何だか私めのブログが長すぎて、堅すぎるという悪評があり、そこで今回は気分転換と悪評撤回の為にショートストーリーをです(少し長めですが・・・)。
勿論、書いてる事は全くのフィクションです。
〜エリート男と美女の哀しい関係〜
一流大出のエリート(24)がいる。彼が勤める会社には、グラマーで鳴らす美女(20)がいた。高嶺の華らしく、他の同僚は誰も近づけない。
エリートには勿論、プライドがあった。
”オレならあの美女を落とせる。オレの家系は絶頂の一族なんだ”と、自信満々だった。
男は早速、名家の家宝である派手な額縁で飾られた墨書を女に差し出した。
しかし、女は”昇竜”と書かれた墨絵を一瞥し、せせら笑う。
”こんな絵で私を口説くなんて、冗談じゃないわ”
女は表情一つ変えず、その場をあとにした。
エリートは本気になった。
”この女には女神が宿ってる。元総理大臣である親父が書いた墨書にも全く動じない”
早速男は、”結婚したい女がいる。少しお金を工面してほしい”と、父親に頼み込んだ。
親父はすぐさま切り返す。
”一族に見合うだけの女なんだな?”
息子は自慢げに言い放つ。
”ああ、間違いない、紛れもなく超の付く上物だ”
男は早速、豊富な資金をバックに女を口説きに掛った。
しかし、一向に女は折れない。それどころか、距離が離れていくばかりだ。
ダイヤにルビー、バッグにドレス。どれもブランド物の超一級品だ。お陰で、あっという間に資金を使い果す。
親父にはバカ呼ばわりされた。深く傷ついた若者はグレた。同僚たちと羽目を外し、生まれて初めて夜遊びを経験した。
同僚達は、美女の本性を知り抜いていた。だから敢えて近づかなかったのだ。
つまり、彼らは待っていたのだ。エリート男を壊滅させるチャンスを。
”このままのさばらせておけば、奴は自動階段を駆け上がる様に出世する筈だ。そうは問屋が下ろすものか”
彼らは男を誘い、美女が勤める会員制の高級”エステパブ”へ連れて行った。下調べは十分だった。
店に入ると、会員証の提示を求められた。同僚の一人は、”元総理の息子を連れてきたぜ”とマネージャの耳元で小さく囁いた。
中年男のマネージャはニヤリとした。
”プランAでいいんですね?”
”ああ、後は任せたぜ”
エリートは店のシステムが分ってなかった。エステ嬢の素性がバレない様に、客は皆マスクを被せられるのだ。
男は不安になった。何か悪い予感が閃いた。
”ここはイヤだ。ここを出よう”
同僚の一人は怒鳴りつけた。
”今更何をビクついてる、将来総理になろうとする男が”
男は泣く泣く従い、怪しげで薄暗い店内へと恐る恐る歩を進めた。
一番奥のシートに座らされ、マスクを被せられた。
不安だったが、不思議と度胸が湧いてきた。
4、5分経ったろうか。女がやって来た。
”エリカで〜す。膝が少し震えてるようだけど、ここは初めて?でも緊張しなくてもいいのよ、みんな最初は初めてなんだから”
エリートは何も答えなかった。
”膝の上に乗っていい?一応お触りとキスはOKだけど、手マンとクンニ弄りは別料金ね”
目をマスクで覆われた男は答えれる筈もなかった。
しかし声の主が、あの女なのは明らかだった。混乱と失望と動揺が男を襲った。
エリートは自分を捨てた。今までの全てを脱ぎ去った。
いきなり、女の柔らかで豊満な肉体をぐいっと抱き寄せた。半分ハダけたブラウスを引っ剥がし、有無を言わせずに2つの白い肉塊を揉みしごいた。
赤く変色した乳房が全てを、そして男の本気度を物語っていた。
女は思わず喘ぎ声を発した。いつもとは全く異なる雰囲気に、なす術もなく圧倒された。
男は全てがどうでもよくなった。
”オレが本気で惚れ込んだ女が、高級淫売だったとは?”
エリートは、無我夢中で女の肉体の中を彷徨った。
女は、男の不器用な奇襲になす術もなく従った。
しかし、やがて女は欲情し、今度は女が男を支配する。
ジッパーを外し、男のイチモツを強引に掴み出し、いきなりシャブリついた。
包茎の客は初めてだった。女は余計に興奮した。男は奇怪な喘ぎ声を発すると、またたく間に萎えた。白い精液が男の全てとなり、勢いよく女の顔を濡らした。
一瞬、女は怒りを覚えたが、悦楽と恍惚と戸惑いがそれを上回った。
女は目の前の男が誰なのか、想像はついてたが、確かめるまでもなかった。マスク越しから、エリート男の放心しきった表情が垣間見えるようだった。
男は、全てが終わった様に感じた。
”オレは、一瞬でもあの女を支配した。それだけでも十分じゃないか”
エリートは何も言わず、女に誘われるがままに店の外に出た。マスクを脱ぐと、先程のマネージャがいた。
”何だか凄く激しかったみたいですね。でも別料金は取りません。No.1のエリカさんに好かれるなんて、貴方はホントにラッキーな方だ”
男は会釈する事なく外に出た。いつもはギラギラした夜の繁華街が、死に絶えた瓦礫のように思えた。
岸信介も晩年は田中角栄の愛人(芸者)を口説き落とそうと、宝物の墨絵?をプレゼントしようとした所、あっさりと断られたというエピソードがあります。
ショートストーリーは書いてて難しいですね。ネタが殆ど浮かばないし・・・
彼も同じような事してきたんだろう
今は美人ほど夜の仕事につきたがる
お金と男が
手っ取り早く手に入るから
目隠しの風俗店
という設定もユニークだけど
女へのプレゼントが墨絵というのも
何だか岸信介の晩年を思い出すね
芸者と風俗嬢の違いだけど
粋なショートに仕上がってるとは思う
でもアレンジするのに苦労しました。
うまくアレンジしたな
こちらこそアリガトです。
できれば1000文字以下にしたかったんですが、エリート男に感情移入してしまい、長くなってしもた。
お褒め頂いて恐縮です。
うわあ〜^_^、ありがとね〜(^^♪
こうなるんだぁ、少し長いけどやはり本格的よね。
コメントの元ネタは、あるTVで知ったんだけど、ここまで作り上げるとは、転んだサンこそ神の筆よ。
これからもその調子で頑張ってちょうだいな👋
夏目漱石が言ってた様に、自分で上手く書けたと思う文章ほど、後で見返すと気不味く感じると。
もっと短くし、サラッと流したかったですが、少しクドすぎましたかね。慣れるまでは時間が掛かりそうです。反省!反省!
大雨の方ですが、その後全く降りませんでした。呆気ないほどでした。隣の佐賀の方は、ボランティアを募集してました。ただ、雨の方は殆ど降ってない筈なので、最悪にはならなかったみたいです。
それと、便秘の方は何とか治りました。これもブログにする予定です。
このミドルミドル?は若い女性なら喜ばれるかもしれませんが、私にはイマイチでした。
ごめんなさい。
それよりも、大雨のその後はいかがですか?