Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

にっぽん女優列伝(160)鈴木砂羽

2020-01-11 00:10:00 | コラム
72年9月20日生まれ・47歳。
静岡出身。

公式プロフィール


深刻になり過ぎない、絶妙な、ちょうどよい感じのエロさがある。

自分による、鈴木砂羽(すずき・さわ)さん評です。

鮮烈な主演デビュー作、『愛の新世界』に触れてそう思いました。



その思いは、現在も有効です。

だからクレームによってすぐに放送禁止になった「きのこのCM」は最高のキャスティングでしたし、最高の出来でしたよ。

もったいない、じつに、もったいない。

「大きなイチモツをください」がOKで、なぜこれがNGなのか。

不寛容な時代、つまらんぜ!!




<経歴>

両親ともに画家という背景もあってか、女子美術大学短期大学部に入学する・・・も中退し、「文学座」の研究生に。

映画俳優デビュー作は、92年の『裸足のピクニック』での端役。
94年、前述した映画『愛の新世界』で主演デビューを飾る。

いわゆる「ヘア解禁」映画です。

「ヘアが出ているだけで、えばるな」みたいにチクリと刺す識者も居ましたが、砂羽さんのあっけらかんとした感じ、そしてアラーキーの雰囲気(!)で押し切ってしまう快作に仕上がっています。




以降の代表作を、ドドドドドドドドドドドドっと。
とくに00年代後半の出演本数はすごいものがあります、あまり主演を張ることがないバイプレーヤーということですね。

『極道の妻たち 赫い絆』(95)、『日本一短い「母」への手紙』(95)、『東京日和』(97)、『セカンドチャンス』(99)、
『スペーストラベラーズ』(2000)、『すずらん 少女萌の物語』(2000)、『カラフル』(2001)、『連弾』(2001)、『ウォーターボーイズ』(2001)、『昭和歌謡大全集』(2003)、『ジャンプ』(2004)、『火火』(2005)、『いつか読書する日』(2005)、『姑獲鳥の夏』(2005)、『スクラップ・ヘブン』(2005)、『力道山』(2006)、『LOFT ロフト』(2006)、『大奥』(2006)、『赤い文化住宅の初子』(2007)、『サイドカーに犬』(2007)、『憑神』(2007)、『遠くの空に消えた』(2007)、『HERO』(2007)、『青空のルーレット』(2007)、『オリヲン座からの招待状』(2007)、『ペルソナ』(2008)、『子猫の涙』(2008)、『春色のスープ』(2008)、『相棒 ―劇場版― 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン』(2008)、『闇の子供たち』(2008)、『同窓会』(2008)、『十年愛』(2008)、『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』(2009)、『劒岳 点の記』(2009)、『ぼくとママの黄色い自転車』(2009)、『なくもんか』(2009)、『ランブリングハート』(2009)。

『ホテルチェルシー』(2010)、『スープ・オペラ』(2010)、『ネムリバ』(2010)、『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』(2010)、『ゴースト もういちど抱きしめたい』(2010)、『毎日かあさん』(2011)、『青い青い空』(2011)、『わさお』(2011)、『スイッチを押すとき』(2011)、『しあわせカモン』(2011)、『夢売るふたり』(2012)、『楽隊のうさぎ』(2013)、『Zアイランド』(2015)、『俺物語!!』(2015)、『探偵はBARにいる3』(2017)、『プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~』(2018)。

演出を担当した舞台の女優さんが突如降板するなど、トラブルに見舞われたことがありましたが、その影響も最小限に留められたようでよかったです。


次回のにっぽん女優列伝は、鈴木保奈美さんから。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『浜松でも、仙台でも。』
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

にっぽん女優列伝(159)鈴木京香

2020-01-10 00:10:00 | コラム
68年5月31日生まれ・51歳。
宮城出身。

公式プロフィール


鈴木京香(すずき・きょうか)さんが出たてのころ、じつは、あんまり…というか正当に評価していなかったのですね個人的に。

なぜ著名な監督がこぞって起用するんだろ? そんなに上手なひとなのかなぁって。

そのような評価が吹っ飛んだのは『血と骨』を観てからですね、あれは凄まじかった。

ビートたけしは、はっきりいって「いつもどおり」だったと思うんです、「いつもどおり。じゃなかった」のは、京香さんをはじめとする助演者だったのではないか、、、と。




<経歴>

88年、カネボウの水着キャンペーンガールに選出されモデルとして芸能界入りを果たす。

すごく意外なのですよね、このスタートが。




映画俳優デビュー作は、89年の 『愛と平成の色男』。
森田芳光が監督、石田純一が主演した冗談のような映画ですが、天才モリタのことですから仕掛けがあったのかもしれない…と思うようになりました。

