契約は10年で総額7億ドル(約1015億円)で、これは総額でプロスポーツ史上最高額での契約とされる。
因みに、北米の4大プロスポーツではNFLのパトリック・マホームズ選手が2020年に結んだ10年総額4億5000万ドルが史上最高とされていた。一方で世界で見れば、サッカーのリオネル・メッシ選手(アルゼンチン)がバルセロナ時代に4年で6億7400万ドルの契約を結んだが、年俸ではメッシの方が高いものの、総額では大谷の契約が上回り、プロスポーツ史上最大の契約になった(NHKWeb)。
今回の大型契約が”高いのか?高すぎるのか?”私には見当もつかないが、メッシを超えたという点では胸の透く思いではある。
ま、大風呂敷を拡げ過ぎる昨今のメジャーのやり方にはウンザリもするが、”動かない神様”メッシを(額面上とはいえ)”走る二刀流”の大谷が追い越したのは、嬉しいもんである。
団子よりも華
昨年からナリーグがDHを採用した事により、エンゼルスと同地区のドジャースやパドレスが有力な候補となってるのは明らかだった。
もし、DHがなかったらエンゼルス残留は硬かったであろうか。しかし、大谷自身が自分の判断で強いチームを選択した。
巷では、お金ではなく、ドジャースでダメだった時の為に、3,4年後のオプトアウトを見込んでの事ではないか?という声もある。
因みに、オプトアウトとは選手が契約破棄できる権利だが、実態はその逆に近い。故に、オプトアウトまでは低い年俸に抑える球団が多いし、逆にFAを行使した事で値が付かなくなり、文字通り”自由契約”になった選手もいる。
事実、今のメジャーに大谷が満足するギャラを払える球団は数える程しかない。メジャー随一の金満球団であるヤンキースですら、早期に降りたとされる。商売繁盛の頃なら総額7億ドルすらも負担にはならんかったろう。
ともかく、今のメジャーは人気がない。時間は掛かるし動きも少ないから、余計に人気がない。短期決戦のプレーオフは放映権がつくが、ダラダラと長く続くシーズンは付かないのでは?と危惧する声もある。
「放映権バブル崩壊」でも書いたが、放映権収益が全30球団中28球団で赤字だとされる、大きく冷え込んだ米国内の野球人気を盛り上げるには、派手な契約額を大げさに宣伝する他ない。
しかし、トラウトやマチャードやハーパーらの超大型契約を持ってしても、野球人気は復活しなかった。故に、ローカル局はますます及び腰になるだけである。
故に悲しいかな、払えそうにもない大金も大風呂敷を広げ、ハッタリを賭けて提示するしかない。たとえ外れても、1/10の違約金で反故に出来ると思ってるのなら、メジャーは既に終わっている。
しかし、ドジャースは前田を追い払った前科がある。事実、8年契約だったが4年で追い出された。
ドジャースには大谷の超高額買取は、オプトアウトという逃げ道があるにせよ、大きなリスク伴うギャンブルには変わりはない。
一方で、球団と選手は捕食者と被食者の関係でもある。球団側は選手を大金を囮(おとり)に使って食い潰し、あの手この手を使って生き延びる。マネーゲームで丸裸にされた選手はそのまま干されてしまう。
つまり、元ジャニーズ事務所の様に、球団が損をする様には出来てないのである。
イチローや松井もピークをやや過ぎてからマネーゲームに晒され、キャリアの後半は大きく失速した。
大谷こそはマネーゲームに身を晒してほしくはなかった。年俸32億の単年契約でもエンゼルスに残るべきだった。もし、エンゼルス以外なら、強豪が揃うアリーグ東地区のトロントを選択して欲しかった。
しかし、大谷はドジャースを選択した。
故障上がりの大谷がどんな門出を祝うのかはわからないが、少なくとも非常に危険なマネーゲームに染まってしまったのは、悲しい限りである。
”団子より華”とは、こういう事でもあるし、私が大谷の危機を予感するのもそこにある。
公理系集合論の選択公理じゃないが、マネーゲームの選択には自己責任で要注意なのである。
”契約金バブルはプロスポーツを確実に駄目にする”
これはサッカー元日本代表の中田英寿氏が以前から指摘してた事だが、メジャー崩壊の危機はプロスポーツ全体の危機なのかもしれない。
アメリカのメディアは少し様相が違いますね。
エンゼルスで6年間甘やかされたからドジャースでは苦しむだろうとか
ただでさえ高いのにより高額パッケージ化されたケーブルテレビを視聴するLA市民がいるのだろうかとか
球団の財政負担を減らすため
大幅な繰延べ契約になってるらしいですが
ともかく日本人にとっては歴史的な一日となりました。
転んだサン
来季の大谷どう予想します?
