じょー「く」→「く」れーまー(クレーマー)
(1)朝日と読売の契約がダブってしまっていたため、先に取っていた朝日の契約を破棄すべく、
配達員(自分)が度々新聞を入れるのを忘れる、
集金員(これも自分)の態度が横柄、
などと電話で抗議し、実際に契約を切られた。
この主婦の抗議は嘘であったし、自分にはまったく非がなかったので、クレーマーというよりは「ヤカラ」でしょう。
18歳のころのことを未だ根に持っている?
根には持っていないが、人生でこれほど傷ついたことがなかったものでね、忘れられないんですわ。
(2)映画館でアルバイトをしていたとき、お客さんが「音量が大き過ぎる」と文句をいってきた。
たしか、『平成狸合戦ぽんぽこ』(94)だったかと。
これは難しいところだが、クレーマーとはいえないでしょう。
そのとき自分は「映画館ならではの大画面、大音量で、、、」と懸命に説明したが、お客さんは聞く耳を持たなかった。
音量を下げなくてもいいと思うが、「申し訳ございません」と謝るだけでよかったんだよね。
「最善を尽くします」「全力を尽くします」みたいなものか。
(3)ラーメン屋で、元ヤクザのYさんと食事。
YさんはA定食、自分はB定食を頼む。
AとBは「塩ラーメン」か「塩とんこつラーメン」かのちがいだけで、あとはすべて同じ。
店員さんは自分のほうにAを置き、YさんのほうにBを置いた。
2~3口、食べたあとに気づいたんだ。
「あ、これ、逆ですね」
するとAさんは会計時、「AとBが逆だったんだけど」と凄みを聞かせる。
その顔に慄いた店員さんは、それぞれを半額にしてくれた。
まだ20歳だったし、Yさんのことにビビッていたので、なにもいえなかった・・・が、これ、クレーマーっぽい気がするな。
(4)新宿の映画館で、ギャスパー・ノエの衝撃作『アレックス』(2002・トップ画像)を鑑賞。
いやぁ、すげぇ映画だったと席を立つと、係員に喰ってかかっている中年男性が居た。
「―こんな映画が創られるから、世の中でおかしなことが起こるんだ!!」
「…いえ、その」
「どうして、こんな映画を上映する!?」
「…いや、その」
「お前、頭おかしいんか!?」
これは完全に、クレーマーだろう。
「フランスの宝石」モニカ・ベルッチが犯される物語だからね、気持ちは分からんでもないが・・・
向かっていく相手を、完全にまちがっているし!
・・・以上、自分の周りで起こった「クレーマー気味」な出来事。
クレームは英語(claim)だが、クレーマーは和製英語。
21世紀に入って以降に出来上がったことばと思われる。
するほうは相手に頭を下げさせて快楽を得るのかもしれない、しかしそれを見るのも、そういうニュースを聞くだけでも、不愉快になるひとも多いだろう。
以下、映画のなかで印象に残る「男クレーマー」「女クレーマー」をひとりずつ。
『ショート・カッツ』(93)
ケーキ屋の店長(ライル・ラヴェット)が、客へイタズラ電話をかけつづける。
(客の)子どもが交通事故に遭ったことから電話確認の際に「辛くあたられた」ことがきっかけで、ここからクレーマーに変貌。
ただ「かんちがい」であったことが分かると、店長は改心する。
改心しなさそうなのが・・・
『彼女がその名を知らない鳥たち』(2017)
十和子(蒼井優)だろう。
冒頭からクレーマー気質全開の彼女は、それが日課になっているのだから。
※『ぽんぽこ』より、上々颱風のテーマ曲を
次回のしりとりは・・・
くれー「まー」→「まー」ち。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『映画監督別10傑(4)宮崎駿』
(1)朝日と読売の契約がダブってしまっていたため、先に取っていた朝日の契約を破棄すべく、
配達員(自分)が度々新聞を入れるのを忘れる、
集金員(これも自分)の態度が横柄、
などと電話で抗議し、実際に契約を切られた。
この主婦の抗議は嘘であったし、自分にはまったく非がなかったので、クレーマーというよりは「ヤカラ」でしょう。
18歳のころのことを未だ根に持っている?
根には持っていないが、人生でこれほど傷ついたことがなかったものでね、忘れられないんですわ。
(2)映画館でアルバイトをしていたとき、お客さんが「音量が大き過ぎる」と文句をいってきた。
たしか、『平成狸合戦ぽんぽこ』(94)だったかと。
これは難しいところだが、クレーマーとはいえないでしょう。
そのとき自分は「映画館ならではの大画面、大音量で、、、」と懸命に説明したが、お客さんは聞く耳を持たなかった。
音量を下げなくてもいいと思うが、「申し訳ございません」と謝るだけでよかったんだよね。
「最善を尽くします」「全力を尽くします」みたいなものか。
(3)ラーメン屋で、元ヤクザのYさんと食事。
YさんはA定食、自分はB定食を頼む。
AとBは「塩ラーメン」か「塩とんこつラーメン」かのちがいだけで、あとはすべて同じ。
店員さんは自分のほうにAを置き、YさんのほうにBを置いた。
2~3口、食べたあとに気づいたんだ。
「あ、これ、逆ですね」
するとAさんは会計時、「AとBが逆だったんだけど」と凄みを聞かせる。
その顔に慄いた店員さんは、それぞれを半額にしてくれた。
まだ20歳だったし、Yさんのことにビビッていたので、なにもいえなかった・・・が、これ、クレーマーっぽい気がするな。
(4)新宿の映画館で、ギャスパー・ノエの衝撃作『アレックス』(2002・トップ画像)を鑑賞。
いやぁ、すげぇ映画だったと席を立つと、係員に喰ってかかっている中年男性が居た。
「―こんな映画が創られるから、世の中でおかしなことが起こるんだ!!」
「…いえ、その」
「どうして、こんな映画を上映する!?」
「…いや、その」
「お前、頭おかしいんか!?」
これは完全に、クレーマーだろう。
「フランスの宝石」モニカ・ベルッチが犯される物語だからね、気持ちは分からんでもないが・・・
向かっていく相手を、完全にまちがっているし!
・・・以上、自分の周りで起こった「クレーマー気味」な出来事。
クレームは英語(claim)だが、クレーマーは和製英語。
21世紀に入って以降に出来上がったことばと思われる。
するほうは相手に頭を下げさせて快楽を得るのかもしれない、しかしそれを見るのも、そういうニュースを聞くだけでも、不愉快になるひとも多いだろう。
以下、映画のなかで印象に残る「男クレーマー」「女クレーマー」をひとりずつ。
『ショート・カッツ』(93)
ケーキ屋の店長(ライル・ラヴェット)が、客へイタズラ電話をかけつづける。
(客の)子どもが交通事故に遭ったことから電話確認の際に「辛くあたられた」ことがきっかけで、ここからクレーマーに変貌。
ただ「かんちがい」であったことが分かると、店長は改心する。
改心しなさそうなのが・・・
『彼女がその名を知らない鳥たち』(2017)
十和子(蒼井優)だろう。
冒頭からクレーマー気質全開の彼女は、それが日課になっているのだから。
※『ぽんぽこ』より、上々颱風のテーマ曲を
次回のしりとりは・・・
くれー「まー」→「まー」ち。
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明日のコラムは・・・
『映画監督別10傑(4)宮崎駿』