なかなか観返す気にはなれませんが苦笑、ひょっとしたら映画そのものを冗談として創りこむことによって、当時の社会状況を笑っていたのかもしれません。(そんなことはないのか笑)


91年、通常は半年で終わる連続テレビ小説 を、NHKが気合いを入れて1年放送にした『君の名は』でヒロイン真知子役を好演し話題になる。

以下、映画の代表作をドドドっと。

『未来の想い出 Last Christmas』(92)、『パ★テ★オ完結編』(92)、『帰って来た木枯し紋次郎』(93)、『119』(94)、『大失恋。』(95)、『緊急呼出し エマージェンシー・コール』(95)、『新・居酒屋ゆうれい』(96)、『良寛』(97)、
好き嫌いは置いておいて、90年代における代表作であろう『ラヂオの時間』(97)、
『ベル・エポック』(98)、『39 刑法第三十九条』(99)。

2000年―。
インディーズの雄・塚本晋也とどこでつながっていたのだろう? と疑問に思った『BULLET BALLET バレット・バレエ』に出演。
出番は少ないものの、主人公の妻(ピストル自殺)を演じてビッグインパクトを残す。

『サトラレ』(2001)、『助太刀屋助六』(2002)、『竜馬の妻とその夫と愛人』(2002)、『木曜組曲』(2002)、『ROCKERS』(2003)、『ゼブラーマン』(2004)、
前述した『血と骨』(2004)で「大」熱演、
『戦国自衛隊1549』(2005)、『男たちの大和/YAMATO』(2005)、『陽気なギャングが地球を回す』(2006)、『真昼ノ星空』(2006)、『男はソレを我慢できない』(2006)、『UDON』(2006)、『アルゼンチンババア』(2007)、『次郎長三国志』(2008)、『ザ・マジックアワー』(2008)、『重力ピエロ』(2009)、『こおろぎ』(2009)、『ぼくとママの黄色い自転車』(2009)、『沈まぬ太陽』(2009)、『サイドウェイズ』(2009)。

『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』(2011)、『セカンドバージン』(2011)、『清須会議』(2013)、『ジャッジ!』(2014)、『救いたい』(2014)、
『おかあさんの木』(2015)、そして最新作が『食べる女』(2018)。

基本は「ど」メジャー。
ときどきインディーズ出身の監督作で意外な熱演を。

だから個人的には、塚本晋也・崔洋一につづくインディーズ系の映画で「目一杯」弾けてほしいですね!!

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(160)鈴木砂羽』
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

にっぽん女優列伝(158)鈴木杏樹

2020-01-09 02:40:55 | コラム
69年9月23日生まれ・50歳。
大阪出身。

公式プロフィール


フジテレビのドラマ『あすなろ白書』(93)に出ていたころの鈴木杏樹(すずき・あんじゅ)さんに、そっくりだったんです。



誰がって、自分が映画館でアルバイトしたときに惚れた、K子さんという女子大生が。

当然、高嶺の花だなんだとヤイヤイいわれたけれど諦めきれず、何度もデートに誘ったっけな。

(おそらく)相手が根負けして、デートをOKしてくれました。

思い出すなぁ、そんなデート当日の朝に前歯が欠けたこと。
何度も何度も頭を下げて、知り合いが多いはずのサンリオピューロランド~多摩センター駅までの道のりを、手をつないで歩いてもらったこと。

よい思い出です、だから? 杏樹さんも大好きなのです。
(テキトーなまとめかたのように思えるかもしれないが、しょーがないんです、映画の代表作がないので)


※kakko名義で歌って踊っていた




<経歴>

前言取り消し。
「kakko名義で歌って踊っていた」ではなく、まず最初にkakkoとして90年に歌手デビューを果たす。

本格的な歌手になるため英国留学したうえでのデビューでしたが結果が出ず、91年に帰国。
同年、テレビドラマを中心に国内での芸能活動をスタートさせる。

映画俳優デビュー作は、93年の劇場版『高校教師』。

『バースデイプレゼント』(95)のあと、ものすごーーーーく期間があき、
『ワラライフ!!』(2011)、
それからテレビ版でレギュラー出演している『相棒』の劇場版、

『相棒シリーズ X DAY』(2013)
『相棒 劇場版III 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ』(2014)
『相棒 劇場版IV 首都クライシス 人質は50万人! 特命係 最後の決断』(2017)

・・・を除いてしまうと、
『ライアの祈り』(2015)、『Mr.マックスマン』(2015)、『イタズラなKiss THE MOVIE2 キャンパス編』(2017)くらいしかありません。

(テレビでの活躍と)ここまで明確な差があるということは、ひょっとしたら映画制作の空気があわないのかもしれないなぁ、、、などとも考えてしまいます。
『ミュージックフェア』(フジテレビ)や『ZIP!』(日本テレビ)の司会を長いこと務めていたので、女優よりそっち向きだったのかも。

