~クエンティン・タランティーノのキャリア10傑~
今宵は映画監督ではなく、脚本家QTとしてのキャリアを取り上げたい。
59歳、次作で映画監督からの引退を公言している彼はたぶん、実際にもう映画を監督することはないと思う。
格闘家と芸能人の引退宣言は信用するな!
といわれているけれど、QTのキャラクターから考えてそれを守る気がするんだよね律儀に。
誰も責めないのに。
みんな復活を期待するであろうに。
QTのキャリア初期の作品はたしかに「無駄話」に溢れ、それが独特の世界観を創り出していたわけだが、最近の作品に無駄話は見られない。
無駄話と思っていたものが「のちのち効いてくる」構成を取っており、それを映画監督・脚本家としての成長と取るか、「フツーの監督になっちゃった」と残念に思うかは、結局、そのひとが映画になにを求めているのか…の話になってくるのかな。
(1)『イングロリアス・バスターズ』(2009)
映画で史実を変えようとしていることを、この作品で気づく。
その心意気に感動したものです^^
(2)『パルプ・フィクション』(94)
映画史におけるエポックメーキング的な傑作。
ウィリスさん、俳優活動おつかれさんでした!!
(3)『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)
史実の逆転が展開されるクライマックスはともかく、
中盤まで、なにをやっているんだ? なにを観させられているんだ?? と思う。
きらきらしたハリウッド業界を描くことが目的のはずではあるけれど、QTだからこそ許されたであろうムチャクチャな構成で、これがゴールデングローブ賞の脚本賞に輝いたのはおかしい。
いや褒めてるんだけど…(^^;)
(4)『フロム・ダスク・ティル・ドーン』(96)
アクション×ホラー、一粒で二度美味しい快作。
監督(ロバート・ロドリゲス)にも恵まれた。
そしてジョージ・クルーニーのパフォーマンスは、これがベストのような気がする。
(5)『レザボア・ドッグス』(92)
全世界の映画小僧が仰天したデビュー作。
なにかのパクリであるとか、そんなのは、じつはどうでもよいことでね。
(6)『ジャッキー・ブラウン』(97)
映画監督作としては、自分にとってのQTベストワン。
(7)『トゥルー・ロマンス』(93)
割りのよい仕事が、なぜトニー・スコット監督の手に? という批評もあった。
それも分かるし、ほかの(しかるべき)監督が撮れば、もっと傑作に仕上がったのかも…と思わないでもないが、QTの詩心は死んでない。
そしてやっぱり、この場面でしょう。
(8)『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012)
これほど胸のすく21世紀産の西部劇ってあるだろうか。
(9)『キル・ビル』2部作(2003、2004)
好き勝手やっているのかもしれない、
しかしそれを他者が観ても面白いと感じられるものにする能力が、QTにはあるということなのでしょう。
みなが、それを出来るわけではないし。
(10)『ナチュラル・ボーン・キラーズ』(94)
前にも語ったような気がするが…
映画オタクのQTがオリバー・ストーンの性質を知らないわけがないので、
ホンを売った時点で、どういじられようが文句いえなかったと思うのだよね。
そしてやっぱり映像の狂い具合は素晴らしいし、ジュリエット・ルイスは最高だ。
…………………………………………
明日のコラムは・・・
『3,000,000円!! なんとまぁ景気のよい話で^^』
今宵は映画監督ではなく、脚本家QTとしてのキャリアを取り上げたい。
59歳、次作で映画監督からの引退を公言している彼はたぶん、実際にもう映画を監督することはないと思う。
格闘家と芸能人の引退宣言は信用するな!
といわれているけれど、QTのキャラクターから考えてそれを守る気がするんだよね律儀に。
誰も責めないのに。
みんな復活を期待するであろうに。
QTのキャリア初期の作品はたしかに「無駄話」に溢れ、それが独特の世界観を創り出していたわけだが、最近の作品に無駄話は見られない。
無駄話と思っていたものが「のちのち効いてくる」構成を取っており、それを映画監督・脚本家としての成長と取るか、「フツーの監督になっちゃった」と残念に思うかは、結局、そのひとが映画になにを求めているのか…の話になってくるのかな。
(1)『イングロリアス・バスターズ』(2009)
映画で史実を変えようとしていることを、この作品で気づく。
その心意気に感動したものです^^
(2)『パルプ・フィクション』(94)
映画史におけるエポックメーキング的な傑作。
ウィリスさん、俳優活動おつかれさんでした!!
(3)『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)
史実の逆転が展開されるクライマックスはともかく、
中盤まで、なにをやっているんだ? なにを観させられているんだ?? と思う。
きらきらしたハリウッド業界を描くことが目的のはずではあるけれど、QTだからこそ許されたであろうムチャクチャな構成で、これがゴールデングローブ賞の脚本賞に輝いたのはおかしい。
いや褒めてるんだけど…(^^;)
(4)『フロム・ダスク・ティル・ドーン』(96)
アクション×ホラー、一粒で二度美味しい快作。
監督(ロバート・ロドリゲス)にも恵まれた。
そしてジョージ・クルーニーのパフォーマンスは、これがベストのような気がする。
(5)『レザボア・ドッグス』(92)
全世界の映画小僧が仰天したデビュー作。
なにかのパクリであるとか、そんなのは、じつはどうでもよいことでね。
(6)『ジャッキー・ブラウン』(97)
映画監督作としては、自分にとってのQTベストワン。
(7)『トゥルー・ロマンス』(93)
割りのよい仕事が、なぜトニー・スコット監督の手に? という批評もあった。
それも分かるし、ほかの(しかるべき)監督が撮れば、もっと傑作に仕上がったのかも…と思わないでもないが、QTの詩心は死んでない。
そしてやっぱり、この場面でしょう。
(8)『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012)
これほど胸のすく21世紀産の西部劇ってあるだろうか。
(9)『キル・ビル』2部作(2003、2004)
好き勝手やっているのかもしれない、
しかしそれを他者が観ても面白いと感じられるものにする能力が、QTにはあるということなのでしょう。
みなが、それを出来るわけではないし。
(10)『ナチュラル・ボーン・キラーズ』(94)
前にも語ったような気がするが…
映画オタクのQTがオリバー・ストーンの性質を知らないわけがないので、
ホンを売った時点で、どういじられようが文句いえなかったと思うのだよね。
そしてやっぱり映像の狂い具合は素晴らしいし、ジュリエット・ルイスは最高だ。
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明日のコラムは・・・
『3,000,000円!! なんとまぁ景気のよい話で^^』