Cape Fear、in JAPAN

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にっぽん女優列伝(320)吉行和子

2022-04-11 00:10:00 | コラム
35年8月9日生まれ・86歳。
東京出身。

吉行和子(よしゆき・かずこ)さんといえば・・・
すんごい家柄と、オオシマによる労作なのでしょうけれども、
自分にとっては、まず『3年B組金八先生』シリーズ(TBS、79~)の、池内先生役ですね。


これで「感じのよいおばさん」の印象を強くしてから『愛の亡霊』を観たものだから、たいへん驚きました。
(3B出演当時はけっして中年ではなかったのですが、同居する名取裕子がぴちぴち過ぎて!笑)




<経歴>

父は作家・吉行エイスケ、
母はNHK連続テレビ小説『あぐり』(97)のモデルになった美容師・吉行あぐり、
そいでもって兄は作家・吉行淳之介、妹は詩人・吉行理恵。

ここまでくると羨ましいとかでなく、ことばは妙ですが息苦しくなってしまう…かもしれません(^^;)

高校在学中に劇団民藝付属水品研究所に入所、55年に舞台デビューを果たす。

59年、日活と契約。
実質的な映画俳優デビュー作は、同年のイマヘイ監督作『にあんちゃん』。

『雑草のような命』(60)、『けものの眠り』(60)、『地図のない町』(60)、『摩天楼の男』(60)、『この若さある限り』(61)、『あいつと私』(61)、『街に気球があがる時』(61)、『キューポラのある街』(62)、『黒い海峡』(64)、『こころの山脈』(66)、『旅路』(67)、
『現代任侠道 兄弟分』(70)、『暴力団再武装』(71)、『父ちゃんのポーが聞える』(71)、『修羅雪姫』(73)、『遺書 白い少女』(76)などなど、メインどころを張ることは滅多にないものの、脇で光るたしかな演技力を披露、多くの映画監督に絶大な支持を得るようになりました。

そんなところへきて78年、オオシマによる性愛哲学映画『愛の亡霊』で堂々の主演にして大のつく熱演、


映画界の話題をかっさらったのでした。

『コリーダ』のほうが有名ですけれどね、鑑賞し易いのはこっちのほうかもしれません。
(どちらにせよ、いろんな意味でよい意味で「痛い」映画ではありますが…)


『密約―外務省機密漏洩事件』(78)、『黄金のパートナー』(79)、『神様のくれた赤ん坊』(79)、
『おさな妻』(80)、『父よ母よ!』(80)、『獣たちの熱い眠り』(81)、『飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ』(82)、『天城越え』(83)、『十階のモスキート』(83)、『ダブルベッド』(83)、『彩り河』(84)、『愛・旅立ち』(85)、『犬死にせしもの』(86)、『ブラックボード』(86)、『野ゆき山ゆき海べゆき』(86)、『瀬戸内少年野球団・青春篇 最後の楽園』(87)、『メイク・アップ』(87)、『永遠の1/2』(87)、『優駿 ORACION』(88)、
『ふたり』(91)、『私を抱いてそしてキスして』(92)、『ひめゆりの塔』(95)、『お日柄もよくご愁傷さま』(96)、『不機嫌な果実』(97)、『流れ板七人』(97)、『菊次郎の夏』(99)、『御法度』(99)。

・・・って、ちょっと驚きましたね。
ほぼ鑑賞済みですし、けっして忘れていたわけではない・・・はずなんですけど、ああこっちにもあっちにも出ていたのか!って。

『百合祭』(2001)、『折り梅』(2002)、『雪国』(2002)、『ナースのお仕事』(2002)、『透光の樹』(2004)、『帰郷』(2004)、『予言』(2004)、『この胸いっぱいの愛を』(2005)、『ZOO』(2005)、『佐賀のがばいばあちゃん』(2006)、『地下鉄に乗って』(2006)、『舞妓Haaaan!!!』(2007)、『監督・ばんざい!』(2007)、『おくりびと』(2008)、『僕の彼女はサイボーグ』(2008)、『いけちゃんとぼく』(2009)、
『レオニー』(2010)、『恋谷橋 La Vallee de l’amour』(2011)、『百合子、ダスヴィダーニヤ』(2011)、『シェアハウス』(2011)、『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』(2011)、『東京家族』(2013)、『ひまわりと子犬の7日間』(2013)、『御手洗薫の愛と死』(2014)、『小さいおうち』(2014)、

『家族はつらいよ』(2016)、『家族はつらいよ2』(2017)、『妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII』(2018)、

『夏美のホタル』(2016)、『海すずめ』(2016)、『春なれや』(2017)、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(2017)、『亜人』(2017)、『DESTINY 鎌倉ものがたり』(2017)、『羊と鋼の森』(2018)、

この年の女優さんが主演を張ることに希望を感じる『雪子さんの足音』(2019)、


『おもいで写眞』(2021)、『誰かの花』(2021)、
そして最新作は、現在公開中、亡くなられたばかりの宝田明にとって遺作となった『世の中にたえて桜のなかりせば』(2022)。


86歳でも元気にキャリア更新中、もういっちょ主演でもいっときますか?^^

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明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(321)米倉涼子』
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