ものすごくヘンな表現になってしまいますが、夫との死別を乗り越え、杏樹さんを応援する空気が出来上がっていましたものね。

でも個人的には、この整った顔は、やはり女優向きだと思うのですが。。。
…………………………………………

明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(159)鈴木京香』
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

もし、この世界に〇〇が居なかったら。

2020-01-08 05:52:21 | コラム
好調の配信サービスNetflixが、テレビCMでも好調。

個人的に気に入っているのは、もちろん「もし、この世界に〇〇が居なかったら。」のデ・ニーロ版。



女の子がスマホで『アイリッシュマン』を観ているやつ。

自分も延々と観続けている映画だが、さすがにこの子のようにスマホでは観る気にならないかな。

というわけでパソコン視聴、あるいは、スマホをケーブルでテレビに繋げて観ている。

とはいっても200分超の映画なわけで、現時点で12回「しか」鑑賞出来ていない。

以下の「繰り返し鑑賞しても飽きないリスト」にランクインするのは、いつになるのやら。

『グッドフェローズ』なんて、あと200回は観ることが出来る自信あるもん。


デ・ニーロはもちろん、
スコセッシ、黒澤が映画に出会ってくれて感謝ですよ。

彼らの映画のおかげで、自分の人生は、あきらかに豊かなものになりました。


(1)60回超…『グッドフェローズ』(90)



(2)40回超…『天国と地獄』(63)

(3)40回超…『タクシードライバー』(76)



(4)25回…『アマデウス』(84)

(5)20回…『ツイン・ピークス』全話(90~)




…………………………………………

明日のコラムは・・・

『にっぽん女優列伝(158)鈴木杏樹』
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

外国女優別キャリア10傑(1)アネット・ベニング

2020-01-07 00:10:00 | コラム
~アネット・ベニングのキャリア10傑~

将来、ヒラリー・クリントンの伝記映画が制作されるとしたら、このひとかレベッカ・デモーネイが適役だろうなぁ、、、なんてなことを思ったり。

初登場時は、なかなかのインパクトだった。

エロくて、利口に見えたから。

最高じゃないっすか、そんな女優さん。

このひとを落とした伊達男ウォーレン・ベイティって、だから、やっぱりすごいと思う。


(1)『グリフターズ/詐欺師たち』(90)

エロくて、利口―そう思ったのが、この映画だった。

色香ハンパない。




(2)『アメリカン・ビューティー』(99)

シニカルな家庭崩壊劇だが、ケビン・スペイシーのアレな件もあって、映画ファン始めたばかりのひとは観ていないかもしれない。

それはもったいないと思う、とくにティーンの描きかたは出色かと。




(3)『マーズ・アタック!』(96)

出演者全員賞をおくりたい。

大人が本気になって悪ふざけをしないと、こういう映画は成功しないよね。


(4)『キッズ・オールライト』(2010)

ジュリアン・ムーアと共演、レズビアンのカップルを好演し、この年の演技賞レースを盛り上げた。

こういう表現って気をつけなければいけないが、絶妙なキャスティングだと思うのだ。


(5)『恋の掟』(89)

『危険な関係』で有名なラクロの原作を映画化、監督はミロシュ・フォアマンだが、このひとにしてはライトな創りなので、フォアマン好きとしては喰い足りないところはある。

あるが、そのぶん、まだ無名だったころのベニングのエロさ爆発で、そういう点では充分楽しめる。




(6)『真実の瞬間』(91)

赤狩りに揺れたころのハリウッドを描く、アーウィン・ウィンクラーらしい、たいへん真面目な、真正面な映画。

ベニングは登場回数は多くないものの、主人公デ・ニーロの妻をしっとりと好演。


(7)『バグジー』(91)

一面に広がる砂漠を見て閃いた! ここにカジノを作ろう!!

そんなギャングスタ―、バグジー・シーゲルの物語。




(8)『マーシャル・ロー』(98)

制作は98年、日本公開は2000年、そして米同時多発テロが発生したのは2001年。

それを踏まえて「敢えて、いま」観ると、いろいろと思うところがあります日本人でさえも。


(9)『アメリカン・プレジデント』(98)

妻を亡くした大統領マイケル・ダグラスの、新しい恋の相手役を務める。

『マーズ・アタック!』ではファーストレディを演じているので、あわせて観るのも面白い。


(10)『ルビー・スパークス』(2012)

特異な主人公の母親を演じる。

これ、あまり観られていない映画だと思うけど、傑作ですぜひ。

…………………………………………

明日のコラムは・・・

『もし、この世界に〇〇が居なかったら。』
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする