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絶縁体に電気信号が流れた?
2010年3月東北大学金属材料研究所の齊藤 英治 教授らは、電子の自転「スピン」を用いることで絶縁体に電気信号を流す方法を発見した。通常、絶縁体には電気が流れないが、齊藤教授らの研究では最新の方法で電気信号をスピンに変換して磁性ガーネット結晶と呼ばれる絶縁体へ注入、絶縁体中を「スピンの波」として伝送し、再び電気に変換することによって、絶縁体中も電気信号を伝送できることを発見した。この電気信号伝送は、省エネルギー技術へ応用できる。
通常の金属や半導体を流れる電流は、ジュール熱と呼ばれるエネルギー損失を伴う。これを回避するためには、摂氏マイナス百度以下の非常な低温でのみ発現する超伝導現象を用いるしかなかったが、今回発見された絶縁体中の伝導にはこのジュール熱の発生がなく、かつ室温でも動作することから、新しい省エネルギー情報伝送手法としても注目される。
この現象は、白金電極中の電流が「スピンホール効果」と呼ばれる固体中の相対論効果によって電子スピンの流れ(スピン流)を生み出し、これが磁性ガーネット中をスピンの波として伝わり、このスピンの波がもう一方の白金電極中でスピンホール効果により電圧に変換されたものと考えられるという。磁性ガーネットなどの磁性を持った絶縁体は、電流は通さないがスピンの波は通す物質であることがポイントだ。
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参考HP Wikipedia スピントロニクス
科学技術振興機構 絶縁体に電気信号を流すことに成功 音波から磁気の流れを作り出すことに成功
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