集合場所に着くと金子さんがソファーに深々と座り込んでいた
「こんにちは、早いですね」
「早めに来たんだけどね、やっぱり引っかかっちゃった」
「何ですか、血圧?」
「そう血圧、家出る時は大丈夫だったんだけどね」
「薬は飲んでるんでしょう?」
「飲んでてもダメなのよ、185だって」
「え~っそんな高いんですか」
「まぁ時々高い時は高いんだけど、今の時間なら160は大丈夫だと思ってたんだけどねぇ」
「高めの人は少し休んでから測るといいって…」
「そう思って早めに来てじっとしてたんだけどねぇ」
「まぁだ20分あるから大丈夫ですよ、あとその機械狂ってるかも」
「そっか、こんどはあっちの機械で測ってみようかな」
しばらくして、先に着替えてプールサイドで待機していたユキオの隣に
笑顔の金子さんが座った
「オッケー出たんですね」
「159の88でぎりぎりセーフよ、あぁ~あ」
「良かったじゃないですか、やっぱり休めば大丈夫なんだ」
「あっちの機械がよかったのかもね」
そして、準備体操が始まる。
つづく