Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

俳優の凄みを感じたいときに観たい映画

2013-01-05 00:06:22 | コラム
年末年始特別企画も、きょうで最後。

監督至上主義ゆえ、どうしたって作家性で映画を捉えがちな自分。
だから敢えて、内容もいいけど俳優がいちばんすごい! と思える映画を選出。

しかしやってみたら、今回の企画のなかでは最も分かり易いというか、オーソドックスなものが並んだなぁ、、、という印象が。

つまりあれだ、みんながすごい! というもの、一般的に評価が高いものは、やっぱり素晴らしいということなのだろう。
異端の映画小僧を気取って? はいるが、そこらへんの感覚はみんなと一緒ですよと。


自主制作をやっていたころ、何度かカメラの前で演技をしたことがあるが、
まーず、ひどいものだった。
よく「学芸会レベル」という表現があるが、学芸会にもなっていない。

結論。
カメラの後ろに立つべきひとと、前に立つべきひと。
きっちり役割分担があるのだから、調子こいて色々やるべきではない。

両方出来るひとも居るが、そういうのはたぶん、人間じゃないんだよ。


(1)クリストファー・ウォーケン、『ディア・ハンター』(78)…トップ画像

「あっち側」にいってしまった彼は、ロシアンルーレットによって精神の均衡を保とうとする。

好演するデ・ニーロやジョン・カザール、メリル・ストリープが霞んでしまう狂気の演技。

(2)デニス・ホッパー、『ブルーベルベッド』(86)

「こっち側」に居た青年が、「あっち側」を覗く物語。

「あっち側」の住人、「マミー!」と叫ぶホッパーの不気味な瞳は、夢にまで出てきそうな迫力。

どうやって演出したのだろう? と思ってしまう怪演だが、たぶんリンチは「好きにやってくれ」くらいしかいっていないのではないか。

(3)イザベル・アジャーニ、『ポゼッション』(81)

「あっち側」に取り憑かれたヒロインは、絶叫と嘔吐を繰り返す。

意味が分からないが傑作―そう思えるほど、アジャーニ迫真の演技に圧倒される。

(4)ロバート・デ・ニーロ、『アンタッチャブル』(87)

カポネになりきる名優。

デ・ニーロ「アプローチ」は論じ始めたら切りがないが、今回は髪の毛を抜き、増量してみせたこの映画を選出してみた。

ラモッタやトラビスの役作りは狂気じみているが、これは(なぜか)楽しそう。

(5)松田瑛子、『愛のコリーダ』(76)

運命の女、定を演じる。

本番撮影をこなしたから・・・ではなく、定を可愛らしく演じているのがすごいと思った。

(6)ジョー・ペシ、『カジノ』(95)

歩く瞬間湯沸かし器。

高音で早口、すぐ手も出す。
親友デ・ニーロに生意気な口を聞いたからって、万年筆で首を刺すことはないじゃないかー!

(7)浅野忠信、『殺し屋1』(2001)

暴力性が爆発していく『[Focus]』(96)も捨て難いが、ほとんど主役を喰っているという点で、印象に残るのはこのキャラクター。

煙草を吸い、頬から煙を出すシーンは何度観ても笑える。

(8)ジョディ・フォスター、『タクシードライバー』(76)

ティーンエイジャーが「どっしり」構えた演技で、少女娼婦になりきる。

もうこれ以上、いうことはない。

(9)緒形拳、『復讐するは我にあり』(79)

実録風に仕上げられているため、緒形さんを知らなければホンモノの殺人鬼に見える。

この映画に関しては、脇を固める三國連太郎も倍賞美津子も小川真由美も、みんなすごい。

(10)ジャッキー・チェン、『ポリス・ストーリー/香港国際警察』(86)

身体能力も、演技力のうち―と考えれば、このひとの無茶なアクションにも一票入れねばなるまい。


※エンニオ・モリコーネ、最高の仕事だと思う




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1 コメント

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市川雷蔵さんの「ひとり狼」を (夢見)
2013-01-05 18:46:26
長門勇さんの時々入る語りも好きな映画なので
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