象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

玉川さん復活?〜真夜中の訪問者”その120”

2023年01月14日 07時48分00秒 | 真夜中の訪問者

 「下らないワイドショー」のコメントのやり取りで玉川氏の事を話題にしてたら、実際に夢に出てきた。いや、出て来てくれた。
 夢の中で偶然にも出会った玉川さんは、何かが吹っ切れたようでとても威勢が良かった。

 朝もまだ日が明けない暗い時間帯に、玉川さんは局のスタッフと共に軽トラに乗っていた。
 偶然居合わせた私は車を止め、”玉川さんですよね。こんな寒い時期にどこへ取材に行くんですか?”と訊ねた。
 玉川さんは勢いよく車から飛び出し、”現場には寒さや時間なんて関係ないよ。何かあれば何時でもどこにでも行くんだから、それが現場の仕事だよ”
 私は、この地域は詳しいから”一緒に行かせてもらえないか”とスタッフらに頼みこんだ。
 玉川さんを含め、みんな笑顔であっさりと応じてくれた。
 ”早く乗ってよ。日が明ける前に到着しないと、特ダネ撮れないから・・・”


真夜中の陸上競技場

 みんなとても機嫌が良かった。例の饒舌事件なんてどこ吹く風のようだ。
 私は調子漕いて、”それって演出入ってますよね”と突っ込もうか考えたが、盛り上がりに水を刺すのも悪いと思い、折角の毒ネタは保留にしておいた。
 取材の場所は、片田舎のとある陸上競技場だった。一応、ナイターの設備はあり、規模は小さいが観客席もある。
 真っ暗な中、こんな所で何の取材があるのかなと不思議に思ってると、スラリとした長身の男がピッチ上に立っている。
 話を聞くと、”400Mの世界記録に挑戦したい”という。190センチは優にありそうな混血風の男は、自信満々でテレ朝に電話してたそうだ。それを玉川氏が真に受けて、突撃取材にやってきたという。
 玉川氏の他には、若い女性の看板キャスターが既にスタンバイしていた。何処かで見たような有名な美人キャスターのようでもある。

 早速照明を入れて、走ってもらおうとするが、その仕方がわからない。
 長身の男は準備運動やストレッチを済ませ、やる気満々でいる。
 早く走ってもらわないと、体が冷え込んだら世界記録は夢のまた夢である。
 玉川氏も含め、スタッフらの表情が次第に曇っていく。
 ”ここは私が何とかしないと。でないと私がここにいる意味がない”
 私は事務室の玄関の鍵をこじ開け、強引に管理室に入り、配電盤をこじ開け、ブレイカーを引き上げた。するとピッチ上の照明が全てオンになり、眩い程のカクテル光線が我らを歓迎するかの様に一気に降り注ぐではないか。
 周りからは歓声が漏れた。
 玉川さんがストップウォッチを持ち、キャスターの女が”さあ準備して、歴史的瞬間の始まりよ”と黄色い声で号令を掛ける。

 スタッフの一人が”世界記録に挑戦”というフリップを掲げ、撮影が始まった。
 長身の男はゆっくりとスタート板に足をつけ、首を2度3度左右に振り、静かに走り出す。まるで檻から解き放たれた黒豹のようでもあった。
 最初の100Mはゆっくりすぎるほどだったが、徐々にスピードが増し、最後の100Mは獰猛すぎるほどの躍動溢れる走りだ。
 玉川氏の勘が当たった。みながそう思った。美人キャスターは”してやったりだわ”と、玉川氏と顔を見合わせ、はしゃいでいる。
 私は、この場にいる事が奇跡に思えた。
 しかし、その時夢の舞台が変わった。

 舞台は、ある公民館を貸し切った宴会場だった。
 そこには、桂三枝一家や(プロ野球の)山田久夫妻ら、著名人の姿があり、とても盛り上がっていた。
 私は横にいる玉川氏と酒を飲んで盛り上がっていた(多分)。
 何かの歓迎会だということは想像がついたが、具体的に何かは分からなかった。とにかくみんな機嫌が良かった。
 盛り上がりが最高潮に達した時、(サンタではなく)さんまがやってきた。
 ”え?何これ?何の歓迎会なの?”
 頭をかしげてると、夢が覚めた。


