っ直ぐに投げれば、真っ直ぐに放れるでしょう”
”いや、岩隈さんのシュートと同じで、直球が自然にシュートするんですよ”と私。
”昔で言うナチュラルなの?”と松坂さん。
”そうそう、何度真っ直ぐを投げてもナチュラルにシュートする”
”だったら、どうやって真っ直ぐを投げたの”(大谷)
”スライダーの握りで真っ直ぐを投げた。それで何とか真っ直ぐに放れるって感じかな”(私)
”コントロールは良かったんだ。私なんて最初はノーコンだったから”(大谷)
”コントロールというより、カーブが良かった。スライダーの握りで思い切り腕を振り下ろすと、硬球でもストンと落ちた”(私)
いつの間にか松坂さんも笑っている。
”だったら野球やってればよかったのに・・・小さい頃の俺なんて、変化球はからっきしだったから羨ましい限りだよ”
”でも私の田舎にはリトルリーグどころか少年野球すらない。地元の中学でも野球部すらない。高校になって野球やっても既に遅いから・・”と私は少し言い訳をした。
”今は真っすぐは放れるの?”と大谷。
”子供の頃と違って、肩も太く腕も長く強くなったから多分行けると思うよ”と私。
大谷は用意してたと思われる硬球を私に渡して、投げるよう勧める。
”今はキャッチボールなんてしてる場合じゃないよ。その前にカーテンレールを取り付けなくちゃ”
松坂さんは屋根に登り、必死に補強材を打ち付けてるではないか。
”アレレ?松坂さんて本職は大工なの?”
そうこう思ってると、夢から覚めた。
最後に
今年は大谷投手のスィーパーなる魔球が日米の野球関係者を驚かせてるが、横に大きく曲がるスライダーを投げる投手は日本にもそこそこはいた。
特に、松坂さんは高校3年時の夏の甲子園の決勝で、ベース1個分かそれ以上曲がるスライダーを投げ、ノーヒットノーランを達成したのは記憶に新しい。
しかし、そのスィーパーが今や狙い打ちされている。
でも、あの石みたいに固く重い硬球をベース一個分も曲げるんだから、プロ野球選手って、我ら凡人から見れば宇宙人なんだろうか。
でも投げる方は悪い予感が的中しそうです。
6月に入って四球は減りましたが、スライダーが狙い打ちされてます。
変化球を覚えすぎたから、肘が下がって160キロも驚異じゃなくなってる。
打つ方はメジャー入りして一番じゃないですか。三冠王も視野に入れてますよ。
三年目の今年がキーとなりそうですが
このままスンナリ行きそうですね。
それだけ、MLBの質の低下が私が思うよりも進んでるという事でしょうか。
一方で、日本人メジャーにとってはプロ野球と同じレベルのメジャーで大金を稼ぐという夢もあります。
個人的には藤浪に頑張ってほしいんですが、少しづつ良くなっては来てますね。少なくとも大谷よりかは投手としては上な筈ですが・・・
運がいいだけなのか?そういう星のもとに生まれただけなのか?
でも最後の最後で笑った奴が勝ちなんですよ。人生も勝負も。
そう思う事にしましょうね。
では・・・
やはりこの男は野球の次元を超えてるよ
転んだサンの予想をあざ笑うかのようにも撃ちまくる。
特にセンターから逆方向のホームランが目立つようになってきてからは絶好調ですね。
投げても奪三振や被安打はメジャーでもトップですからスーパー二刀流の誕生ですよ。
素直に認めましょうよ
ベーブルースと同じように
大谷の天から授かった能力を
ね・・・
後半はポシャるって
人生も数学もそんなに甘くない。
一般論ですが、高卒は30をピークに劣化する。王さんも松井も坂本もそうだった。
大谷は二刀流だから、28歳の今がピークだろう。
ルースが30過ぎてもピークを維持できたのは、二刀流を諦め、シーズン中は一切練習をしなかったからだ。
天から授かった才能もフルに使ったらいつかは萎える。
つまり、場の勢いだけじゃ続かない。
故に、大谷が後半失速するに、5000点でどうだ・・・
いやいやホンモノですよ
投げる方も不調だった5月から復活しつつあります。
サイヤング賞と三冠王も夢ではなくなってきました。
ドジャース戦を上手く乗り切れば
後半も大谷特急は止まらない筈です。
今回だけは転んださんの予想は外れるでしょうね。
大谷は規格外の化け物だったんですよ。
ここ2年は出来過ぎで、3年目はポシャると思ってたんですが・・・
言われる通り、投げる方も復活しつつある。
ジャッジが怪我で離脱してるし、打率争いも3割そこそこだから、三冠王の確率は高くなりました。
投げる方も奪三振が2位で被打率がトップだから、サイヤング賞も夢ではない。
今言える事は、イチローを抜いて日本人史上最強で最高のメジャーと言えますね。
大谷特急が
2007年の松井さんの13本を抜いて、日本人メジャー最高となりました。
本塁打もそうですが
6月は打率が4割超えで
OPSはなんと1.456と神様ベーブルースレベルですね。
転んださん
この現状をどう説明します??
勿論、大谷の連日の活躍には目を見張るものがあります。
前にも言った様に、メジャーの劣化と退化が(私が思う以上に)急速に進んでるとも言えますね。
それがいい例に、僅か1割5分の打者でも2打席連続で本塁打を放つ。特に投手の質の低さが目立ちます。
松井が31本を放った時のチーム本塁打の最高は190本程で、大谷が46本を放った時は260本程でした。
つまり、松井の31本は今に換算すると42.4本になる。地区のレヴェルの違いを考慮すると、その差は逆転する。
ただ、スラッガーとして見れば、大谷は松井を凌ぐけど、投手の方でも6月は復活した。
逆にこっちの方が凄い。
昨年の後半がピークで、そろそろヘタる頃かなと見てんですが、予想を裏切り続けてる。
逆を言えば、ある日突然一気にヘタるかもしれない。
まだまだ半分が終ったばかり
本当の勝負と二刀流の真価はこれからではないでしょうか。
自己最長記録であり
今季メジャーでの最長不倒でもある
更に球団新記録と球場新記録
のおまけ付きで
前半戦で30号を2度以上記録した
7人目の選手となった
日本人メジャー最多となる
3度目の月間MVPも確実
6月に限って言えば
通算長打率.771はメジャー史上1位
かつて長打率.739をマークしたルーゲーリックや.710のベーブルースを上回る
それにしても
最近のメジャーはボールがよく飛ぶ
漫画のようにボールがよく飛ぶ
大谷はまるで漫画の主人公のようだ
まるで、私の予想をあざ笑うかのような爆走ぶりですよね。
正直ここまでやるとは思ってもいませんでした。
そういう意味では完敗です。
言われる通り、漫画の主人公の次元で、何と表現したらいいのか?言葉が見つかりません。
ただ、数字だけを見るならば
特に打者成績に関しては、バイアスを掛けて算出すべきですね。
それを差し引いても今年の大谷も凄いです。
”全てには終りが来る”筈ですが、大谷には通用しないんでしょうか。
コメント、久しぶりで懐かしかったです。