○3月29日
浙江省杭州市へ移動し、
西湖を車窓から眺めながら
獅峰龍井を生産している茶農家さんへ伺い、
製茶体験をさせて頂きました。
西湖周辺の龍井茶産地は、昼夜の温度差が大きく、
湿度が高い土地であるため
茶葉の品質が大変良いことで知られています。
龍井茶の中でも最高品質のものが「獅峰龍井」であり、
清明節(今年は4月4日)より前に摘まれるお茶は
日本でいう一番茶にあたり
「明前茶」と呼ばれて高値がつきます。
茶畑にはかわいらしい新芽をつけた茶樹がたくさん。
まさに一年で一番茶畑が活気づく季節です。
茶農家さんが茶摘みをして
萎凋(水分を蒸発させる工程)を7~8時間しておいて下さった
龍井43号の茶葉。
一芯一葉~一芯二葉の萎凋後の茶葉の様子。
萎凋後の茶葉をこの釜で殺青~整型~乾燥と一気に仕上げます。
この白い粉は茶油で、
茶葉を釜に入れる前に釜に少し注いで炒青しやすくします。
茶葉の光沢を引き出したり、
茶葉の成分を封じ込める効果もあるそうです。
この茶油はこの地区の行政から無料で配布されるそうです。
最初は200℃に熱した釜で
茶葉を混ぜ返したり、釜に茶葉を押し付けたりと
12種類もあるといわれる手の使い方を変えながら
茶葉を製茶していきます。
当然釜はとても熱く、
右手が熱くなりすぎて左手に変えたとたんに
私はやけどをしてしまいました。
ご指導いただいた茶師のおじさんの手の分厚いこと!
釜で仕上げた茶葉を
篩分という工程で、ざるを揺らして
細かくていらない茶葉をより分けます。
これも簡単そうに見えて難しい作業です。
茶葉の量は四分の一の重さになり、明前獅峰龍井茶の完成です。
実際は陶器の壺に保存して
水分をとばしたり茶葉の色を固定させるなど
茶葉を落ち着かせるために一週間置いてから
飲めるようになるとのこと。
春の成分が凝縮された甘みとほのかな苦味が相まって、
風格のある味わいのするお茶です。
味の詳細は緑茶のクラスでご紹介したいと思います。
龍井村の茶畑の様子。
朝から茶摘みをして帰ってきた方達をたくさん見かけました。
籠の中をのぞいてみると、
籠の四分の一にも満たないほどの量。
新芽だけを摘む茶摘みの大変さが伺えます。
通りすがりの道に
陸羽の茶経の始まりの一節が刻まれていました。
「茶者。南方の嘉木也。」(茶は南方の嘉木である)
(嘉木とは最も優良な樹木または最も珍貴な樹木をも超越するという意)
十八棵御茶を訪れました。
清朝の乾隆皇帝が龍井村を訪れた時に、
もてなされた龍井茶を大そう気に入り、
そのお茶が採れた茶園の18本の茶樹が皇帝専用の御茶となり、
龍井茶の名声が高まったそうです。
今でもこの18本の茶樹から少量ですが
茶摘みはされているそうです。
18棵御茶のそばにある龍井泉。
泉の水を木の枝などでなぞると
その跡が龍のように残るといわれています。
確かに写真には龍が映っているようにも見えます。
次に訪れたのは中国茶葉博物館。
庭園に陸羽像。
今回の旅でもたくさんの陸羽像を見ましたが、
こんなに楽しそうな陸羽さんは初めてです。
この博物館では中国茶はもちろん、
世界の茶の歴史や茶道具をはじめ、
茶にまつわる文化、種類や製法などについての
詳細な展示がありました。
美しい清代の茶筒。
四カ所で同時に揉捻ができる四桶茶葉揉捻機。
実際に動かすことができました。
様々な形の黒茶の展示。
この日最後に訪れたのは浙江樹人大学。
茶学部の教室の様子を見学した後は、
留香茶芸と浙江樹人大学から2人ずつお点前をし、
それぞれの美しい点前と美味しいお茶を堪能いたしました。
次は旅の最終回、江蘇省太湖洞庭の碧螺春につづく・・・