最後に

 ”報道は現場からストレートにありのままを伝えるべきだ。キャスターらが面白おかしく着色してコメントする時代は終わった。理屈ではなく本能だよ“
 “たとえ間違っても失敗しても、そこにはドキュメントという突然の衝撃とストレートでリアルな感動が佇んでいる・・ですか“
 “実はね、<電通の演出が入ってる>とあえてコメントしたのは、それこそが脚色だったんだ。しかし現場を見てないから、リアルさに欠けた。あれが現場を見て、あえてウソを言ってたら、あそこまで叩かれる事はなかった。いや、オレ今頃は英雄だったね”
 ”どんなウソでも失態でも、そこに現場のリアルがあれば、庶民はみんなそれに服従する。真偽だけが報道じゃない。現場ってそれだけ愚直で説得のあるものなんですかね”

 玉川氏とは酒を酌み交わしながら、そんな勢いのある言葉を発してた様に思える。

 事実、それに近い体験がある。
 高校1年の時、何かの授業で担任の先生を含め、ソフトボールをした。
 私は肩が強かったからショートを守った。それも深い位置で守っていた。
 一塁を守ってる先生は“もう少し浅く守って“と言ったが、私は“ここでも浅いくらいです“と断りを入れた。
 すると三遊間に鋭いゴロが飛んできた。普通の守備位置なら捕れる筈もないが、深く守ってたから何とか追いつけた。が、グラブに入れたものの前に弾いてしまう。
 しかし、アウトにする自信はあった。慌てずにボールを拾い上げ、一塁に送球するも、明らかにセーフになると決め込んでた先生は守りを怠っていた。
 そんなに強く投げたつもりもなかったが、指に掛かりすぎて、ボールがホップした様になった。慌てて捕球体勢に入った先生だがボールを上手くキャッチ出来ず、顔にぶつけてしまう。
 メガネは壊れ、目元から少し出血が見えた。

 ”ああ〜やっちまったな”
 私はすぐに職員室に行き、”スミマセンでした”と先生に頭を垂れたが、先生は“もういい“と、かなりオカンムリであった事は言うまでもない。
 心の中では”油断したアンタが悪いんだ。それにそんな速い球じゃなかったから、油断さえしなければ捕れた筈の球だ”と言い返したかった。
 事実、教室に戻ると、私は英雄になっていた。深い位置からの送球がとても驚異に思えたのだろう。
 私の”強肩”は、暫くはクラスのネタになり続けた。
 しかしそれ以来、私はショートを守れなくなった。いや、守っても上手く送球出来なくなっていた。
 これも苦い教訓だが、(相手に怪我をさせたという)結果はどうであれ、”現場でのリアルはどんな演出にも勝る”という事を教えられた気がした。



2 コメント

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Unknown (1948219suisen)
2023-01-15 04:07:53
球を受けた人の失態でも怪我させたら投げた人の責任になるんですね。なんか釈然としませんが、それがスポーツなんでしょうか?

それにしても新年早々キャスターと一緒に仕事をして豪華な夢でしたね。

私も今年は、せめて夢でも良いことないかなあ。
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ビコさん (象が転んだ)
2023-01-15 10:02:29
失態というか
自分も悪いかもですが、捕ってたらギリギリアウトかなというタイミングだったので、こればかりは微妙ですね。
でも、怪我をさせた事は事実なんで、大袈裟にならなくて良かったです。

言われる通り、贅沢な夢でしたが、正月三が日は具合が悪く寝込んでたので、いい励みになりました。
ビコさんもお孫さんたちといい思い出が出来たみたいで、逆に羨ましい限りです。
ホテルでビコさん一族(笑)が集合して、豪華な食事ってのもこれまた贅沢ですよね。

ま、人生って悪い事が圧倒的に多いんですが、偶にいい事があると、それも励みになるんですよね。
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