でもまさか、ドジャースが大艦巨砲主義に走るとは思っても見ませんでしたし、チーム内のスター選手らとの軋轢も気になりますね。
勿論、数字を残せば何ら問題はないんですが、大谷サイドは結果が残せなかった時の事を考え、オプトアウトを慎重に設定してるのかもしれません。
”繰越し”契約とはそういう所でしょうか。
多分ですが、今年ダメだったら大谷は終わるでしょうね。
そういう意味でも、エンゼルス残留が理想的だったと思うんですが・・・
最近のMLBは契約も歪(いびつ)になってきてますよね。
マネーゲームという映画がありましたが、それとは全く逆の展開ですから、でもそれはそれで球団側も損しないように外堀を注意深く固めてるんでしょう。
日本で言えば、任意引退というのがメジャーのFAに近いんですが、元々は代理人抜きで自由に契約したいというものでしたが、逆に代理人を潤わせ、契約バブルの原因を作りました。
ともあれ、93年のストライキの時に球団側が提示したサラリーキャップを選手側が受け入れてたら、こんな歪んだ契約騒動にならずに済んだんですが・・・
全くバカな事したもんですよね。
山本由伸は東海岸へ向かう。
ヤンキースの他にはメッツが獲得に乗り出してるらしく、総額3億ドルに届くと予想されてますが
2億ドル(294億円)ならヤンキースも考えるでしょうが、ポスティングも絡むからどうなんでしょう。
その一方で
こうした常識破りの札束攻勢に”野球という我々のスポーツがぶち壊された気分だ”と憤慨する球団もいます。
ここまで来ると
契約金バブルというよりハッタリの世界ですよ。
総額7億ドルの内の98%が契約終了後の支払いになるそうで、それも無利子ですよ。
これって、クレメンスやイチローがやった(税金対策としての)”分割払い”と同じ事ですよね。
今のドジャースは(有名人を含めた)共同オーナー体制で、資金源は不透明なんですよ。
米国の法律では、オーナーが代わればそれ以前の契約は白紙になる可能性もある。故に、大谷にすれば(スポンサー収入が見込めるとはいえ)危険過ぎるギャンブルです。
一方で、メディアは”大谷の希望”としてますが、球団側が提示した事は明白ですよね。
つまり”球団は損しない”とは、こういう事です。
それに10年後、球団が債務に陥ってれば、支払いは免除されますし、それ以上にメジャーが存続してるのかも不透明です。
しかも2%は酷すぎるし、せめて半分近くをオプトアウトまでに受け取るべきでした。
結局、選手の代理人は素人裸足で、球団側の弁護士はプロの法律家ですから、選手はどうしてもバカを見ますよね。
デーブスペクターが大谷はドジャースの株主になるんじゃないかって言ってました。
思うんですが
ドジャースは残金の98%の1部を株で置き換えようという魂胆かもしれませんね。
転んだサン指摘の通り
ドジャースには7億ドルを1人の選手に払うだけの財力はないと思います。
株譲渡は球団を身売りする時の1つの手段と見た方がいいでしょうか。
7億ドルの大半を株譲渡でごまかそうという魂胆ですよね。
全ては球団身売りの事を見通しての契約劇でした。
一部で広告収益があるからとの声もありますが、二刀流あってのスポンサーですから、今年はキツいでしょうか。
デイブ氏の株譲渡のコメントは、大谷フィーバーで浮かれまくる日本メディアには思いつきそうもないものでした。
そういう私も、エンゼルス残留という予想は外れましたが、今シーズンの大谷崩壊説は楽しみにとっておくとします。
いつもコメントありがとうです。
山本由伸は東海岸へ向かう。
ヤンキースの他にはメッツが獲得に乗り出してるらしく、総額3億ドルに届くと予想されてますが
2億ドル(294億円)ならヤンキースも考えるでしょうが、ポスティングも絡むからどうなんでしょう。
その一方で
こうした常識破りの札束攻勢に”野球という我々のスポーツがぶち壊された気分だ”と憤慨する球団もいます。
ここまで来ると
契約金バブルというよりハッタリの世界ですよね。
と予想していたんですが
山本由伸はドジャースが獲得しました。
出来レースと言えばそれまでですが
個人的には強打者が揃うア東地区のヤンキースに行ってほしかったです。
移籍金も60億超とサッカー並みですよ。
パーティー券裏金問題の規模を遥かに超えそうな金額ですが
でも、ヤンキースに行かなかった事を批判する記事もありますね。
転んだサン、どー思います?