浙江省杭州市へ移動し、
西湖を車窓から眺めながら
獅峰龍井を生産している茶農家さんへ伺い、
製茶体験をさせて頂きました。
西湖周辺の龍井茶産地は、昼夜の温度差が大きく、
湿度が高い土地であるため
茶葉の品質が大変良いことで知られています。
龍井茶の中でも最高品質のものが「獅峰龍井」であり、
清明節(今年は4月4日)より前に摘まれるお茶は
日本でいう一番茶にあたり
「明前茶」と呼ばれて高値がつきます。
茶畑にはかわいらしい新芽をつけた茶樹がたくさん。
まさに一年で一番茶畑が活気づく季節です。
茶農家さんが茶摘みをして
萎凋(水分を蒸発させる工程)を7~8時間しておいて下さった
龍井43号の茶葉。
一芯一葉~一芯二葉の萎凋後の茶葉の様子。
萎凋後の茶葉をこの釜で殺青~整型~乾燥と一気に仕上げます。
この白い粉は茶油で、
茶葉を釜に入れる前に釜に少し注いで炒青しやすくします。
茶葉の光沢を引き出したり、
茶葉の成分を封じ込める効果もあるそうです。
この茶油はこの地区の行政から無料で配布されるそうです。
最初は200℃に熱した釜で
茶葉を混ぜ返したり、釜に茶葉を押し付けたりと
12種類もあるといわれる手の使い方を変えながら
茶葉を製茶していきます。
当然釜はとても熱く、
右手が熱くなりすぎて左手に変えたとたんに
私はやけどをしてしまいました。
ご指導いただいた茶師のおじさんの手の分厚いこと!
釜で仕上げた茶葉を
篩分という工程で、ざるを揺らして
細かくていらない茶葉をより分けます。
これも簡単そうに見えて難しい作業です。
茶葉の量は四分の一の重さになり、明前獅峰龍井茶の完成です。
実際は陶器の壺に保存して
水分をとばしたり茶葉の色を固定させるなど
茶葉を落ち着かせるために一週間置いてから
飲めるようになるとのこと。
春の成分が凝縮された甘みとほのかな苦味が相まって、
風格のある味わいのするお茶です。
味の詳細は緑茶のクラスでご紹介したいと思います。
龍井村の茶畑の様子。
朝から茶摘みをして帰ってきた方達をたくさん見かけました。
籠の中をのぞいてみると、
籠の四分の一にも満たないほどの量。
新芽だけを摘む茶摘みの大変さが伺えます。
通りすがりの道に
陸羽の茶経の始まりの一節が刻まれていました。
「茶者。南方の嘉木也。」(茶は南方の嘉木である)
(嘉木とは最も優良な樹木または最も珍貴な樹木をも超越するという意)
十八棵御茶を訪れました。
清朝の乾隆皇帝が龍井村を訪れた時に、
もてなされた龍井茶を大そう気に入り、
そのお茶が採れた茶園の18本の茶樹が皇帝専用の御茶となり、
龍井茶の名声が高まったそうです。
今でもこの18本の茶樹から少量ですが
茶摘みはされているそうです。
18棵御茶のそばにある龍井泉。
泉の水を木の枝などでなぞると
その跡が龍のように残るといわれています。
確かに写真には龍が映っているようにも見えます。
次に訪れたのは中国茶葉博物館。
庭園に陸羽像。
今回の旅でもたくさんの陸羽像を見ましたが、
こんなに楽しそうな陸羽さんは初めてです。
この博物館では中国茶はもちろん、
世界の茶の歴史や茶道具をはじめ、
茶にまつわる文化、種類や製法などについての
詳細な展示がありました。
美しい清代の茶筒。
四カ所で同時に揉捻ができる四桶茶葉揉捻機。
実際に動かすことができました。
様々な形の黒茶の展示。
この日最後に訪れたのは浙江樹人大学。
茶学部の教室の様子を見学した後は、
留香茶芸と浙江樹人大学から2人ずつお点前をし、
それぞれの美しい点前と美味しいお茶を堪能いたしました。
次は旅の最終回、江蘇省太湖洞庭の碧螺春につづく・・・